音痴矯正に成果が出る練習方法ってある?楽しく矯正していくコツや参考動画をご紹介
投稿者 :ミュージックレッスンラボ編集部
「音痴」と言えば、単純に「音が外れる」「音程が取れない」と思われがちです。確かにそうなのですが、実は「音痴」にもパターンがあるのです。そのパターンと矯正方法をご紹介しましょう。
もくじ
大きなパターンとして、「先天性」「後天性」に分けることが出来ます。
まず「後天性音痴」の方は、基本的に自分の音が外れているのがわかります。これは「運動性音痴」と言って、自分は「音痴」だと認識のある方の約8割はこのパターンと言われています。
「運動性音痴」の場合は、音感自体は悪くなく、伴奏なども正確な音を聴きとることが出来ます。ただ、自分で声を出した時に「伴奏の和声の中に音がハマらない」のです。
この場合は、外的な要素もあると思われます。例えば、単純に、自分にあった音程の曲を歌っていない、または滑舌が悪くて、喉が開かないなどです。「後天性音痴」に関しては、何らかの原因がはっきりしてくることが多いので、訓練すれば改善できるでしょう。
反対に「感覚性音痴」の場合は、元々の音感が育っていない場合や、ストレスなど、聴覚に影響がある場合があり、自分の声が伴奏の音程から外れているという自覚がありません。
しかし、この場合も、原因を探り、訓練をすれば改善するケースもあります。
例えば、幼少時に過ごした環境が音楽と縁がなかったなどの場合などは、音感が成長しないまま大人になってしまったパターンで、根気よく「ドレミファソラシド」を認識する訓練をすれば、ある程度改善できます。音程を脳が正しく理解することが必要になります。
「音痴」と言う言葉自体の意味は「特定の感覚が鈍いこと」と言う意味も持っており、特別に劣っている能力に対して、「~音痴」と使うことがあります。
例えば、「スポーツ音痴」「方向音痴」などが良く使われている言葉でしょう。
もちろん、「音程が鈍くて正しい音で歌えない」ことが最初の意味ではあります。
しかし、言葉の意味をちゃんと理解すると、「音痴」に対して少しコンプレックスが軽減するのではないでしょうか?
つまり、問題は「特定の感覚」だけで、他は問題がないということです。そして、「鈍い」と言うことは、それを「鋭く」することが可能だということ。
苦手意識が先だって、実は自分にあった曲調以外で歌っていたという、簡単な事実も見逃すことがあります。「音痴」に対してのブロックを自分で外すのも、訓練の一つと言えますね。
音痴は病気ではないとはいえ、中にはやはり医学的に名前のついているものもあります。
「失音楽症」と言うのがそれで、「かつて音楽能力があった者が疾病,外傷など何らかの原因によってその能力を失った場合」を「失音楽症」と称するようですが、医学的な治療法などはありません。
これは、通常の話し言葉は問題なく聞くことができますが、音楽を聴いた場合、高音・低音の差別化が出来ない、ピアノのすべての音が「ポーン」と一定の音に聞こえるなどの症状が報告されています。
「絶対音感」を付けるトレーニングなどで、改善する例もあることから、不治ではない期待は持てるでしょう。
似たような感じがするかもしれませんが、「克服」することと、「矯正」することは、意味合いが違ってきます。気持ちの持ち方もありますが、自分のパターンと向き合った時、の心構えも必要ですよね。
「音痴」のパターンが色々あることは、前述でご説明しました。特に「後天性」の場合は、音感はあるにも関わらず、音程が外れている場合などは、自分にあった調整で歌っていないことがほとんどです。しかし、正しいと思って声を出しているわけですから、そこを訓練していかなければいけません。
聴覚を矯正することが果たして可能なのでしょうか?
もちろん、可能です。「音痴」を矯正していくメソッドは、なんと、15世紀から存在しています。20世紀になって、フレデリック・フースラー、イヴォンヌ・ロッドマーリング、コーネリウス・リードといったボイストレーナーが「音痴」がどうすれば歌えるのかなど論文を発表し、日本でも翻訳されています。実に500年の歴史があるのです。
そういう意味では、はるか昔から、「音痴」に悩んでいた人がおり、しかし、「矯正メソッド」によって、「正常な状態」に正された人も同じ数だけいると考えましょう。勇気が出来ますよね。
これは、なんでもそうですが、やはり「一生懸命努力する」だけでは、辛い気持ちが先にたって上手くいかないかもしれません。大切なのは、はっきりしたヴィジョンとモチベーションを高くもつこと、何よりその明るい未来を楽しく想像しながら訓練していくことです。
元々歌うことが好きと言う方が、悩みを持っているわけですから、「音痴」ではない自分を想像し、それに向かって気持ちを明るく持ちましょう。場合によっては、直ぐにも自分の歌える音域が見つかるかもしれません。引き寄せることも大切なことなのです。
生まれ変わった自分を想像しながら、楽しくメソッドを実行していきましょう。
これは本当に大切なことなのですが、「音痴」と「下手」は全然違うということを忘れないでください。
特に「運動性音痴」の場合は、自分の声域を見つけたり、滑舌を良くしたり、あるいは腹式呼吸などで、支えを強化すれば克服できる場合がほとんどです。和声などの感覚が成長すれば、ちゃんと歌えるはずです。
「下手である」と言うことは、単純に歌いまわしや、リズムに乗れていないなど、直接「歌」とは関係ない部分だと言えるでしょう。
「音痴だから歌が下手」と言うわけではありません。むしろ「音痴」を克服すれば、歌自体は上手である場合が多いのです。思い込みが成長を妨げないようにしましょう。
最近はYouTubeなどでも、メソッドの動画がUPされています。自分にあった動画を見つけて、まずは自主練してみましょう。相性が良ければ、すんなりと改善することもあるかもしれません。
①「【考察】音痴改善に求められるものとは?」 ダチベ
歌手のダチベが「音痴改善」を考察して図解している動画です。実際にレッスン風景などがあるわけではないのですが、改めてきちんと解説してもらうと、先ずは理論的に自分の状態も理解できるメリットがあります。文字より、絵で「音痴」を説明してもらうと、自分と重ねられる部分と、一歩離れて、アニメを観ているような感覚で納得できるメリットがあります。
☆②「歌が超音痴のためのボイストレーニング【劇薬注意】」
小久保よしあきボイストレーニングスタジオ
ボイストレーナーの小久保よしあき氏の解説動画です。音痴の方の具体的な歌い方から、改善方法まで、経験から得た知識と、わかりやすい説明で、実際にレッスンを受けたくなる動画です。男声、女声に関わらず自分に思い当たることがありそうです。この動画を見てから、レッスンを考えるという橋渡し的な感じで観るのも良いかもしれません。
☆③「音痴を治す方法!簡単な練習だけどコレで治る【音痴克服】」 マサモリの部屋
若干四畳半のような雰囲気の動画ですが、ボーカリストの早瀬正之氏の解説は的を得て単純。初心者でもわかりやすく練習できます。また、早瀬氏のギターに合わせて一緒に歌ってみるのも可能。「大きな声で歌わずに、伴奏の音楽を良く聴く」など、言わずもがなのことでも納得できる解説です。是非、お試しあれ。
動画を見たり、解説書を読んだり、はたまた医学的な見地からも理解したけれど、実際に音痴を矯正するには、やはり専門家に頼りたい。そんなときはEYS音楽教室をお勧めします。
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