【トロンボーン初心者必見】基礎練習のモチベーションを保つ3つのポイント
投稿者 :井浪 直子
コロナ禍でステイホームやオンライン授業が続く中、なかなか思うように練習できない日々が続いていることと思います。
せっかく練習しても、発表する機会が無くなってしまったことも少なくないでしょう。
ですが、楽器は毎日吹いていないとなかなか上達しないのも事実。
特に基礎練習は楽器が上手くなる上でとても大事な練習ですが、基礎練習のモチベーションってただでさえ上がらないですよね。
今回はトロンボーンを演奏する皆さんのために、そんな大切だけれどもとても辛い基礎練習のモチベーションを保ち方について、現役トロンボーン講師の筆者が3つのポイントでお話ししたいと思います。
もくじ
そもそも基礎練習って何のためにしていますか?
買った教則本に書いてあったから?先生や先輩に毎日やりなさいって言われたから?何となくやってた方が良さそうだから?
どれも正解ですが、人に言われたり、闇雲にやっているだけでは基礎練習の意味があまりありません。
ではなぜ基礎練習をするのか?
それは吹きたい曲をかっこよく吹くためです!
基礎練習を筋トレ的な意味で捉える人もいらっしゃると思います。
もちろんそれも正解です。楽器を吹くには肺活量や基礎体力が必要なので、それにはロングトーンが効果的ですし、スライドさばきを俊敏にするために、速いテンポでの音階練習や半音階練習は欠かせないでしょう。
ただ、毎日ロングトーンをしたから何小節も息継ぎをせずに吹けたり、音階練習をしたから超絶技巧ができるかというとそうではありません。
基礎練習と曲練習がきちんと結びついていなければ、その基礎練習はあまり意味がないかもしれません。
筋トレをしたら曲が吹けるかというと、それはまた別の問題ですよね。肺活量を上げたければ呼吸法で鍛えた方が早いですし、スライドさばきに必要なのは左手だけで楽器を固定できる握力が必要です。
では、基礎練習は何のためにするのか?
先ほども述べましたが、吹きたい曲をかっこよく吹くためです!
皆さんは今どんな曲が吹きたいですか?
かっこいいジャズの曲、吹奏楽の課題曲、壮大なオーケストラ、今流行りのポップス。
皆さんそれぞれにそれぞれの吹きたい曲があると思いますが、その曲の特にどの部分が吹きたくて、吹けなくて悩んでいますか?
たとえば、バラードなのに息が続かないのであれば、それこそロングトーンが有効です。ロングトーンは息をコントロールする練習なので、どれぐらいの音量でどれぐらいの時間音を伸ばしていたいかを練習できます。
たとえば、跳躍のたくさんある曲で音が当たらないのであれば、リップスラーが有効です。リップスラーは、同じポジションで異なる音が出る楽器の、それぞれの音域を行ったり来たり自在に操るための練習なので、音域の行き来がスムーズにできれば自ずと跳躍も吹きこなせます。
このように、基礎練習は今悩んでいる悩みに有効なものを取り入れることが大切なのです。
基礎練習を始めるとき、何となくロングトーンから始めていませんか?もちろん間違いではないのですが、このロングトーン、好きな人多分ほとんど居ないんじゃないでしょうか。
辛い、苦しい、しんどい。。。で、ロングトーンで疲れてしまって他の練習が疎かになったり、ロングトーンが嫌すぎて練習が嫌いになる。そんな声、よく聞きます。
ロングトーンが苦手であれば、違う練習から始めましょう!タンギングから始めたって、リップスラーから始めたって、曲から始めたって、練習の順番なんて何から始めても良いのです!大事なのはモチベーションが下がらないこと。
気分が乗らない練習を何時間もするよりも、楽しいと思える練習を集中して行う方がずっと大切です。
ただし、中にはきっちり決まったことを毎日やりたい!ロングトーン大好き!という方もいらっしゃると思います。
決まったルーティーンがあった方がいい方は、毎日のメニューを固定して、それをコツコツこなしていきましょう!
この様に、練習のモチベーションをあげるには、自分が楽しい!と思えることが大切で、それは人それぞれ違うものなのです。
であれば、自分にあった練習の仕方を模索して、楽しいが持続する様に工夫してみましょう。
そうすると必要な練習ができないかもしれない、曲しか練習したくない、と思ってしまった方もご心配なく!
①の項目でも述べましたが、基礎練習は曲を吹くために必要な練習です。なので、曲が上手く吹けない!となったら基礎練習をする。とだけ決めていれば、必ずどこかで基礎練習の大切さを痛感し、しっかり基礎練する日がきます。そんな日がきたら、その時に必要な基礎練習をしっかりやれば良いのです。
毎日のルーティーンがあった方がいいのか、毎日違う方がいいのか、集中力はどれくらい持つのか、嫌な練習にどれぐらい耐えられるのか。ご自分の特性をしっかり見極めて、楽しいと思える練習メニューを組んでみてください。
もう一つ、基礎練習のモチベーションが上がらない理由に、メリットがわからない、ということがあると思います。
基礎練したって意味がない、と思うのは、その基礎練が今のあなたには必要ないからかもしれません。
先の項目でも述べていますが、基礎練習にはそれぞれ効果があります。
筋トレ的な意味で基礎練をしていてもほとんどメリットはありませんが、目的を持って練習するとメリットがたくさん出てきます。
まずは曲が吹きたい様に吹けるようになること。
タンギングの練習でスタッカートやアクセントの吹き分けの練習も取り入れてすると、音の粒がしっかり立つのでかっこよく吹けるようになり、スタッカートとアクセントの微妙な違いも表現できる様になります。
ロングトーンは息のコントロールのほか、音色を豊かにする練習にもなるので、綺麗に響くようになります。
半音階の練習は、トロンボーンでは難しいスライドの微調整ができる様になるので、ピッチが安定します。
これは一部ですが、基礎練習の目的を正しく理解していると、さまざまな曲で表現力が豊かになり、吹きたい様に吹けるようになります。
そして、基礎練習をしっかりしていると、練習できなかったり楽器から離れる期間があってもブランクを感じにくくなります。
タンギングやリップスラーなどは、一度体が覚えてしまえば、多少のブランクがあっても大丈夫です。
ロングトーンも目的を間違えなければ、豊かな音色は失われることはないでしょう。
筋トレ的にタンギングなどをしていると、筋力ですので衰えたり、できなくなることもあります。ですが、目的をしっかり持って練習した基礎練習は、体がしっかり覚えています。
最後に、基礎練習は自分のコンディションの指標になることです。
人間生きていると調子のいい日と悪い日がある様に、楽器を吹いた時にも調子のいい日と悪い日があります。
そんなとき、焦らずに基礎練習をやってみてください。いつもできることができないのであればそれは体の調子が悪いか、楽器の調子が悪いのです。
いつも吹けることが吹けないと、焦ったり悲しくなったりイライラしたりして、余計に吹けなくなっていきますが、こうしてコンディションを計ることができれば、変に焦ったりイライラすることもなくなります。
どこが悪いのか、どう悪いのかを探れるのも、基礎練習のメリットです。
いかがでしたでしょうか。
今回は基礎練習のモチベーションについてお話ししてみました。
たかが基礎練、されど基礎練。
基礎練習の意味やメリットを知って、思うように吹けない日々でもしっかり楽器を向き合えるように頑張っていきましょう!
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