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JUN,2020
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【ウッドベースの選び方とは?】楽器の相場やスペックの見極め方をプロの講師が解説

投稿者 :河野岳美

ウッドベースの値段はどれくらい?

ウッドベースを初めて購入しようとすると値段もピンキリでよくわからなくなりますよね。下は10万くらいから。上は三桁万円なんてものまで。

高い方がきっと良いものだろうけど手が届かないな〜なんて悩みはたくさんあると思います。相場もどれくらいかわからないでしょうし、そもそも予算も人それぞれ。最低限必要な予算をみていきましょう。

最低限の予算はどれくらいで考えるべきか

上をみたらキリがないので最低限なラインを。使える楽器の最低限としては20万円台から選ぶべきでしょう。この価格帯でもコストを抑えるために合板だったり塗り指板だったりします。

人によっては最低ラインで「全単板、エボニー指板」からと言うでしょう。このようなモデルになると最低30万は超えてきます。このラインの差は「合板か単板か」に集約されるかと思います。

では合板と単板ってどれくらい違うものでしょうか?

合板と単板の違いをおさえておこう

合板とは薄い板を貼り合わせたいわゆる「ベニヤ板」のことです。合板薄い板が何層にも重なっているので音の振動を伝えるのにロスが生じてしまい、単板の楽器に比べて音量が出ず、音が籠る傾向にあります

また耐久性にも劣り、経年劣化と共にベニヤ板自体が剥がれてくることがあります。安いカラーボックスがペコペコと浮いてくるのをイメージしてもらうと分かりやすいかもしれませんね。

このようなデメリットがあるので単板の楽器をお勧めする訳ですが、考え方次第では全然使える楽器になります。

まずこの記事ですが、ウッドベースでという言い回しをしている以上、ここではコントラバスとしてクラシックを演奏するのではなく、ピックアップを付けてアンプ等で増幅することを前提にお話させていただきます。

いくらピックアップを搭載しているといっても元の音が「大きく図太い」方が良いのは事実ですが、生音だけで考えるよりはこのデメリットが小さくなります。プロのジャズベーシストの中には単板の開けっ広げに鳴ってしまう楽器よりも合板の少し鼻にかかったサウンドの方が好きという方もいらっしゃるくらいです。

耐久性に関しても10年くらいのスパンでの話なので、まず最初の一台としては十分検討に値するクラスです。ピックアップにもお金がかかる訳ですしね。

ウッドベースの中古って大丈夫?

新品は高いなぁと思うと「中古はどうなんだろう?」となりますよね。ウッドベースはリペアマンが修理すればずっと使えるものです。弦楽器において中古というのはデメリットががないとも言えます。タイミングさえ合えば手軽な金額で購入できるのでお勧めします。個人のオークションサイトなどでも取引されていますが、初めて購入となると良し悪しの判断もできないでしょうから、同じ中古でも店頭でリペアマンの手が入った物をおすすめします。

ウッドベースは生産国とスペックで予算も変わる

一概に生産国で値段が決まっている訳ではありませんが、最低限の予算の部分で特徴があります。どの国も上は天井知らずのハイスペックですので下限をみていきましょう。

アジア圏の楽器

アジア圏といっても代表はやはり中国製でしょう。10万円前後で販売されているものはほぼ中国製です。今や有名楽器メーカーも中国に工場をおき生産コストを抑えるといった企業努力もありますが、今回は下限のお話なので一旦置いておきましょう。

スペック的には「合板・塗り指板」のモデルですが最安値ではこれでしょう。

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使えるの?という疑問もあるでしょうが条件付きでは使える楽器になります。その条件とは「リペアマンによる調整必須」となります。合板なのはさておき、問題は「塗り」の部分です。個体にもよりますが指板の塗装がガタガタで音にならなかったり、駒の調整がされていない状態なのでこのまま弾くには無理があります。この各種調整で5万円以上かかったなんて話もあるのでなかなかお勧めはできませんが、それでも安いことには変わらないので考え方次第かもしれませんね。

国産ってあるの?

実は日本製のウッドベースも生産されています。国産でなるべく安くといったらこれ一択でしょう。

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表板は単板で側板と裏板は合板で塗り指板。ここのブランドは10万円単位でグレードが上がってきます。一個上のモデルで指板がエボニーになり、もう一つグレードが上がると全単板になります。楽器屋さんでアフターケアがちゃんと受けられるのも安心の一つですね。

憧れのヨーロッパ

弦楽器の本場、イタリア製やドイツ製ともなると100万円前後からとなりますがヨーロッパも広いですからね。東欧のルーマニアでは手頃で質の良い楽器を作っています。レジンやグリガといったメーカーが日本では有名です。全合板でも指板はエボニーといった楽器が20万円から用意されているのも魅力的ですね。

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ウッドベース専門店で実際に見てみるのがおすすめ

ウッドベースを何本も並べて売っているお店なんてみたことないでしょう。それもそのはず。ウッドベースは専門店に行かないとほとんど売っていません。たまに街の楽器屋においてあっても1〜2本。まあ、あれだけ大きい楽器ですから無理もないですけれど。エリア別に専門店をご紹介していきましょう。

クロサワ楽器店日本総本店コントラバス専門フロア

こちらは最大手といってもいいくらいの楽器屋さん。専門フロアがあるのも珍しいですね。展示販売しているので気軽にみて回ることが出来ます。

弦楽器工房高崎

こちらは代々木にある老舗専門店。こちらの高崎さんの息子さんが世田谷区等々力にもベースショップ高崎という専門店を出店されています。都心の方は代々木、川崎エリアの方は等々力へ行かれてみてはどうでしょう。家から近いというのも大事です。

LAGUNA STRINGS

横浜エリアになります。青葉区市ヶ尾にある工房です。横浜は演奏者の人口多いの割に専門店が少ないんです。代表の二瓶さんは物腰が非常に柔らかい方なので、初めての方も安心して訪れてみてください。

一人で悩まずプロに相談しよう

少ない予算でとなると選択肢も少ないのが現実ですが、そこで躊躇して何も始めないよりは、まず手元に楽器がある状態を作るのが上達の近道です。とはいっても大きな買い物ですから悩むのも当然です。そんな時は楽器をよく知っている人に相談してみてください

先生と一緒に楽器屋を巡るのもおすすめ

間違いがないのがプロに聞いてしまうことです。もしウッドベースを初めてやるのならレッスンに通うことをお勧めします。技術もはもちろんですが、楽器のこともいつでも相談できる人を身近に作るということも非常に大事ですね。もう一つのプロは楽器屋さんです。

当然予算に合わせた提案をしてくれるのですが、自分たちで扱っていないブランドのことは当然勧めてこないです。演奏者である先生たちも自分が弾いたことのない楽器はよく知りません。

両方の知識をうまいこと利用してください。オススメは「先生と一緒に楽器屋巡り」です。

「EYS音楽教室」をおすすめする理由

EYS音楽教室では現役で現場に立っている講師から、現場は引退したけど圧倒的な経験値を持って指導に当たる講師など様々な講師が在籍しています。一般的なレッスンは一人の先生について教えてもらいますが、EYS音楽教室ではレッスンごとに先生を選ぶことが出来ます。さらに他の楽器までレッスンの受講が可能。

ウッドベースの講師でもジャズ系が得意な講師とクラシック系が得意な講師が在籍しています。普段ジャズを習っていても、ちょっとクラシックでアルコやりたいなってなったらどうします?その回だけクラシックの講師に教わりたいってなりませんか?それが普通に出来てしまうのがEYS音楽教室です。

やりたいことを実現するためのレッスンですから、やりたいことができる環境というのは非常に大事です。

最後に

ウッドベースの購入についていろいろな角度からみてみました。楽器の良さはカタログに書いてあることだけでは決して判断できません。最終的には弾いてみて自分の気に入った楽器を探してくださいね。

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