もくじ
今や日本で最もポピュラーなヴァイオリニストでもある「葉加瀬太郎さん」。
ヴァイオリンの技術は勿論の事、持ち前のキャラクターでもすっかりお茶の間にもお馴染みかとかと思います。しかし、筆者が最も尊敬している点は「ヴァイオリン」という敷居を高く持たれがちな楽器をとても身近に、ポピュラーにして下さった第一人者なのではないかと思います。特に、クラシックの曲だけでなく口ずさみやすいメロディーをふんだんに使った楽曲は葉加瀬さんのライヴでも盛り上がる定番曲達ですね。今回はその葉加瀬太郎さんの楽曲達の中から「情熱大陸」を弾いてみました。
皆さんテレビ番組でもご存知かもしれませんが、この「情熱大陸」と言えばヴァイオリンの代名詞と言っても過言ではない曲ですよね。情熱大陸はテレビ番組【情熱大陸】のテーマソングとしてもお馴染みですが、実はこの曲は元々ラジオ番組のジングル(コーナーが変わる前の効果音のようなイメージです)だったのです。ポップス的に言えば”サビ”と呼ばれるいわゆるテーマの部分だけがラジオのジングルの為に作られた曲だったのです。そこから、テレビ番組のテーマ曲として使われる事になり元々別の曲同士を繋げたものが現在の『情熱大陸』になったと言われているのです。
今ではこの曲、ヴァイオリンのみならずとても世間的に有名な曲になっておりますので、吹奏楽部を始め色々な団体がカバーしておりますし実際に葉加瀬太郎さんのライヴでも様々な方がゲストとして登場したり毎回曲のアレンジが変わったりして非常に面白いのでぜひ聞いてみてください。
実際に筆者が「情熱大陸」を弾いてみました
情熱大陸は様々なアレンジや譜面があるので構成は特別決まっているわけではありませんが、まずはテーマから解説させてください。ポップスとクラシックのかなり違う所ってわかりますか?これは実際に譜面を見るとわかってくるのですが、クラシックの曲よりもポップスの曲の譜面の方が難しく見えるのです。これは、筆者の経験ですがどんなにクラシックの曲が上手な方でもポップスの譜面を見ると一度目をしかめてしまうのです(もちろん、そうでもない方も多々いらっしゃいますが)理由は、ポップスの曲は『裏拍』から音が始まる事が多いのです。
歌ってみると、何気なく聞こえるメロディーも譜面に起こすと大変!譜面では休符も音符のうちなので簡単なメロディーなのに譜面が黒々と(情報量が多い)見えてしまうのです。「情熱大陸」も例外ではありません。三連符を始めリズミカルなフレーズは16分休符を多用したフレーズとなっている為に難しく思えてしまいます。こういう時は音程だけ確認したら一度譜面を閉じてしまいましょう。そして、メロディーを実際に口で歌ってみてそのまんまヴァイオリンで弾いてみると良いですね。少し気になる所があれば譜面を開いてどう記譜されているのかを確認する程度で良いと思います。
ポップスを弾く時にあまり楽譜と睨めっこしながら弾いてしまうと息が詰まってしまうのであまり譜面を見過ぎない事をオススメします。まずは鼻歌のように歌ってみましょう。
次に出てくるメロディーは非常に流麗ですね。リズミカルなセクションと一線を画した非常に美しいメロディーです。ここではロングトーンが多用されているので弓を元から先までたっぷり使う事がポイントとなってきます。特に弓先ですね。発音する時のアタック感はいらないのですが音と音の間に”間”を入れないように弓を動かし続けたいのです。なので、弓先で弾いている時も音圧(音量)が下がらないように右手の人差し指でしっかりと弓に圧をかけてあげましょう。可能であればビブラートもかけてあげると良いですね。また、サビに向かっていく時にクレッシェンドなど、音量にもフォーカスしてみましょう、ロングトーンを弾く時はクレッシェンド掛けやすいのでぜひトライしてみて下さい。弓を大きく使い、しっかりと弾き切る事がポイントです。
情熱大陸の構成は主に「テーマ」「B Section」「Outro」(場合によってはIntro)という非常にシンプルな構成になってます。中でもOutroは出てくる音程が非常に少ないです。しかし、リズムに関しては一番大変かもしれません。冒頭でも述べさせて頂きましたが、16分休符をどれだけ感じてあげる事ができるかがOutro、ないしはポップスの曲をしっかり弾ける事ができるかどうかを左右するのではないかと思います。まず、このリズムをしっかりと弾く為には移弦がスムーズにできないといけません。移弦する時に大事なのは右手首の高さです。弓先で移弦する時と比べて弓の元で移弦する方が手首の高さを移動する距離が短くなるので、なるべく弓の元で弾いてあげましょう。16分音符は発音するタイミングがとても大事なので弓を弦に乗せてから「擦れる感覚」を意識して狙ったタイミングで発音してあげましょう。
EYS音楽教室では決まったメソードや教本を使うわけではなく、生徒さんの演奏したい希望を叶える最短距離を筆者達インストラクターが案内します。教本全て終わらせてから、音階練習をたくさんやってからでないと弾けない事はないのです。確かに基礎的なエクササイズは大事です。しかし、そればかりやっていると本当に自分が楽器を始めた理由を見失ってしまいます。「自分はなぜ楽器をやりたくなったのだろう?」音楽をやりたくなった理由を色褪せない為に私達が伴走します。基礎の習得と同時進行で演奏したい曲を最後まで私達プロフェッショナルが指導しますので、夢を一緒に実現しましょう!
EYS音楽教室では無料体験レッスンを実施しております。先述したオーダーメイドレッスンを始め楽器プレゼントという驚異的な制度を取っているEYS音楽教室。特にヴァイオリンは楽器の色や形がギターなどと違い殆ど見た目が同じなのに価格の桁が違うというような楽器です(テレビの番組企画にもなる程ですからね)そんな余計なハードルを下げる為に私達が経験に基づいたアドバイスと共に入門編としては勿体ない程クオリティの高い楽器をプレゼントする事ができるEYS音楽教室。ぜひ、お気軽に体験レッスンを受講してみて下さい。
体験レッスンのレポート記事はこちら:
未経験者がバイオリンレッスンを受けてみた!EYS音楽教室の無料体験レッスンはどんなもの?
ヴァイオリン初心者必読の記事はこちら:
【初心者必読】ヴァイオリンを始める前に押さえておきたい基本的な知識と練習方法【入門編】
いかがでしたでしょうか?今回は葉加瀬太郎さんの情熱大陸を演奏してみました。余談にはなりますが、筆者が葉加瀬太郎さんを知ったのは彼が芸大時代にプレーしていた「クライスラー&カンパニー」というバンドがキッカケなんです。
このバンドは葉加瀬さんがフロントマンなのですが、クラシックの有名曲をポップス調にアレンジして演奏するバンドで当時クラシックしかヴァイオリンで弾いた事のない筆者としては目からウロコでした「クラシックってこんなに面白くなるんだ」。
本来のクラシックの面白さとはまた別の「近代的ポップスにアレンジした面白さ」を感じ、そこからヴァイオリン=クラシックではないという方程式が自分の中で出来上がり、現在も生徒さんに楽器と音楽ジャンルに壁を作らないような指導をしています。音楽は自由です。人間は自分の知っているもので囲もうとしますがそんな事は評論家の方々に任せておいて、私達は好きな音楽を好きに演奏する事ができればこれ以上の幸せはないのではないでしょうか。体験レッスン始め、またお会いできる事を楽しみにしております。