【初心者必見!】オペラ初心者が練習に選ぶべき曲のポイントとおすすめ4選を紹介
投稿者 :前川久仁子
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「オペラ」を歌ってみたい!良くわかります!豪華な衣装や舞台セット。合唱団やバレエなど、とても魅力的ですよね!そして、美しい音楽。もちろん、実践できますよ!まずは、簡単に「オペラ」の構成などをご説明します。
世界初の上演は、16世紀に貴族の結婚式で披露された「ダフネ」と言うオペラですが、楽譜は現存していません。そんな風に、最初はイタリアの貴族階級のみが楽しんでいたものですが、17世紀から18世紀にかけて、イタリア全土で上演されるようになり、発展していきます。今現在では、ヨーロッパに限らず、アジアや中東にも劇場があり、主要都市でオペラは必ず上演されています。
作品も世界各国で作曲されていますから、イタリアのみならず、ドイツ、フランス、スペイン、イギリス、アメリカ、ロシア、中国、日本と、様々な国の言語でオペラは作曲されています。そう言う意味では、何語で歌うかも醍醐味ではありますね。
「オペラ」は通常「グランド・オペラ」と言われる作品が主流で、これはソリストも多く、合唱、バレエ、オーケストラで3幕~5幕くらいを2時間以上の時間をかけて上演する大きな規模の作品です。
また規模を少し小さくして、セリフなどで内容をわかりやすく楽しくした作品を「オペレッタ」と呼び、特にドイツやハンガリーの作曲家などが作曲しました。年末によく上演される「こうもり」などが有名ですね。
「オペラ」と言うのは、ミュージカルと同じで、物語を歌と芝居で作っていくものです。なので、歌われる曲の種類が多々あり、役によっても声種や曲調が変わります。
場面によって、登場人物が舞台上に居る人数が千葉居ますから、二重唱、三重唱、または合唱と一緒に歌うなど、様々なパターンで構成されているのです。
その中で「アリア」というのは、その登場人物の心情を表すために歌われる曲で、とても重要な場面を引き受けます。
基本は独唱ですが、シチュエーションによっては、合唱団が一緒に歌う場合もありますね。
例えば有名な「カルメン」と言うオペラでは、主人公の女ジプシー「カルメン」が最初に登場する場面では、彼女の妖艶な姿を見ようと男たちが集まってきて彼女のアリアを聴きます。そして、歌の途中で彼女の歌詞に呼応するように、コーラスを入れていき、場面を盛り上げます。
そうかと思えば、同じ「カルメン」に登場してくるミカエラと言う田舎娘が、カルメンに惚れて盗賊に身をやつした幼馴染のホセを探しに山奥へ一人でやってきて、そこで自分の心情を歌います。その時は誰も周りに登場しません。
こんな風に、「アリア」は登場人物を良く表している曲と言えるでしょう。有名な曲はCMなどでも使われていますので、お馴染みの曲を選んでもいいかもしれませんね。
「オペラ」の曲を練習する時に、もちろん、ちゃんと発声してきちんと楽譜通りに歌うことも大切ですが、「オペラ」は演技が必要な楽曲です。
例えば、重唱などを練習する場合は、必ずその重唱が歌われるシチュエーションの台詞が歌詞になっていますから、やはり相手との掛け合いが必要です。
しかし、そこが「オペラ」の魅力!合いの手が上手く歌えるようになると、どんどん楽しくなりますよ!
これは「アリア」であっても同じです。歌詞は台詞ですから、その台詞をどう歌って表現していくかがとても大切で、醍醐味の一つです。歌い演じてみたい人にはうってつけです!
それでは、実際に「オペラ」を練習してみましょう!どんな風に「オペラ」が作られていくのか、体験してみるのも楽しいですよ!
やはり「オペラ」の醍醐味は重唱。二人いれば、その声の種類によって、色んな場面を歌い演じることができます。
「オペラ」の場合は、役柄によって声の種類が違いますので、アリアを歌う時も、重唱を歌う時も、ここは押さえておきましょう。
例えば、モーツアルト作曲の「フィガロの結婚」と言うオペラは、主人公フィガロとその恋人のスザンナが結婚を喜ぶ二重唱で始まります。フィガロは男性のバリトンで、スザンナは女性のソプラノ。同じ男女でも、同じオペラに出てくるバルトロと言うおじいさんの医者はバス(男性の一番低い声)、その昔の恋人のマルチェッリーナは、やはりおばあさんですからメゾ(女性の中声)かアルトが演じます。
こういったシーンを構成するために、何役かで歌う曲が「重唱」ですが、中には9人や11人などで歌う曲もあります。しかし、「重唱」は音楽的にも本当に美しく、感情が盛り上がる要素でもあります。歌ってみると、尚更その醍醐味は感じられるでしょう。
「オペラ」は、ずっと曲だけで物語を進行していくものです。なので、そのシチュエーションに合わせて、曲がゆっくりしたり、早くなったりします。
これも、自分がどんな声種を持っているかにも寄りますが、例えば、女性の高い声で「コロラトゥーラ」と言う声種であれば、早い音階を転がすように歌う歌唱法を使いますから、常に早いテンポの曲を歌います。
逆に、アルトやバスなどの低い声の役は、比較的年齢層が高い役柄が多いこともあり、ゆっくりとしたテンポの曲を練習することになりますね。
ただ、あくまでシチュエーションありきの「オペラ」なので、例えば、ロッシーニと言うコミカルな作品が多い作曲家のオペラなどは、全体的に幕のフィナーレになると、テンポの速い曲で混乱させて終わらせることが得意です。コメディかシリアスか、作品によっても、色々なので、どちらも対応しておきたいところではありますね。
「オペラ」を歌うにあたり、一番大切なことが外国語の歌唱方法を学ぶことです。
基本の言語であるイタリア語は、ほとんどがローマ字の読み方で対応できます。母音と子音がはっきりわかれていて、母音に子音をくっつけて読むイメージです。
例えば、「Amore(アモーレ)」、「愛」と言う意味ですが、イタリアオペラには必須の単語です。どうですか?読んで字のごとしですよね?この法則を覚えていくと、あとは特別な発音を覚えていくだけです。その中で、忘れてはいけないのが巻き舌。
イタリア語に限らず、ドイツ語やフランス語にもありますが、「R」を発語する時に、巻き舌を使います。これは練習をすることで身についていきます。
さて、実際どんな曲が「オペラ」の練習曲に良いでしょうか?ここではお勧めの曲をご紹介していきましょう。
有名なオペラのデュエットですが、曲が明るくハーモニーも綺麗でわかりやすいので、音楽大学の学生や歌劇団の研究生などが、必ず勉強する曲となっています。これは召使同士の恋人たちが、結婚式を迎える喜びを歌っています。
前述と同じ「フィガロの結婚」から、ケルビーノと言う小姓が焦がれている伯爵夫人の前で、恋ごろ子を歌う場面です。少年のケルビーノの声を表すために、メゾが歌っていますが、女声が男声の役を歌うことを「ズボン役」と言います。
モーツアルトは非常に綺麗で、メロディが単純なこともあり、オペラの初心者などにはお勧めの作曲家です。
19世紀のイタリア人作曲家であるプッチーニが、「菊と刀」と言う日本のことを書いた本から発想を得た作品。日本人歌手の多くが海外デビューのチャンスを得た曲でもあります。少し重めの声のソプラノが歌います。長崎の芸者だった蝶々さんはアメリカ人の船長ピンカートンの妻として15歳で嫁ぎます。しかし3年の結婚生活の後、ピンカートンはアメリカに戻ってしまいます。この歌は、ピンカートンを待ち続ける蝶々さんの心の思いを歌っている曲です。
この曲も非常に有名です。オペラ「カルメン」のスター闘牛士エスカミーリオが酒場にやってきて、場を盛り上げる歌ですが、バリトンと言う男声の声種です。にぎやかな歌で、合唱も間に入ってくるので、しっかりと歌い上げる力量がいります。ちなみに歌唱はフランス語です。
「オペラ」の曲を歌いたい!とはいっても、一人ではやっぱり無理があるかも。そもそも、発声やイタリア語の発音なども心配。そういうあなたには、EYS音楽教室をお勧めします。
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「オペラ」の曲を歌える人は専門家しかいないと思っている方も、ぜひ挑戦してみてください。心から楽しめること請け合いです。心が感じることを身体を開いて歌い演じるのが「オペラ」。きっとあなたの才能が大きく羽ばたく瞬間を感じることでしょう。