歌は私たちにとってもっとも身近な娯楽のひとつです。子供のころから自然といろんな歌を歌い、楽しんできたという方も多いでしょう。義務教育でも音楽の授業でいろんな歌を習います。また、大人になってからもカラオケなどで歌を楽しむことになります。
とはいえ、歌に対して苦手意識を抱いている方も多いもの。かく言う私も歌が苦手です。付き合いでカラオケに行っても積極的に歌うことはありません。そんな私が声楽のレッスンに挑戦してきました。
歌といっても、声楽というと敷居が高く感じてしまうのではないでしょうか?正直、私もかなり緊張していました。しかし、実際にプロ声楽家の先生からレッスンを受けることでその意識は大きく変わることになりました。
それでは、歌が苦手なライターの声楽レッスン記をどうぞ。
もくじ
EYSの体験レッスンは事前のネット予約が必要です。とはいえ、申し込みのステップはとても簡単。公式サイトの専用フォームに名前や連絡先などの必要事項を入力し、コース、時間帯、スタジオを選ぶだけ。特に関東エリアには多くのスタジオが用意されていますので、気軽に申し込むことができます。
それでは、具体的なレッスン内容をご紹介しましょう。
EYS音楽教室には多くの声楽の先生が在籍していますが、今回ご担当いただいたのは馬場明成先生。現役声楽家としての活動の傍ら、毎月160時間ものレッスンをこなす大人気講師です。
馬場先生は高校在学中から本格的な音楽活動をはじめます。当時からポップスのボーカルコンテストで優秀するなど、早い段階からその才能を開花させます。その後、イタリアの国立音楽院などで本格的に声楽を学びました。帰国後は声楽家としてのプロ活動を行う傍ら、ミュージカルなどにも出演されています。
主なキャリアは小澤征爾音楽塾や劇団四季など、あまり声楽に詳しくない方でもご存知の公演に多数出演。まさに現役のプロ声楽家の先生です。
実力・キャリア・人気のすべてがそろった馬場先生ですが、とても物腰柔らかではじめてのレッスンでしたがリラックスして臨むことができました。
スタジオロビーに到着すると先生がお出迎えしてくれます。高級感あるロビーに少し緊張してしまいましたが、優しく声をかけていただけましたので安心しました。
簡単な自己紹介とともに、さっそくスタジオに移動します。音楽教室というと、しっかりとした防音が必要となる関係から、暗い場所をイメージしがちです。しかし、こちらの銀座スタジオはとても明るく、広いので解放感があります。
それではさっそく先生の案内に従ってレッスン会場となるスタジオへ。銀座スタジオにはグループレッスンにも対応した大部屋から、琴や三味線のレッスンにぴったりな和室まで用意されていますが、今回は声楽レッスンということでスタンダードな個人レッスン用の部屋をご用意いただきました。
EYS音楽教室ではいずれのコースでもそれぞれの個性や悩みに合わせたオーダーメイドレッスンを受けることができます。声楽も例外ではありません。そこで、まずは私の「歌」や「声」に関する悩みのカウンセリングからスタートです。冒頭でもお話しましたが、私は音痴な上に声もこもり気味ではっきり言って歌が苦手でした。なので、そのままこの悩みを先生に伝えます。
すると、いきなり簡単な音階の発声から行うことになりました。この時点では特に技術的な指示はありません。とにかく、リラックスして声を出すだけでいいとのことです。
最初は音程を外さないように恐る恐る声を出します。ですが、先生がピアノを使ってフォローしてくれますので、次第に声を出しやすくなりました。とはいえ、この時点ではいつも通りの私の声です。
この数分の発声について、最初はその目的はわかりませんでした。ですが、これは先生が私の発声の欠点を見極めるためのものだったのです。
続いて、舌を下の歯の裏側につけて発声するように指示されました。すると、今までこもっていた声がすっきりと前に出るようになっているのです。また、同時に音程もコントロールしやすくなりました。
歌や声に自信がない理由は人によって異なります。その理由さえわかってしまえばある程度の問題は解決できます。ですが、その理由を自力で見つけ出すのは簡単ではありません。
私の場合、声がこもってしまう理由は舌が奥に引っ込んでしまったり、巻き舌気味になってしまう癖にありました。この声にずっと悩み続けてきましたが、自分ではまった気付くことができませんでした。しかし、先生はほんの数分でこの問題を発見し、改善のためのアドバイスをくれたことで、あっという間に悩みの1つが解消されてしまったのです。
正直、30分程度の体験レッスンでそこまで大きな効果が出るとは思っていませんでした。歌は才能によって決まるもので、ちょっとやそっとのレッスンではどうにもならないと考えていたのです。私と同じように諦めている方も多いのではないでしょうか?しかし、レッスンをはじめて数分でこの効果です。驚いてしまいました。
続いては頬に両方の拳を当てて口角が下がらないように気を付けながら発声するレッスンです。すると、今度は真っ直ぐに声が出るようになりました。ちょっとした工夫によって声はまったく変わることを教えられました。
自分の声に自信がなく、歌うことがあまり好きではなかった私でしたが、この時点で歌うことが少し楽しくなってきました。するとこのタイミングで簡単な音階ではなく、曲に挑戦することになりました。
オーダーメイドレッスンですので、曲のリクエストもOKです。そこで、今回は私が昔から「こんな風に歌えたらな~」と憧れていたジョン・健・ヌッツォさんの『「新選組!」メインテーマ』をリクエストしました。
曲のレッスンにはタブレットを使います。カラオケのように伴奏が流れ、歌詞も表示されます。歌に自信のない私にはちょっとハイレベルな曲ですが、1フレーズごとにメロディを確認しながら声を出していきます。先ほどまで教えていただいたことを意識しながら歌ってみると、今までからは考えられないほどに気持ちよく声が出ました。
本当に好きな曲に実際に挑戦できたことで、わずかな時間ではありますが、しっかりと音楽を楽しむことができました。
最後に先生に質問をさせていただきました。以下に私の質問と先生からの回答をご紹介しておきます。
Q.今は出すことができない高いキーや低いキーもレッスンを受けることで出せるようになりますか?
A.出せます。音階は声帯によってコントロールしますが、ボイストレーニングを繰り返すことによって、声帯を動かすための筋肉が鍛えられて、より広い音域を出せるようになります。要は筋トレと同じで繰り返すことが大切です。
Q.歌う時はどのような姿勢がベストですか?
A.姿勢については先生によって考え方が異なります。ですが、基本的な発声ができていればどんな姿勢でも声を出すことができます。実際に演じながら歌うことになるミュージカルではあらゆる姿勢で歌う必要があります。
EYS音楽教室の体験レッスンは約30分程度です。レッスン後にはEYS音楽教室のシステムなどについて詳しく説明してもらえます。
音楽教室によってシステムが複雑でわかりにくいケースもあります。ですが、EYS音楽教室ははじめての方でもわかりやすいシステムを採用しています。さらに、実際にレッスンを担当する先生から詳しく説明してもらえますので安心して入会することができます。
もちろん、その場で入会することもできますし、一旦パンフレットや資料を持ち帰ってじっくり考えることもできます。無理やり勧誘されるようなこともありませんので、安心して体験レッスンを受けることができます。
冒頭でもお話した通り、声楽のレッスンというと敷居が高く感じられてしまうかもしれません。私のように、歌や声に自信がないのであればなおさらです。しかし、今回の体験レッスンを通じて、私は歌うことを楽しめるようになりました。これは決して大げさな表現ではありません。正しい発声の方法や、自分の声の問題を知ることができれば声は大きく変わります。
声楽に興味を持っている方はもちろんのこと、自分の声や歌に自信がないという方も一度体験レッスンを受けてみてはいかがでしょうか?自分の歌声の想像以上の変化に驚いてしまうことになるかもしれません。
EYSは全国に教室を展開していますが、今回の体験レッスンでお世話になったのは銀座スタジオです。銀座の好立地に位置する広々としたスタジオとなっています。
EYS銀座スタジオのJRの最寄り駅は有楽町駅です。
まずは有楽町駅の京橋口から出ます。
すると目の前に東京交通会館があります。この大きな建物の前の通りを左折し、まっすぐに進みます。
しばらく真っ直ぐに進んでいくと有楽橋という大きな交差点に出ます。
その交差点の横断歩道を渡った先にあるブラウンの外壁のビル(ヒューリック西銀座ビル)の3階がEYS音楽教室銀座スタジオです。1階にある「カフェ・デ・銀座」が目印になります。
入口は交差点側から見て左側にあります。
ちなみに東京メトロ線の場合、「銀座一丁目駅」の「出入口3」から出ると出口裏がすぐにヒューリック西銀座ビルです。
駅からも近く、とてもわかりやすい場所に位置しますのではじめての方でも迷う心配はないでしょう。ちなみに私も銀座スタジオは今回がはじめてでしたが、迷うことなく有楽町駅から5分程度で到着しました。有楽町駅は新橋駅や東京駅からも近いので仕事帰りなどにも利用しやすい立地です。
声楽という言葉を耳にしたことはあっても、具体的にどういったものなのかわからないという方が多数派だと思います。ロックやポップスなどは日常的に耳にしますし、実際に歌う機会も多いでしょう。ですが、声楽となればイメージすら難しいようです。そこで、まずは声楽の定義やロックやポップスとの違いをご紹介します。
声楽の定義はとても広く、簡単に言ってしまうと人間の声によって構成される音楽のことを指します。一般的には西洋音楽の用語であり、楽器を使った音楽は器楽、そして人間の声による音楽が声楽に分類されます。
比較的身近なところではクラシック音楽、オペラやカンタータなどがイメージしやすいでしょう。ちなみに、声楽曲であっても楽器伴奏が加わることがあります。この場合、歌が中心のものが声楽曲、楽器演奏が中心のものが器楽曲に分類されます。
声楽では声の音域で区別されます。これが声種です。
大分類とはしては女声と男声、児童声に分けられます。女声は高い順にソプラノ→メゾソプラノ→アルト、男声はソプラニスタ→カウンターテナー→テノール→バリトン→バス→カストラート、児童声はボーイソプラノに分かれています。
曲によってはここまで細かく分けられることなく、女声のソプラノ、アルト、男声のテノール、バスの4つのパートで分けられるのも一般的です。また、中声にあたる女声にメゾソプラノ、男声にバリトンを加えた6種類に分類されるケースもあります。
それぞれの女声2種類、男声2種類の4パートのおおよその音程をピアノの鍵盤と重ねてみると以下の通りになります。
オペラにおいては役柄と声種が結びついています。
例えば、女声のソプラノは華々しく目立つことからヒロインを演じるケースが多くなります。逆にアルトは低く落ち着いた深みのある音色のため母親や占い師などの役どころが中心です。男声では男性の高音域にあたるテノールは多くの作品でヒーロー役が配されることが多く、一方でバスは父親や国王、司祭など貫禄が求められる役が配されます。