ある程度楽器の演奏ができるようになってくると、人前で演奏したい!そんな気持ちが沸いてくるのは自然なことでしょう。
今日では演奏を披露する方法はいくつもあります。それこそ、YouTubeなどの動画配信サイトを利用すれば、自宅にいながらにして自分の演奏を全世界に向けて配信することも可能です。
また、ライブハウスなどを利用すれば、ステージデビューすることもできます。
もうひとつの選択肢として、昔から定番のひとつなのがストリートライブ。繁華街や駅前などで演奏しているストリートミュージシャンを目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか?
ストリートでの活動で人気を集め、人気アーティストまで上り詰めたというケースも珍しくありません。なので、ストリートデビューを検討しているという方も多いのではないでしょうか?
しかし、ストリートライブを行うにはいくつかの注意点があります。ご紹介していきましょう。
もくじ
ストリートライブはどこでやってもいい……そんなイメージを抱いている方も多いかもしれません。実際に、繁華街などへいくと、いたる所でストリートライブが行われています。
しかし、実際にはどこでも演奏をしていいというわけではありません。
ストリートライブがよく行われている場所といえば、路上や駅の構内、そして公園などを思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、厳密に言えば公共の場で無許可でライブを行うことは許されていません。一見、何の問題もなさそうな路肩であっても、勝手にライブをすれば道路交通法に抵触する恐れがあります。
音楽であっても、人によっては騒音と感じられてしまうかもしれません。また、ライブによって人が集まることが交通の妨げとなってしまう可能性もあります。
駅や公園などについても、所有者や管理者の許可がないままで演奏を行うことも基本的にはNGです。例えば、あなたの自宅の庭に知らない人がやってきて演奏をはじめたらどうでしょう?多くの方が迷惑だと感じます。場合によっては警察などに通報してしまうかもしれません。
とはいえ、現実には無許可であらゆる場所でストリートライブが行われています。その結果として、警察に注意や警告を受けたり、土地や施設の所有者や管理者とトラブルになってしまうというケースも少なくないのです。
上記の通り、無許可でストリートライブを行うのは基本的にNGです。では、許可を得ることはできるのでしょうか?
一般的な道路の場合、管理者は国や自治体などですが、道路使用許可の申請は管轄の警察に対して提出することになります。
では、ストリートライブの許可を得ることはできるのでしょうか?もちろん、申請を出すことは可能ですが、個人レベルのストリートライブで許可が得られる可能性はかなり低いでしょう。
テレビ番組や映画のロケでさえ、しっかりとした安全対策を講じた計画書を添えて提出した上で、厳しい条件つきでしか許可を得られないというケースがほとんどです。スムーズに許可が得られるとすれば、工事関係くらいのものでしょう。
公園などについても同様で、残念ながら正式に許可を得られないケースがほとんどです。
上記の通り、ストリートライブはどこでも行うことができるわけではありません。しかし、公式にストリートライブが許可されている場所もあります。それぞれの場所で定められたルールさえ守れば、堂々とライブを行うことができますし、ストリートミュージシャンを目当てにした音楽ファンが集まっているケースも多いので、たくさんの人に演奏を聴いてもらうチャンスも。
そこで、特に有名なストリートライブOKの場所をピックアップしてご紹介しましょう。
東京都墨田区では、地域活性化および音楽文化の発展を目的として、一部のエリアでストリートライブが行えるようになっています。
もちろん、どこでもいいというわけではありませんが、企画に賛同している商店街や公共施設など多くの場所でライブが可能です。
ただ、いきなりライブができるわけではなく、いくつかの条件をクリアした上で、登録が必要です。また、音源審査もあり、事前にデモテープなどを用意する必要があります。初心者の方には少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、一度登録できれば、都合の良い日時をネットで予約して、ライブが行えます。
井の頭公園にもストリートライブを行うことができる制度があります。それが「アートマーケッツ」。年12,000円の登録料を支払って「アートキャスト」になると井の頭公園内でストリートライブを行えるようになります。
ただし、残念ながら応募者全員が必ず「アートキャスト」になれるわけではありません。応募者多数の場合は抽選となるようです。
募集は年に1度、12月に行われますので井の頭公園でストリートライブを行ってみたいという方はチェックしておきましょう。
ストリートライブは一見簡単に行えるようなイメージが持たれがちです。しかし、厳密にはさまざまな問題をクリアする必要があります。
ここでご紹介した以外にも、ストリートライブを合法的に行えるスポットは各地にありますのでチェックしてみましょう。