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JUL,2020
JUL,2020

【初心者必見!】クラリネットの大きい音を確実に出す方法をご紹介!

投稿者 :中島彩香

クラリネットは豊かで包容力ある温かみのある音色が密かな人気を集めている木管楽器なのです♪
ただ、慣れないうちは、コントロールが容易ではないため、思ったより響きを実感できないと嘆く方も多いのではないでしょうか。

今回は、クラリネットがもっと充実した響きを得られるような、今よりも大きい音を出せるようになるための方法をお伝えしてまいります。

もくじ

クラリネットの大きい音=音量の事ではない!?

クラリネットで大きい音をもっと出したい!と感じた時に誤った認識をしてしまいがちなのが、「ただ音量を大きくしたい」と捉えてしまう事です。

それに捉われてしまいますと、充実した豊かな響きとはかけ離れてしまう可能性があるのです。楽器にとって「充実した豊かな響き」と「音量が大きい音」は似ているようで、紙一重で異なる奏法になるのです。
ここで述べるクラリネットにとっての充実した音は「太い響き」がキーとなっています。

クラリネットの音を太くするという事とは?

突然ですが、音が太いとはどういう状態を思い浮かべますか?
例えば、音量が大きい音でも「聞き苦しい」と思わず耳を塞ぎたくなったというご経験はあるかと思います。

楽器も同様で、せっかく大音量で鳴らす事が出来ても、演奏としての「響き」がしっかり作られていない事では、ただ「物理的に発音している現象」にしか過ぎないのです。
吸った息を満遍なく楽器に送り込まれている事を大前提として、息のコントロール、アンブシュア(マウスピースをくわえる口の形)なども安定された状態の中で発せられる音で、楽器全体が振動し、空気と共鳴・調和されて初めて響き渡るのです。

実は力任せで吹こうとするほど、心地よい響きを得る事が難しく、身体の使い方や、自身に合ったマウスピースやリードなどを見直す事の方が、無理なく楽な状態で豊かな音色とサウンドを得る可能性が断然に高くなるのです。

楽器の響きが弱いと感じる要因3つ

なぜ、響きがいまいち弱いのかについて、多く見受けられる原因を3つご紹介していきたいと思います。

①吹き込んでいる息に対してリードが厚い・硬い

吹奏感で最も変化を感じやすいのは【リード】に尽きるかと思います。リードの最適な種類は、マウスピースによって異なります
ただ、吹き込んでいるのに、抵抗感がとても強くて息が入っていない気がする場合は、選んでいるリードが少し厚い可能性があります。
リードは、2分の1(2半)、3番、3分の1(3半)、4番など細かく分かれており、番号が大きくなるほど厚みが増していきます。

ある程度厚みのあるリードは、深みのある響きでまろやかな音色が特徴的ですが、楽器を始めてまだ日が浅い方や、マウスピースとの組み合わせが合っていない場合では、苦しいと感じてしまうでしょう。

②マウスピースの開きが狭いモデルを使っている

マウスピースには、開きの幅がモデルごとに様々な種類が存在しております。
マウスピースによって、リードのメーカーや番号だけでなく、吹奏感も変化すると言われているほどとっても重要なアイテムなのです。

また、マウスピースには寿命があります。リードの振動を直接受けているので、物理的に磨耗してしまうのです。頻繁に吹く方で半年〜1年で交換、毎日吹かない方でも、2〜3年周期で買い換えていただくことをオススメします。
より充実した響きを手に入れるためには、マウスピースを変更してみるのも一つの方法なのではないかと思います。

③クラリネットのアンブシュアが固定しておらず、音が十分送り込まれていない

自身に合っているリードとマウスピースでセッティングしたとしても、アンブシュア(口の形)が安定していないことには、充実した響きを得る事が出来ません
特に、楽器を初めてまもない方には、どのポジションでマウスピースを固定して演奏したら良いのか【位置】を探っていく必要があります。
レッスンの場面では、客観的に捉えてアドバイスをもらえますが、個人で練習している時などはなかなか自身のフォームを吹きながらチェックするのは難しいでしょう。

そんな時は、ぜひ『鏡』を用意してみて下さい。
演奏全体のフォームを確認するには、姿見が望ましいですが、上半身が映る鏡などでも良いでしょう。楽譜と一緒に譜面台に置いていただき、吹きながらチェックしてみる習慣を取り入れていきましょう!
やがて、この位置じゃないと上手く響いてくれないな、と感じるポイントを発見する時が来るでしょう。

クラリネットで大きい音を出すための方法をいくつかご紹介!

上手くならないと感じる原因を挙げて参りましたが、ここからは具体的な改善方法などもご紹介していきましょう!
あくまでも方法の一部でございますので、参考までに取り入れてみて下さい。

リードの厚さを見直してみよう!

先述でもお伝えしておりますが、今使用されているリードの番号は適切でしょうか?
よく誤解されやすい認識として【上級者ほど番号の高いリードを使うもの】と捉えてしまう方を多く見かけます。これに関しましては、間違いではないのですが、リードの番号は「個々の状態」と「マウスピースのモデル」によっても異なるのです。

人の体格や肺活量、歯並びや唇の厚さには個人差があります。楽器を始めてから1年以上経過したら、3番、3半に変更する方もいらっしゃいますが、変化のタイミングはそれぞれでございますので、単に経験年数や多くの口コミが良いからと言って、自身にもしっくり来るわけではないのです。
プロのクラリネット奏者の方でも2半を使用される方もいらっしゃいます。音色感や息のコントロール、アンブシュアなどのトータルを考慮した結果、その番号を選んでいるのです。

番号や口コミはあくまでも『目安』『参考の一部』と捉えていただき、自身ならどうだろう?と常に疑問を持ちながら試してみて下さい。

アンブシュアを要チェック!

引用:http://clarinet-mania.com/anbusyua.html

アンブシュアを見直していただくのが、近道でもございます。

アンブシュアによって、長時間の疲労を感じにくくなったり息を送り届けられると、楽な状態で充実した響きを得られる事も出来るのです。

ブレストレーニングで腹式呼吸の使い方をマスター!

楽器を演奏している時、いろんな思考を動かせながら取り組んでいる為、実は、息のコントロールまで気が回っていない可能性もあります。そこでお勧めするのが、楽器なしで取り組める【ブレストレーニング】です。

楽器を用いる必要がないため、ご自宅で音出しが難しい時間帯や環境下では、この練習方法がとても役に立つのではないかと思います。
下記に、具体的なトレーニング方法をお伝えしていきます。

①まずは横の体勢で行いましょう。

腹式呼吸は、身体を起こした状態ですと、今一つ実感が湧きにくいかもしれません。
出来れば寝ながら行うことをお勧めします。

②テンポは、メトロノームで『♩=60』くらいを目安に行いましょう。

もしメトロノームが近くにない場合は、時計の針をみながらカウントしてみて下さい。
最近は、スマートフォンやタブレット端末から「メトロノームのアプリ」が様々登場しておりますので、インストールされるのも一つの方法かと思います。

③8拍かけて吸い、そのまま8拍かけてゆっくり吐ききる

吸った分の息をすべて8拍かけて吐き切りましょう。この時、下腹部に手を添えていただき、吸った時と息を吐いた時の、お腹の膨らみを状態チェックしてみて下さい。

④上記を4回ほど繰り返していきましょう

ゆっくり吸ってゆっくり吐いていくのがポイントとなります。
この動作を行うことで、しっかり身体の状態を確認することが出来ます
吸った時に横隔膜が広がっていく様子を感じる事が出来ます。そして息を吐いている時に、ゆっくりと下腹部あたりが収縮していくような動きを確認できれば、バッチリトレーニングが出来ていると言えるでしょう。慣れてきたら、上体を起こしても、腹式呼吸をチェックすることが可能となります。

このメニューは、楽器なしでもチャレンジ出来ますので、ぜひ習慣に取り入れてみて下さい。

実践練習に欠かせないのはやはりロングトーン!

例)抵抗感の強い低音域から取り組んでみましょう♪

身体の使い方をチェックしましたら、音色と吹奏感をコントロール出来る実践的な練習も取り入れていきましょう!
実践練習として、やはり避けて通れないのが【ロングトーン】なのではないでしょうか。

先ほどのブレストレーニングで腹式呼吸の体の状態をチェックしていただき、その後、楽器を用いて実践的なロングトーンメニューを取り入れてみてください。

練習時に特に意識しておくべきポイント

イメージを持っていますか?

ただ音を鳴らして聴くだけが練習ではありません
どんな音を鳴らしたいか?音色感は?どんな響きにしたいのか?など、具体的なイメージを行った上で実際に音出しをしてみるのです。

人間の本能は不思議なもので、イメージした物に対して、筋肉や思考がそれに近づけようとする働きがあるようです。
少なからず、イメージしながら演奏するという事は、楽曲の創造性や理解を深める結果にも繋がりますので、ぜひ基礎練習の段階から『何かをイメージしてみる』習慣も取り入れていきましょう!

教則本をそのまま鵜呑みにしないようにしよう!

クラリネットなども木管楽器は『数ミリの位置』で音色感や響きが変化する繊細さもあります。楽器の構える角度一つにとっても、教則本に記載されている角度が、ご自身にとっての最適な角度とは限らないのが面白い部分でもあります。

それは個々によって体格や歯並びも様々なので、一概には断定出来ない為です。クラリネット奏者は皆、模索しながらも自身で良いと実感出来た過程を得た上での結論をそれぞれ持っております。
これが正解!と無理やり思い込むのではなく、『もっと良い方法はないか?』と日々探り続けていく必要があるでしょう。

一つのメニューがうまくいかなくても、他の方法を見つけてまたトライしていけばそれで良いのです。

【クラリネットの大きな音について】オススメ解説動画と書籍をご紹介!

クラリネットを今よりも、より大きな音を出すポイントや説明されている書籍や動画もございますので、参考までにご覧いただけると、全体像のイメージが湧いてくるのではないかと思います。
ここではほんの一部ですが、2つご紹介してまいりたいと思います。

クラリネット奏者ナオさんによる解説動画

クラリネットにとっての「大きな音とは?」について、丁寧かつとても分かりやすく解説されております。
初心者の方でも、スムーズに入っていくる動画なのではないでしょうか。

松本健司さん著書『パワーアップ!吹奏楽!クラリネット』

https://www.amazon.co.jp/dp/463691998X/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_TFB9EbSDPJ4P4

NHK交響楽団奏者の松本健司さんが書かれた書籍になります。的確でわかりやすい内容で、すぐ実践的に活用出来る本ではないかと思います。
吹奏楽部の学生さんや、楽団に所属されているクラリネットパートの方に愛用されている一冊となっております。

自身に合った情報の取捨選択が大事

巷では、あらゆるコンテンツを通じてクラリネットの奏法に関する解説や情報が発信されています。
先述でもお伝えした通り、結果は個々によって異なります。すぐに結果の出た方法から、なかなか最適な方法を見つけられていないケースも当然ながら存在してくるでしょう。
しかし、最適ではなかった方法を実践したとしても、必ずあなたの【引き出し】になります。その引き出しの情報は、よりよい方法に導く為のプロセスとなる事でしょう。

決して焦らず、日々の練習で冷静に振り返りながら、自身にとって必要な情報・方法を選んで実践していく事が、何より大切なのではないかと思います。

プロのレッスンで演奏表現の幅を楽しみながら実感しよう!

クラリネットでより大きな音を出す実践的な方法についてお伝えしましたが、いかがでしたか?自身にとっての必要な方法を見極めて実践していく事の大切さも述べてまいりましたが、なかなか最初からそれを取捨選択するのは、正直難しいかと思います。

そんな時は、ぜひプロ講師によるレッスンで、ご自身にあった練習方法を一緒に発見してみてはいかがでしょうか。プロ講師も、うまくいかない経験を基に試行錯誤を繰り返して、奏法を発見しております。

それらを乗り越えた経験を身近で聞く事が出来るだけでなく、クラリネットの音色を間近で実感出来るのは、レッスンならではの収穫なのだと確信しているのです。
ぜひ一度、レッスンでクラリネットについて肌でご実感していただけますと幸いでございます。

EYS音楽教室の『オーダーメイド感覚のレッスン』とは?

数ある音楽教室の中でもお勧めなのが「EYS音楽教室」でございます。
EYSは、決まったレッスンカリキュラムがございません。それは、音楽を始める方の目的は個々によって異なる為だからなのです。
基礎からじっくり取り組みたい方、憧れの楽曲を今すぐに取り組みたい方など、個々のご要望に応じてレッスン内容を構築していくスタイルとなっております。

自身が最も夢中になって取り組めるレッスンにより【受け身ではなく、自身が主役(主体的)となってご受講いただける】内容となっているのです。

まるで「オーダーメイド感覚のレッスン」などのお声もいただいております、

楽器がなくても始められる!独自のキャンペーンとは?

クラリネットを始める際に、ネックな部分が【楽器を購入するか否か】かと思います。
毎回レンタルされる方もいらっしゃいますが、次回のレッスンまでに指づかいを忘れてしまったり、演奏したい時に楽器がない状態でもどかしい想いをされる方も少なくはありません。

手元に楽器がない状態で、何のために楽器を始めたのだろう?と目的を忘れてしまう事もあるでしょう。しかし、そのような心配に関しては、EYSの【楽器プレゼントキャンペーン】を活用していただければ解消されるかもしれません!

EYS独自開発の楽器で、初めての方でも持ちやすい軽量デザインとなっており、お手入れグッズも付属されているので、すぐにスタート出来ます。
また、レッスンで懇切丁寧に楽器のお取り扱いをお伝えしております。これであれば、楽器を今回初めて取り扱いされる方にとっては安心ですね。

体験レッスンでは、プレゼント楽器と同じモデルの楽器でご受講いただけます。
ぜひお気軽にお試しくださいませ。

最後に

クラリネットの奏法についてお伝えしてまいりましたが、奏法一つとっても非常に奥深い楽器ですね。木管楽器ならではの豊かで温かみのある音色感を、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか?
EYSでクラリネットを学ばれている方の多くは初心者からのスタートでございます。
それでも、半年後には憧れの楽曲を演奏披露されておりますので、始めるのに年齢や経験は、実はあまり大きく関係していないのかもしれません。

始めたい!そう感じた時に、既にあなたのスタートが決まっているのではないでしょうか?
ぜひ我々と充実した音楽・楽器のある生活を楽しんでみませんか?

お待ち致しております♪

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MUSIC LESSON LAB
投稿者
12歳よりクラリネットの手ほどきを受ける。 クラリネットを千葉理、松尾賢一郎、シュテファン・ノイバウアーの各氏に師事。 東邦音楽大学器楽科専攻卒業。その後同大学アドバンスコースを修了する。 日本イタリアオペラ座管弦楽団正団員の傍ら、故郷である群馬県の「群馬芸術音楽学院」の演奏者として音楽の普及活動に携わる。同学院主催の「榛名湖ミュージックフェスティバル」にソリストとして出演を果たす。 2019年にこしがやまちかどミュージックフェスティバル「若い芽のコンサート」にて、次世代を担う音楽家の一人として出演。 東邦音楽大学実技演奏要員として、ティーダ出版主催の「日本の音楽大学 コンクール自由曲集」にレコーディング参加。 ソロ、アンサンブル、ブラスバンド、オーケストラ演奏に携わる中、2022年よりジャズオーケストラ「スイートキャッツ」のメンバーに加入。 クラリネットメンバーとしてJAZZ・ROCKジャンルへ裾野を広げて活動を行っている。