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テレビ番組『情熱大陸』のエンディングテーマとしても使われている「エトピリカ」。筆者はポップスとクラシックを融合した曲のお手本なのではないかと思ってます。実はこの曲、メロディーは一つしかないのです。一つのメロディーを紡いでいる間にソロ、クラシック的に言えばカデンツァに当たるのでしょうか。キャッチーなメロディーの中にバイオリン特有の散りばめられた美しい旋律が随所に垣間見る事ができる素敵な曲です。
実際に葉加瀬太郎さんの「エトピリカ」を演奏してみました
エトピリカに於けるテーマ、いわゆるポップス的にはサビの部分に当たるフレーズですね。このテーマでは細かいパッセージと長い音符が交互に出てきますので、それぞれの演奏方法を明確にしてあげます。ポイントは『長い音符をより美しく聞かせる為の布石』として考えてみると、この曲を理解しやすいかもしれません。
ポップスの曲は譜面にしてしまうと、どうしても難しく見えてしまいます。これはジャンルの垣根として面白いのですが、クラシック畑で育って来た方にポップスの譜面を渡してみると物凄く弾きづらそうにするんです。特に、リズムですね。音楽として聴いてみるとポップスの方が単純なリズムのように聞こえるのですが、譜面にしてみるとクラシックの方がスッキリして見えるのです。それはポップスの馴染みあるリズムは譜面に起こしてしまうと「付点音符」だったり小節をまたいでしまったりする為に拍(リズム)が取り辛いんです。
これは筆者も経験があるのですが、とある曲をまず譜面だけ渡されて弾いてみると、とてもリズムが複雑に見えてしまい物凄くゆっくり、且つ解りやすく足でリズムを取りながらようやくわかって来た頃に音源を聴かせてもらうと、とても耳馴染みのある有名なポップス曲だったのです。このように、蓋を開けてみればなんてことはないリズムでも、音符にしてしまうと難しく感じてしまう事はポップス曲ではよくあります。今回のエトピリカも例外ではないかもしれません。
音楽は、どこまで行っても「耳」が大事なのです。バイオリン、特にクラシックから入った方はどうしても譜面を重視してしまうかもしれませんが、できれば譜面だけに頼らず、耳で音楽を聴いてその上で演奏してみると弾き易いと思います。エトピリカも譜面上では32分音符とか小節をまたいだタイとかも出て来ますが、難しく考えてしまう前にYouTubeの音源などを聴いてみて耳から入ってみると演奏し易いかもしれません。
さて、ここでは「エトピリカ」を実際に何人かでアンサンブル演奏する手法を解説します。筆者は小学校や中学校始め「芸術鑑賞教室」として演奏をしに行く事があります。その時に企画として行うのが【初めてバイオリンを弾く方と演奏してみよう】という企画です。初めてバイオリンを持つと楽器の構え方はおろか、左手の指さえもおぼつかないですよね。でも、このエトピリカは成立してしまうのです。
初めてバイオリンを持った方でも何も押さえずに弦の上を長く弾く事は誰でもできるのです。もちろん、力も入れません。少し難しいのが、バイオリンの4本ある弦のうち真ん中のA線とD線を弾かなければならないという所ですね。お互い隣の弦に干渉しないように弾ければ、もう大丈夫です!
まず、初めてバイオリンを弾く方がD線とA線を交互に2拍ずつ弾きます。、、、はい。もうこれだけで良いんです!実はエトピリカはDとAのコードさえあれば和音が成立してしまうので立派なアンサンブルになります。D線とA線を2拍ずつ弾いていてもらえればエトピリカのテーマ、最初から最後まで演奏する事ができます。これは僕も体験レッスンの時によく使う伝家の宝刀ですね笑
バイオリンの醍醐味は何と言ってもアンサンブルする事!何も難しいフレーズが弾けないとアンサンブルはできないワケではないのです。バイオリンは演奏の形態に於いて右に出る楽器はないかもしれません。1人でも無伴奏で演奏できますし、このようにデュオでも演奏できます。カルテットは勿論、クインテット、さらにはオーケストラでも演奏できますし系統を変えてみればロックバンドとも一緒に演奏だってできます。今回のエトピリカはD線とA線だけ演奏できれば大丈夫なので、もし興味があれば友人や先生と弾いてみてください。
EYS音楽教室では決まったメソードや教本を使うわけではなく、生徒さんの演奏したい希望を叶える最短距離を筆者達インストラクターが案内します。教本を全て終わらせてから、音階練習をたくさんやってからでないと弾けない事はないのです。確かに基礎的なエクササイズは大事です。しかし、そればかりやっていると本当に自分が楽器を始めた理由を見失ってしまいます。「自分はなぜ楽器をやりたくなったのだろう?」音楽をやりたくなった理由を色褪せない為に私達が伴走します。基礎の習得と同時進行で演奏したい曲を最後まで私達プロフェッショナルが指導しますので、夢を一緒に実現しましょう!
EYS音楽教室では無料体験レッスンを実施しております。先述したオーダーメイドレッスンを始め楽器プレゼントという驚異的な制度を取っているEYS音楽教室。特にバイオリンは楽器の色や形がギターなどと違い殆ど見た目が同じなのに価格の桁が違うというような楽器です(テレビの番組企画にもなる程ですからね)。そんな余計なハードルを下げる為に私達が経験に基づいたアドバイスと共に入門編としては勿体ない程クオリティの高い楽器をプレゼントする事ができるEYS音楽教室。ぜひ、お気軽に体験レッスンを受講してみて下さい。
いかがだったでしょうか?今回は葉加瀬太郎さんの「エトピリカ」について執筆させて頂きました。
筆者はクラシックだけではなくポップスの曲も幅広く演奏させて頂く機会が多いのでクラシックの良い所もポップスの良い所も両方知っています。
今回の「エトピリカ」の作者である葉加瀬太郎さんは実は元々「クライズラー&カンパニー」というグループで活動されていたのです。彼らはクラシックの曲をポップス調にアレンジして演奏する集団なのですが、筆者も小さい頃に彼らの演奏を聞いてクラシックも聴き易い曲がたくさんあるじゃないか!と思ってから更にクラシックまたバイオリンの深みにドンドン入り込んで行った記憶があります。何がきっかけで好みの音楽と出会うかはわかりませんよね。旅行と同じかもしれません。ぜひ、バイオリンはクラシックだけではなく色々な曲を弾ける楽器なので幅広く演奏してみてくださいね。