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OCT,2017
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大人の習い事、音楽教室で人気の高い曲はコレ!【沖縄三線編】

# 習い事

投稿者 :山田洋路

音楽教室に通うきっかけ、音楽を始める最初の一歩は、「あこがれのアノ曲が弾きたい、吹きたい」という衝動からという方が多くいます。素晴らしい音楽を聴くと自然と心が動き、それが行動につながりますよね。

そこで、EYS音楽教室に通う大人のみなさんがリクエストする、人気の7曲をYouTubeの動画とともにご紹介していきたいと思います。

今回は沖縄の音楽。昔ながらの民謡を中心にピックアップしました。

ぜひ動画を観て、演奏しているご自身を想像しながら読み進めてみてください。

▼参考記事
沖縄三線初挑戦で「海の声」が弾けるようになる?EYS音楽教室の沖縄三線無料体験レッスンに挑戦!

沖縄三線で弾いてみたい、リクエストが多い曲は?

豊年音頭

まずご紹介するのは、「ほーねん・でーびる、ほーねん・でーびる」といった耳に残るフレーズで人気の新唄『豊年音頭』です。いわゆるヤマトグチ(標準語)が歌詞の大半を占めますので、うちなんちゅー以外にも意味がよく理解できて歌いやすいのが特徴です。

作曲した普久原恒勇(ふくはらつねお)さんについては、沖縄県民はもとより、沖縄民謡を愛する人で知らない人はいないほどビッグな存在。自身でも400曲以上を作曲してきたほか、沖縄民謡のレーベル、マルフクレコードの代表も努め、沖縄民謡の普及に最も貢献する人物といっても過言じゃないでしょう。

『豊年音頭』は彼の代表曲のひとつですが、この後紹介する民謡、『唐船ドーイ』に曲調を似せて作られていて、この民謡同様に定番のカチャーシー(宴会歌)になっています。楽しくて盛り上がる沖縄民謡を弾いてみたい方には、まさに大ハマりの一曲ではなでしょうか。

唐船ドーイ(とうしんどーい)

沖縄の民謡酒場などに訪れたことがある方は必ず耳にしているこのメロディ。『唐船ドーイ』は宴会の場を盛り上げるカチャーシーのなかでも最もポピュラーなものです。エイサーでもよく使われますのでエイサー好きにもお馴染みですよね。

数パートの短いフレーズを繰り返し、歌詞はその場の雰囲気に合わせて無数に作られています。三線速弾き曲の代表でもあり、宴会が盛り上がるにつれて歌のテンポを上げていくことで、場はさらに盛り上がるでしょう。

速弾きなので入門者には難しいと感じるかもしれませんが、最初は速度を落として練習することで上達します。ノリがよくてどこでも披露できるこの曲を覚えておいて損はありません。

ヒヤミカチ節

周りが海で囲まれ、立地的にも中国や東南アジアに近い沖縄は、昔から海外との人の行き来がさかんでした。そんなこともあり、戦前、戦後にはハワイや北アメリカ、南アメリカにたくさんの人が移住した経緯があります。

世界中に移住したうちなんちゅーのネットワークを築き、このときの意気込みを詩に詠んだのが平良新助(たいらしんすけ)さん。この詩に、琉球古典音楽と芸能の保存に尽力した山内盛彬(やまうちせいひん)さんが曲を付け『ヒヤミカチ節』となりました。

『ヒヤミカチ節』は、たくさんのうちなんちゅーに愛され、歌われ続けている名曲。節まわしや三線の弾き方がアレンジできて、歌い手によって個性が出ます。そんな自由度もあって奏者にとっても人気の沖縄民謡なのです。

安里屋ユンタ(あさとやゆんた)

八重山諸島の竹富島に伝わる民謡です。ユンタとは、田植えのときに歌う歌のことで、『安里屋ユンタ』ももともとは歌だけだったものに三線を加えられました。内容がおもしろくて、竹富島に実在した絶世の美女、安里屋クヤマと彼女に惚れた王府の役人のやり取りを歌っています。

当時は役人に逆らうことなど御法度だったにも関わらず、クヤマは気丈にも自分の意思を貫きます。4番ではついに役人は諦め、「もっといい女を探して嫁にする」といって去っていきます。

琉球王国による締めがきつかった時代には、クマヤの強さが八重山の人にとっての精神的な支えとなりました。現在でも土地の人にとっては思い入れの強い歌ではないでしょうか。土地や歌い手ごとに、さまざまなバージョンに分岐していて、三線の名手、登川誠仁(のぼりかわせいじん)さんのバージョンも素晴らしいです。

デンサー節

こちらも伝統的な八重山民謡で、『デンサー節』とは教訓歌のことです。詩の内容は、家族の仲の良さを良い心によって保つこと、口は災いのもとと心して言葉を選ぶこと、といったもの。沖縄の人は昔から、ゆったりとした三線の演奏に合わせて、親から子に、あるいは祖母から孫にじっくりと人間としてのあるべき姿を伝えてきたのでしょう。

同じような沖縄全土で歌われる教訓歌には『てぃんさぐぬ花』、『なりやまあやぐ』なんかがあります。歌い伝えられたものだけあって言葉の重み、三線の1音1音の重みが感じられますよね。比較的テンポがゆっくりですので、三線初心者にも覚えやすい曲かと思います。歌詞を覚えて心に沁みるこの歌を歌ってみましょう。

かやぎでぃ風節

昔から沖縄では、祝宴に欠かせない曲として『かぎやで風節』が演奏されてきました。その歴史は300年以上にも及び、王朝時代には国王の前でも演奏されていたようです。

もともとは翁の姿で扇を持って踊る古典舞踊で、現在も、長寿や子孫繁栄、国家安泰の願いを込めて歌い踊られています。沖縄ならではの情景が思い浮かぶようなゆったりとしたテンポで曲が運びます。

詩の由来には諸説ありますが、沖縄で最初の鍛冶屋、奥間鍛冶屋が、自分に恩義がある尚円が、王位に就いたことを喜んで歌ったという説が有力。ちなみに、 「かぎやで」と書いて「かじゃでぃ」と読みます。三線の練習曲としてもよく用いられ、工工四(くんくんしー:指を押さえる位置などを記した楽譜)つきのYouTube動画なども多く見られます。こういったものも活用して、マスターしてみてはいかがでしょうか。

遊び庭(あしびなー)

最後は、司会業から歌手まで、今も沖縄を中心に幅広く活躍する前川守賢(まえかわしゅけん)さん作曲の『あしびなー』をご紹介しておきます。『あしびなー』は今回ご紹介してきた曲のなかでも、特にノリのよい曲。三線を弾いて歌えば受けること間違いなしのキラーチューンです。

歌詞の内容も比較的うちなんちゅー以外にもわかりやすく作られていて、遊び庭に集まって、三線に合わせ楽しく歌って踊ろう、というような楽しいもの。「イーヤーサッサ」「ハイヤ」の掛け合いで、周りを巻き込んで盛り上がりましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?独特な三線の音階とリズムは、聴くだけで沖縄の空気に没入できるもの。演奏に合わせた歌い手の節回しも、コントロールされていて凛々しく、沖縄の人の声質がよいのはこういうことか、と思ってしまいます。

三線の練習は、慣れないうちは少し難しいと感じるかもしれませんが、ギターに比べても弦の数も少なく押さえやすいため、感覚的に沖縄の音が出せるようになるかと思います。そうなればしめたもので、あとは上達が早いでしょう。今回ご紹介した民謡・新唄から気に入ったものがあれば、演奏に挑戦してみてください。

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大学では心理学、教育学を学ぶ。なりゆきと内発的動機に身を任せ、福祉やIT、運動指導などの職域を渡り歩くノマドワーカー。現在関心のある分野はパフォーマンス向上のためのライフハック。その日の脳内BGMを朝決めている。