【初めてのコード入門】独学ピアノ弾き語りのための7つのステップ
投稿者 :境 祐希
ピアノ弾き語りやギター弾き語り…。もちろんカラオケで歌ったりすることもとても楽しいですが、自分で演奏しながら歌えると楽しみの幅も広がりますよね!
コロナ禍ということも相まって、新たに音楽を始められた方も多いと思います。
今回はピアノ弾き語りについて独学で進めていく方法を5つのステップに分けてお話していきたいと思います!
もくじ
ピアノ弾き語りをやってみようかなと、いろいろなサイトや動画を調べてみた方ならこの『コード』というものが出てきたのではないかと思います。
初めてピアノを弾くという方にとっては「なんのこっちゃ!」という感じでしょうし、昔ピアノを習っていたような方でも「え、楽譜を使わないの?何この記号…。」と戸惑ってしまったかもしれません。
中には一覧でまとめられていたりして、「これを覚えなければスタートラインに立てないのか…!」と始める前から嫌になってしまうようなイメージも持ってしまうかもしれませんが、大丈夫です!コードについて理解していくと、覚えるという作業はさほど多くありません!簡単にアレンジすることもできてきますし、順番を整理して見ていきましょう。
前置きが長くなりましたが、結論から言うならば『コード=和音の名前』なのです。
そして、コードを理解するためには、まずは「ドレミファソラシド」各音の別の呼び方を知っておく必要があります。
皆さんドレミの歌などで「ドレミファソラシド」はご存知かと思います。これは実はイタリア語での呼び方で、他にも英語や日本語、ドイツ語での呼び方が存在します。楽譜と合わせまずはそれらを整理してみましょう。
「ハ長調」「ハ短調」といった言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、あの「ハ」というのはこの日本語の音名から来ていたのです!
コードは、このうち英語表記(CDEFGABC)が基準となっています。
弾き語りの場合には楽譜でアルファベットを見たとき、ドレミの音名に変換できるように慣れていきましょう!
つまり、アルファベットの「CDE」は「ドレミ」となるわけですね。
さて、楽譜にコードがたくさん書いてあっても焦らずに「ドレミのことだな」と思えるようになってきたら、今度は同時に3つ音を弾く、という段階に進めていきましょう。
例えば「C」というコードの場合には、次のド、ミ、ソの3つを、右手で押してみて下さい。
このようにまずは親指をコードのローマ字の位置(C = ド)に置き、そこから白い鍵盤を一つおきに計3つ同時に弾いていきましょう。このステップ②の段階では指遣いや黒い鍵盤は気にしすぎなくて大丈夫ですので、この一つおきというところに慣れていきましょう!いろいろなコードでこの3つ弾く練習をしてみてください!
ステップ②で3つ同時に弾いてみたとき、なんとなく「明るいな〜」と感じるコードと「少し悲しい感じ」「暗い雰囲気かな…」と感じるコードがあったのではないでしょうか?
そう、コードには明るい、暗いという2種類が存在するんです!
明るいコードのことをメジャーコード、暗いコードをマイナーコードと呼び、基本的にはマイナーコードのみローマ字の後ろにm(小文字のm)をつけて区別します。例えばCというコードはシーメジャー、Dmはディーマイナーといったふうに読んでいきます。
ではこの2種類のコード、具体的にはどこが違うのでしょうか?
もちろん明るい、暗いという雰囲気の違いがあるのですが、その要因となるのは積み重ねた音の距離にあります。
3つの音の距離を鍵盤の数で測ったとき、親指で弾いたローマ字の音を基準にして鍵盤の数で表すと
メジャーコード = 5 : 4
マイナーコード = 4 : 5
という距離になっています。
もし3つ弾いてみたときに明るいのか暗いのか迷ってしまったら、鍵盤の数を数えてみると正確に確認することができます!
とはいえ毎回数えるというのもなかなか大変だと思います。
おすすめなのはまず白い鍵盤(白鍵)だけでステップ②の「3つの音を弾く」ことを試してみることです!
そこで「メジャーコードなのに明るいな…」、もしくは「なんとなく曲に合わないな」と感じたら、間の音を変えてみましょう!テンションで考えるとわかりやすいかなと思いますが、メジャーコードに変えたいときは明るくしたいので真ん中の音のテンションを上げてあげる(=高い音に鍵盤一つ分ずらす)、逆にマイナーコードに変えたいときは暗くしたいので真ん中の音のテンションを下げる(=低い音に鍵盤一つ分ずらす)という作業を行ってみてください。
それでもどうしても分からないときもあるかと思いますのでその場合はやはり鍵盤の距離でチェックしてみてください!
さて、ここまでは右手でピアノを弾いてきましたが、やはりピアノといえば両手を使っていきたいですよね。ステップ④では両手を使う段階へと進んでいきましょう!
左手が弾きたい音は至ってシンプルです。左手の低音域で先ほどと同じコードを弾いてみると、少し重たい感じがしてあまりかっこよく聞こえないと思います。そこではじめはローマ字の音だけを弾いていきましょう。右手が弾いていた高さより1オクターブ左側で、右手に合わせて音を出してみてください。例えばCのコードの場合、右手はドミソ、左手はドというふうになります。
つまり左手は右手の親指と同じ音になるので、右手でまずコードを探し、その親指と同じ音を低いところで弾く、というように考えていくのもいいかもしれませんね!
このステップはコードの説明からは少し離れ、実際の曲の話に少し目を向けていきたいと思います。
まずは弾いてみたい曲を決め、「曲名 コード」といった形で検索してみてください。歌詞とコードのみのものは出てくると思いますので、ぜひ実際に見てみてください。
どうしても実際の曲ではより複雑なコードが多々出ていると思います。#やbといった見慣れない記号も出ているかもしれません。まずはシンプルな見た目にするためキーを変えるという作業を行います(見ていただいているサイトによっては『カポ』や『移調』という表現のサイトもあるかと思います!)。簡単弾きと記載があればそれを選んでいただき、そうでなければ#やbといった記号がないところまでキーをずらしてみてください。
あともう一点、まだここまでで触れていない記号もあると思います。それらはすべて省いてしまって大丈夫です!例えば「7」、「sus4」、「add9」など見慣れないコードもあると思います。それらは大雑把に言ってしまえばおしゃれな音なので、なくしてしまっても曲としては成立するのです。曲の形を作ってからでも増やしていけるものなので、まずは曲を通してここまでの4ステップを実践するため一旦すべて取り払って弾いていきましょう!
見ていきたいところとしてはコードになるA〜G までの大文字のローマ字と、その後のメジャーとマイナーを区別する小文字のmまでだけを見ていってください!
たとえばC7→Cメジャー、Esus4→Eメジャー、Gm7→Gマイナーなどというふうに変換して弾いていきましょう。
ここまでの5つのステップで音については完成です!ここからは実際に曲と合わせていきます。
ステップ⑤で選んだ曲を見てみてください。歌詞の上にコードが振ってあるかと思います。まずは大体歌詞のどの文字にコードが来ているかチェックし、コードを楽譜に従って順番に弾いていきましょう。まだこの段階では部分ごとに分けながら、ゆっくりでオーケーです!
だいたいスムーズに弾けてきて、「まだ少し余裕があるぞ」という方は、もう一段階レベルを上げてみましょう!
両手で同時に一回弾いたあと、今度は右手だけでもう一回同じコードを弾いてみて下さい。この回数については、基本的に2回ずつで合うことが多いですが、曲によって変わることもあるので少し慣れが必要な部分にはなってきます。左手を弾いたままで2回めの右手を弾くことができれば、今後さらに演奏のバリエーションを増やしていくことができますよ!
次のステップ⑦に向けてあと一つ、手拍子をしながら歌う練習もぜひ試してみて下さい。これができるとどこでコードを弾くかという判断が格段にしやすくなりますし、歌のリズム感も良くなるのでオススメです!
いよいよ最後のステップ、弾き語りにしていきます!
歌と合わせることについても、いろいろな方法があるかと思いますが、まず一つは鼻歌で合わせてみることです。やはり歌詞までついてくるとピアノに集中できなくなってしまうので、まずはここまでのピアノに鼻歌で曲のイメージをしていってみて下さい!
もしくはサビなど有名な箇所、またはカラオケなどで歌い慣れている曲の歌詞を覚えているような部分で演奏してみてください。歌詞に気を取られ過ぎない箇所であれば、ここまでのコード練習の成果がきっと発揮できると思います!
もしどうしても難しいなと感じられたなら、どちらか片手で歌と合わせてみるのもいいかもしれません。歌いながら手を動かす感覚がだんだんと身についてきます!
これで弾き語りのおおよその形は完成になります!
いかがだったでしょうか?
難しそうな見た目のコードもシンプルにアレンジできるというところや、まずは片手でも大丈夫と思えると、少し取り組みやすくなるのではないでしょうか!あとはこの形に慣れてきたら伴奏をさらに発展させてもいいですし、「歌をメインに弾きたい!」という方はぜひ曲を変えてみて、お好きな曲でどんどんこの弾き方を試していっていただければと思います!