子どもの習い事として常に人気の上位に位置するピアノ。
「自分ができなかったから子どもに習わせたい」、「なんとなく良さそう」と、子どもに習わせている人も多いと思いますが、やはりピアノを習うことはいいことがいっぱいあるようです。さて、その理由は? ピアノ講師の溝井花代子さんに話をお聞きしました。
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人間の耳の機能の成長は6歳ぐらいまでが黄金期だと言われており、遅くとも8歳ぐらいまでに機能が完成、それ以降には大きな変化はみられないようです。
もちろん、ピアノに限らず音楽のレッスンは「やりたいと思ったときが始め時」、どの年齢で初めても遅いことはありません。その時々の良さがあります。
ですが、耳の機能でいうと6歳ぐらいまでが一番、打てば響く時期。大人になってからたくさん音楽に触れても、黄金期と同様の効果は得られないのだとか。
音楽レッスンは早く始めるのがいいとささやかれるのには、こんなワケもあるようです。
もくじ
子どもはみんな音楽が好き。音を奏でることで子どもが楽しんでいるのであれば、それだけでも習わせる意味がありそうですが、脳にもいいと聞いたらがぜん弾かせてみたくなるのが親心!?
そう、脳科学の観点でもピアノを含む音楽領域のレッスンを受けるメリットは立証されているのです。
カナダの脳神経外科医ワイルダー・ペンフィールドの研究によると、脳は各部位が分業しており、動作ごとに対応する脳の部分が異なります。常に脳全体が使われているわけではないのです。
勉強するという行動は脳をたくさん使う印象がありますが、計算問題を解く、文章を読むといった作業の時は、脳の一部分しか使用していません。しかし歌うという動作を行うときは、「感覚」をつかさどる部分と「運動」をつかさどる部分の両方を使い、脳を全体的に刺激していることが分かっています。
参考までに…脳の対応部位はコチラから見ることもできます。
上記は「歌う」という行動に関するデータでの話ですが、歌うこととピアノを弾くことは密接な関係にあり、同等の効果があると考えてよいと思います。
しかもピアノは楽譜を見ながら(目)、手を動かし(手)、音を確認する(耳)と、感覚をめいっぱいに使います。ということは、脳がフル稼働していることは想像がつきますね。
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脳は右脳と左脳に分かれ、右手と左脳、左手と右脳というように左右反対につながっています。よく知られるように右脳は視覚や聴覚といった感性、感覚を、左脳は言葉、文字、論理的な思考をつかさどっています。そのため、右利きの人の場合は左脳の方が優位、左利きであれば右脳の方が優位に働いています。
と、脳の仕組みが簡単に分かったところで、ピアノと脳の関係も気になるところ…
ピアノを弾くときは指をふんだんに、かつ複雑に動かします。しかも両手を使うというところも大きな意味があります。日常生活では、利き手を使うことが多く、反対の手を使う頻度の方が低くなります。しかし、ピアノは両方の手を同時に動かします。
つまり、ピアノを弾くことで両方の脳を刺激することができるのです。この点においては、楽器のなかでもピアノは優位にあるといえると思います。
ちょっと話はズレますが、ピアノを弾くことは認知症予防にも効果があるとも言われています。やっぱり脳とピアノ(というか音楽を奏でること)は相思相愛のようです。
ピアノのレッスンでは、音楽のスキルだけではなく、人として大事なことも身につけることができます。
レッスンを始める前は「お願いします」、レッスン後に「ありがとうございます」の「あいさつ」。そして、先生の問いかけに対しての「返事」。両方とも大人になれば容易にできることですが、小さな子どもにとってはカンタンではありません。
レッスンのなかで自然に、あいさつやきちんとした返事を期せずとも学ぶことができるのです。
そして、レッスン時は静かな心で集中してピアノを弾くことになります。「集中する」ことを身につけられればもうけもの。生涯、色んな場面で役立つはずです。
そして「これが大事!」と溝井さんが力説するのは「立腰(りつよう)」。
ピアノを弾くときは、イスに浅めに座り丹田(おへその少し下)を意識しながら骨盤を立てて正しい姿勢座ります。この座り方を「立腰」と言います。
この姿勢が意外と難しいのですが、きちんと腰を立てて座ることができれば、見栄えが良くなりパフォーマンスがあがるというだけではなく、内臓の動きがよくなるなど健康面でもメリットがあります。
「座位で正しい姿勢が身につけば、きれいに立つこともできるようになります。正しい姿勢で歩くことができれば、ひいてはシェイプアップの効果も期待できますよ(笑)」と溝井さんは教えてくれました。
課題曲の難易度に関係なく、弾けなかった曲が弾けるようになるという「課題をクリアする」ことも大きな意味があります。課題を乗り越えることで、自信をつけることもできるでしょう。
自信といえば発表会もしかり。大勢の前でピアノを弾くことは誰だって緊張するものですが、それを乗り越えられたら大きく成長できるもの。ピアノを習うことは、人として大切な部分を磨くこともできるのです。
ノウカガクやらシツケやら、ピアノを通じて得られる高尚なメリットについて話してきましたが、小難しいことを抜きにして「何よりもピアノを弾くことで楽しい気分になれることが、最大のメリット」と溝井さん。
好きな曲を自分で弾けるようになれば、まずそれだけで楽しい。明るい曲を弾くとウキウキした気持ちになるし、悲哀を表現した曲を弾くと悲しい気持ちにもなれます。奏でる音楽によって自分を表現し、いろいろな感情を得られるのは、とっても楽しいものです。
ピアノを弾くことで、日常生活に彩を加えることができ、しかも年齢問わず、いくつになっても弾き続けることができるのも嬉しいですよね。お子さんだけではなく、大人も一緒に弾いてみると、もっと楽しくなりますよ♪
お話をお聞きした方
溝井 花代子(みぞい かよこ)さん
幼少期より、個人の教室にてピアノを習い始める。茨城県立水戸第三高等学校の音楽科を卒業後、東京音楽大学音楽科音楽教育専攻を卒業。大学在学中より個人でピアノの講師として活動を始め、その傍らでバーやレストランで演奏も行う。結婚後は夫の転勤に伴い、各地でピアノを教えている。3人の男の子のママでもある。
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