ダサい、古臭い、押し付けがましい…などとマイナスイメージがつきまとう社歌。実は、社歌は好景気、不景気いずれの時にも増える傾向にあるようで、現在は第四次ブームだともいわれています。
第一次は戦前の昭和恐慌時に、第二次は高度成長期、第三次はバブル期にブームが起こり、多くの社歌が作られたそうです。以前は社員の士気や団結力を高めるために作られていましたが、最近では豪華アーティストや著名人が制作に携わり、会社のための歌から社員が楽しむための歌へとシフトし始めています。
社歌コンテストなんていうものもあるようです。そんな社歌の世界をちょっと覗いてみませんか?
もくじ
2010年、キッコーマンが新たな社歌を誕生させました。「おいしい記憶」と題した社歌は、秋元康作詞、大島ミチル作曲と豪華な顔ぶれによる制作。歌っているのはNHK「おかあさんといっしょ」17代目歌のおねえさんとして活躍した茂森あゆみさんです。
「キッコーマンの約束」として消費者に約束している、業務への姿勢や提供する価値を、日常生活に置き換えた社歌で、式典などで歌われているそうです。
2008年に「松下電器産業株式会社」から「パナソニック株式会社」に変更した記念に作られた社歌。制作陣は、森雪之丞作詞、久石譲作曲と豪華な顔ぶれ。「Let’s get together at Panasonic」のサビが人気で口ずさんでいる社員も多いそうです。王道のメロディー、なんとも社歌っぽい1曲ですね。
1946年に作られた歴史のある社歌。珍しいワルツ調の社歌で、心のよりどころとして社員のファンも多いそうです。レトロな曲調に趣があり、社訓があまり重く感じられず思わず口ずさんでしまいそうな社歌です。上品な印象ですよね。
大手コンビニエンスストア「ローソン」の社歌『Heart to Heart』を制作したのは、なんと世界的ギタリスト、布袋寅泰さん!彼らしい馴染みやすいロックなナンバーは2011年から社歌として、毎朝9時の始業時に流れているそうです。
残念ながら音源がないのですが(ゴメンナサイ)、店舗でも流れているそうなので、耳にしたことがある人も多いかもしれませんね。歌詞などは下記から見れますよ。
http://www.lawson.co.jp/company/groupsong
社歌をつくっているのは大手企業ばかりではありません。企業のウェブコンサルティングを行っている株式会社フリーセルの社歌は、ラップ調のユニークなもの。この企業の宣伝という意味合いもあるのでしょうね。
実在する社歌ではないのですが、2009年に上映された映画『川の底からこんにちは』の劇中で出てくる社歌がシュールで面白いと一部で話題になりました。
しかも主演は、今や各方面で大活躍の満島ひかりさんです。映画の舞台は“しじみ工場”。東京で体たらくな生活を送るOL佐和子のもとに父親が倒れたという知らせが入り、しぶしぶ実家の倒産寸前のしじみ工場を継ぐことになることから始まります。しかも、従業員のおばちゃんたちは曲者ばかり…。
映画の中で佐和子が作った社歌が世相を反映し面白いと話題に。工場で働くおばちゃんスタッフが元気に熱唱する様子はちょっと笑ってしまいます。満島さんの作業着に身を包みながら真剣な面持ちで社歌を大熱唱する彼女の姿も必見ですよ。
今、社歌がちょっとしたブームになっており、社歌ばかり集めたCDも発売されています。いろいろな社歌を聴き比べてみるのも面白そうですね。
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