ピアノがもっと楽しくなる!グランドピアノとアップライトピアノの構造と違い
投稿者 :しょうこ
みなさんは、ピアノの中がどうなっているかご存知ですか?
私の生徒の中でも、家に電子ピアノがある方は多いです。しかし、いざ弾いてみるとピアノが弾きづらい、家で弾いていたように弾けないとおっしゃいます。私は小さい頃から生ピアノで練習していたので、残念ながらその気持ちが分かりません。しかしなぜ子供や大人たちがそのように言うのかを考えてみたところ、ピアノの構造を知らないからそのような気持ちになっているのではないかと考えるようになったのです。
生徒の家にある電子ピアノと生ピアノは構造が全く異なります。電子ピアノでは表現できないあの響きの秘密は、生ピアノの中につまっているのです。よく、ピアノは鍵盤楽器と言われていますが、そのほかにもいろいろな楽器の要素が含まれていることをこれから解説していきたいと思います。
もくじ
弦が上向きに張ってあるアップライトピアノは開かないのではないか、と思われる方も多いのですが、このように上の半分が開くんですよ。弦やハンマーがたくさん入っていますね。音が高くなればなるほど弦が細くなり、増えていくんですよ。
体験レッスンであまりピアノに興味がないお子さんや、ピアノに飽きてしまった生徒にこれを見せると、ピアノを弾くよりもワクワクウキウキしてピアノの構造を見て理解してくれるので、やはりピアノの構造を目で理解するとよりピアノに興味を持ち、楽しい気持ちになるんだろうなと思います。
グランドピアノはピアノの上全体が開きます。小学校や中学校の音楽室、体育館や演奏会でグランドピアノのふたが全開になっているものは見た事はないですか? アップライトピアノより大きなグランドピアノの音は会場全体に広げることができます。管楽器や弦楽器と共に演奏する際、他の楽器との音量のバランスも合わせなければならないので、閉じたまま演奏したり5cmくらい開いたり、50cmくらい開いたり、全開したりを選択することができます。 横長に弦を張ってあるだけあって、全開にすると、弦が見やすく沢山あることがわかりますね。
アップライトピアノは縦に長く、グランドピアノは横長に弦が張ってあるのですが、横長のグランドピアノを収納しやすくするために、縦長のアップライトピアノが開発されたといわれています。アップライトはコンパクトなサイズ感で良いですよね。部屋の広さに合わせて選択肢が多い事は演奏側も助かりますね。
ピアノの中の構造、初めて見る方はびっくりされたのではないでしょうか?ぜひピアノの中を見る際は細かいところまで見てみてくださいね。
ではどうして鍵盤を押すだけでピアノの音は鳴り響くことができるのか、不思議に思った事はありませんか? 思ったことがないという方はなぜ音が鳴るのか是非今考えてみてください。
鍵盤をひとつ押してみると、先程の画像にたくさんあったハンマーのひとつがそのハンマー専用の音の弦を打ちます。しかし、この構造だけでは音程が分かるか分からないくらいの小さな、ポスッという音しか鳴らすことはできません。
鍵盤と弦、ハンマー以外にもまだまだ構造はたくさんあります。
鍵盤から遠い方の弦の端は駒で支えられており、その駒は響板というものにのっています。響板とは、木の素材でできていて、耳障りで嫌な音と感じられやすい高い倍音をなくしたり、聴いていて素敵だな、耳が心地良く感じるな、という音の粒だけを取捨選択し、より聴きやすく、感動的な響きにする役目があります。ハンマーで打つと、弦の振動は駒を通じて響板にも通じ、響板が空気を振動させることによってやっと大きな音が出現するのです。そして駒や響板だけでなく、響板を中心に、肉眼で見ることはできませんが、楽器全体が何回も振動を繰り返すことによって、大きな音を生み出すことができるのです。
これを聞いてから弾くと、鍵盤を押しただけで音が出る簡単な楽器に見せかけて、しっかりとした作りの楽器なんだと、構造を知ったことによって凄い楽器に思えてきますよね。
グランドピアノは、弦が整列して寝ている状態になっています。そして弦を下から叩いたハンマーは重力によって元の位置にスムーズに戻ります。また、ハンマーが元の位置に戻りきらなくても、次のハンマーを打ち、音を出すことができます。よって、同じ音を何回も弾きたい時や、音の数が多い曲を弾きたくなってきたら、グランドピアノでないと弾きづらいと感じるのはこれが理由となります。
対して、アップライトピアノは、グランドピアノとは構造が異なり、収納のためにむりやり縦型に設計されているものといっても過言ではありません。
アップライトピアノは弦が縦に張ってあるので、ハンマーも縦向きになります。よって、ドアをノックするようなイメージになります。
重力の向きがグランドピアノとは違うことがわかると思います。
同じ音を何度も弾きたい場合、ドアのノックを何回もやるのは大変ですよね。
初めて触るならやっぱり電子ピアノを選ぶよりはアップライトピアノを触って欲しいです。
電子ピアノでついた癖はなかなか取ることはできません。今は新品のピアノだけでなく、中古のピアノも人気です。状態が良いものであれば、新品の低価格帯よりも、良いピアノを見つけることもできます。昔のピアノは良い木を使っており、素敵な響きを奏でられたりします。しかも最近は電子ピアノのように、音をヘッドホンからしか出ないようにする、後付け機能があります。ヘッドフォンを使って練習すれば、音が周りには聞こえないので、夜に練習したい場合や、音を出したくない理由がある際も、いつでも練習できるので安心ですね。私はどのピアノにもヘッドフォンをつけていて、いつでも弾けるので安心です。
また、私が講師を務めているEYS音楽教室では、このアップライトピアノが貰える楽器プレゼントキャンペーンもやっているので、ご入会される方はよかったらゲットしてくださいね。レッスンを契約するだけで同時にアップライトピアノももらえるので楽器を買わなくても家で練習ができるとても人気で好評なプレゼントキャンペーンとなっています。EYSオリジナル楽器として品質も妥協せず本物の楽器の手触りとなっているので安心ですよ。
先程の構造の説明の通り、アップライトで弾いていて、先生の家のグランドピアノで弾いた時はうまく弾けたのに、家のアップライトピアノで弾くとうまく弾けないなぁと思った方、あなたはアップライトピアノの技術を超えています。あなたが悪いのではなくピアノが悪いのです。中級者から上級者の方、音大に行きたい方、将来演奏者になりたい方、ぜひグランドピアノに買い換えることもお勧めします。ある程度お部屋が広い事は前提になりますが、大きさ、値段、響きは比例するのでそれに合わせて試し弾きを楽器店でして選んでくださいね。趣味でピアノを弾いている方もグランドピアノが欲しいけど高いわ、と思う方は中古で良いグランドピアノに巡り会えるかもしれないので探してみてくださいね。
ピアノの構造、ハンマーの仕組み、アップライトやグランドピアノ選ぶ基準など、話して参りましたがどのように感じたでしょうか。ピアノはただの鍵盤楽器ではなく、ハンマーで弦を叩くので打楽器だったり弦楽器であったりいろいろな楽器の良さが入った楽器ですね。そのようなことを知った状態で弾くとより演奏を楽しむことができるかと思います。少しでもやりたいと思ったあなたは、ぜひ一歩を踏み出して、人生は1回きりなのでやりたいことに挑戦してみてはいかがでしょうか。
少しでもあなたの役に立てていたらうれしいです。