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OCT,2017
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アマチュア・初心者だって作曲できる!未経験者がオリジナルソングを作るには? 

# 音楽ネタ

投稿者 :高橋一磨

音楽投稿サイトや動画共有サイトの充実により、自身のオリジナルソングを世界に発信できる時代が到来。音楽経験ゼロという全くの初心者でも、最低限の機材と知識、便利なアプリさえあれば本格的なオリジナルソングを作ることが可能です。

今回は、これから作曲に触れ始める初心者が知っておくべき、「作曲の基礎知識」を解説していきます。

今から作曲を始めるならこの3つがあればOK!

作曲 どうやる

私たちはパソコンやスマートフォンをはじめ、最先端技術を搭載した“文明の利器”に頼って生活をしています。その便利なアイテムは作曲にも役立つことが多く、現代の作曲家もそれらを活用して作曲する機会が多いようです。

さっそくですが、これから作曲に挑戦する初心者の方は、以下の物を用意しましょう。

・楽器(ギターや鍵盤楽器など)
・メモ帳(スマートフォンのメモ機能でも可)
・録音機材(スマートフォンのボイスメモ機能でも可)
・パソコンやスマートフォン

楽器に関してはギターあるいはキーボードを用意しましょう。オススメはキーボードで、スマートフォンなどとUSB接続可能なモデル。音楽理論もギターよりキーボード(鍵盤)のほうが覚えやすいので、特にこだわりがない場合は、後者から楽器に入るのがオススメです。

メモ帳は後述で紹介する「コード進行」をまとめるために必要です。紙のメモ帳のほかiOSなどのメモ機能でもOK。ボーカルソングを作りたい方は作詞用のフレーズを書き溜めておくのにも役立ちします。

そして録音機材。こちらは主に楽器演奏や自身の歌をレコーディングするのに必要ですが、歌程度ならスマートフォンあるいはタブレットのボイスメモ機能でも十分です。楽器のレコーディングとなると、「オーディオインターフェース」と呼ばれる機材が必要になりますが、最初の内は用意できなくても問題ありません。

ここで、「あれ?五線譜はいらないの?」と思った方も多いはず。作曲といえば、五線譜に音符を書き込んでいく作業だと思われがちですが、特定の音楽ジャンルの作曲や、プロミュージシャンが集まる現場でもない限り、基本的には必要ありません。最低限、楽器とパソコンあるいはスマートフォン、タブレット端末さえあれば、誰でも作曲活動をはじめることができるのです。

アプリを使ってコード(和音)を鳴らしてみよう

宅録

ゼロから作曲を始めるにあたって、最低限覚えておきたいのが「コード進行」の概念です。これは音楽理論の一種ですが、スケール(音階)などに比べると初心者でもわかりやすく、理解できれば理論の基礎を押さえたも同然。J-POPにおいてコード進行の具体的な例は以下の通りです。

・小室進行

Am|F|G|C|

こちらは日本を代表する音楽プロデューサー、「小室哲哉」さんが多用したことで知られる進行です。エモーショナルな曲展開になるため、曲中のサビで用いられるのが大半。ちなみに、この動画で紹介されている曲は全て小室進行ですが、「同じコード進行でも全然違う曲が作れる」ことがよくわかる内容となっているので、最後まで視聴してみましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=aauGT6-JG0c

逆をいえば、1つのコード進行を覚えるだけで、これだけ多くの曲が作れるということ。だからこそ、作曲初心者はコード進行の概念から覚えるべきなのです。

・カノン進行

|C|G|Am|Em|F|C|F|G|

クラシックの名曲、「パッヘルベルのカノン」と同じコード進行。感動的な曲調になる進行の代表例で、「森山直太朗」さんの「さくら(独唱)」や、「ZARD」の「負けないで」など、数々の名曲に使われています。

・王道進行

|FM7|G7|Em7|Am|

近年の大ヒットJ-POPに使用されていたことから、“王道”と呼ばれるようになったコード進行。セブンス(主音から7つ目の音)が入っていることにより、少しオシャレな響きに聴こえるかと思います。「スピッツ」の「ロビンソン」や、MISIAさんの「Everything」といった楽曲に使われている進行です。

では、実際にアプリを使ってみましょう。

そもそも、私たちが普段から聴いている音楽は、主旋律となるメロディーとコード進行の2つで構成されています。コード進行の掘り下げた内容に関しては多くのサイトで解説されているため割愛しますが、それを学ぶためにとても役立つのが、スマートフォンやタブレットで使用できる「アプリ」です。

▼「Garage Band」を活用した作曲の基礎を紹介している動画。実にわかりやすい内容なので要視聴

こちらはiOSに標準搭載されている音楽製作アプリケーション、「Garage Band」。この手のアプリはさまざまなデベロッパーからリリースされていますが、「コード進行を直感的に学ぶ」という観点では、これがダントツでオススメ。何より、非常に多機能でありながら無料で利用できるのも魅力で、iPhoneやiPadを使用している方はぜひ一度試してみてください。

筆者お気に入りの「Garage Band」、「Smart Guitar」のインターフェース。ご覧のようにギターをモチーフとしている訳ですが、「C」と書かれた箇所をタップするだけでド・ミ・ソといった単音から構成されるCメジャーコードをワンタッチで鳴らすことができます。つまり、ギターを弾けなくても、Cというコードがどのような響き方をするのか直感的に学ぶことができるのです。

もちろん、「Garage Band」だけでコード進行のような音楽理論を完全に理解するのは難しいですので、解説サイトや専門書、音楽教室などで基礎を学びつつ、同アプリを併用して学習しましょう。コード進行例は上記で取り上げた3種類のほか、数え切れないほどのパターンが「コード表」としてネット上で公開されています。その中からお気に入りのコード進行を探してメモ帳にまとめ、そのまま「Garage Band」に落とし込んでみましょう。

自分で組み立てたコード進行に、何気なく浮かんだメロディーの鼻唄をのせるだけでも立派なオリジナルソングが完成。そこにドラムやベースなどのリズム隊を入れたり、ストリングスを重ねてアレンジできれば、より個性的な楽曲を作ることができるのです。

現代ポップスはメロディーから作られている!? 「曲先」と「詞先」の違い

作曲 ビギナー

作曲の方法は人によって千差万別。入浴中に思いついたメロディーから作り始める人がいれば、何気なく弾いたギターリフが気に入り、そのまま曲に仕上げてしまう人もいます。その方法に正解はなく、自分がやりやすい形で進めていくとよいでしょう。専用の録音機材やスマートフォンのボイスメモ機能を使い、閃いたフレーズは逐一保存しておくことをオススメします。

また、歌モノの作曲方法に関しては、先にメロディーを作って一音ずつ詞をのせていく「曲先作曲」と、先に詞を書いてからメロディーをつけていく「詞先作曲」の2パターンが存在するので覚えておきましょう。オススメはやはり曲先作曲で、自由にメロディーラインを考えてから詞をのせる方が楽であり、初心者にもとっつきやすいのがメリットといえます。

対して、詞先作曲にも独創的な歌詞に仕上げられるメリットがありますが、目の前にある文章からメロディーを導き出す作業は想像以上に難しいもの。まずは曲先で作曲の基本を学び、慣れてきたら詞先にシフトしていくのもアリです。

完璧を目指さず、完成を目指す

曲を創る

今回は初心者に向けた作曲入門講座をできるだけわかりやすく、シンプルな表現でお伝えしました。繰り返すように、「コード進行」の概要などはインターネットで検索すると山ほどでてくるので、興味のある方は検索してみてください。

作曲において最も大事なのは完璧ではなく、完成を目指すこと。技術や知識がなくても何十曲、何百曲と完成させていけば、いずれはプロ顔負けのハイクオリティな楽曲を作れるようになるはずです。最初はわからないことが多いかと思いますが、便利なアプリを活用して作曲のイロハを身につけていきましょう!

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ラーメンと牛丼ばかり食べてるライターと一眼エンジョイ勢。Twitter→@a_posh_man