あらゆる金管楽器の中でも、近代西洋音楽には欠かせない楽器となっているホルン。やわらかな音色から、金管楽器同士ではもちろんのこと、木管楽器ともよく調和する楽器としても知られています。
また、複雑に丸められた独特の形状に大きなベルを持つルックスも印象的ですので、金管楽器というと真っ先にホルンを思い浮かべるという方も多いのではないでしょうか?
このように、ホルンは広く知られている楽器ではありますが、その複雑な形状もあって難しい楽器というイメージが持たれがちです。そのため、憧れを抱いているものの、実際に挑戦するとなると敷居が高く感じられてしまいます。
EYS音楽教室ではそんなホルンの体験レッスンを気軽に受けることができます。
そこで、今回はホルン未経験の私が実際に体験レッスンを受けてきました。
これからホルンに挑戦してみたい、あるいは音楽教室の体験レッスンを受けてみたいと考えている方の参考になれば幸いです。
もくじ
EYS音楽教室の特徴のひとつとして、現役プロミュージシャンの先生が多数在籍していることが挙げられます。今回の体験レッスンでも現役のホルン奏者として活躍されている先生にご担当いただきました。
EYS音楽教室には多くのホルンの先生が在籍しています。中でも、今回のレッスンをご担当いただいたのは佐藤友架先生です。佐藤先生は12歳でトランペットをはじめ、高校では音楽を専攻して本格的に金管楽器を学びはじめました。
そして、高校在学中に本格的にホルンをはじめます。その後、大学でもホルンを専攻し、卒業後は演奏家として活動を開始しました。現在でもバンドや吹奏楽で演奏家として活動する傍ら、音楽教材の制作にも携わり、積極的に後進の指導も行っています。
金管楽器の中でも、音域が広く、比較的難しい楽器に分類されるホルンですが、一人ひとりのレベルや目標をしっかりと設定し、楽しめるレッスンを心掛けているようです。
銀座教室に到着すると、先生が迎えてくれました。体験レッスンの場合、ほとんどの方がはじめて教室に来るというケースがほとんどでしょう。ですがこうして迎えてもらえると安心してレッスンに向かうことができます。
そのままスタジオに向かいます。銀座スタジオには大小さまざまなスタジオがありますが、今回は個人レッスン向けの部屋をご用意いただきました。
まずは、金管楽器の基本となるマウスピースの扱い方です。ホルンのマウスピースにはいくつかの形状がありますが、共通するのはやや小さめなこと。
ホルンのマウスピースはトランペットやトロンボーンなどと比較するとマウスピースが小さいという特徴があります。
金管楽器を演奏するためには、まずマウスピースと唇の振動で音を出し、コントロールする必要があります。なので、まずはマウスピースを楽器本体に取り付けずに練習をします。
とはいっても、最初はなかなか音を出すことができません。ホルンのマウスピースは小さいのでしっかりと唇の中心に当てる必要があります。
当然、ホルン未経験の私はなかなか音を出せません。唇のどのあたりに当てればいいのかさえつかめませんでした。
そこで、先生に位置を微調整してもらうことで、なんとか音を出すことができました。これまで金管楽器にはほとんど触れたことのない初心者の状態でも数分で音を出すことができてほっとしました。
マウスピースだけで音を出せるようになったら、いよいよ楽器を手にします。大きさとしてはイメージ通りでしたが、実際に手にしてみるとずっしりとした重みがあります。今回使用したのはフルダブルホルンですが、管が複雑に巻かれていますので見た目以上に重量があるのです。ホルンは持ち方も他の管楽器とは少し異なります。まず、右手はベルの中に軽く差し込み、左手で管を持ちます。この体制で楽器を保持するのは案外難しく、うまくバランスを取ることができません。
マウスピースだけなら簡単に保持することができますが、本体がつくとうまくポジションを維持できなくなってしまいました。本体の角度や支え方などを細かく指導していただき、なんとか楽器をコントロールできるようになりました。まったくの初心者の場合、私のようにまず楽器を正しいフォームで持つことさえ簡単ではありません。ですが、音楽教室でのレッスンであればすぐに正しい持ち方を身に着けることができます。これは教則本などにはない音楽教室ならではのメリットでしょう。もし、独学だったらこの持ち方だけでかなりの時間を費やすことになってしまったはずです。
正しいフォームでホルンを持てるようになったら、いよいよ実際に音を出してみます。ここでもまた苦戦です。ある程度は楽器をコントロールできるようになったものの、前述の通りマウスピースを当てる位置は本当に微妙です。なので、なかなかうまく音を出すことができません。
ここでも先生が細かく修正を入れてくれたおかげで、何とか音を出せました。マウスピースだけの時とは違い、ホルンならではの重厚な音が出ます。これにはちょっと感動してしまいました。
ホルンは吹き方だけでかなり広い音域をカバーすることができます。そこで、続いては吹き方をコントロールする練習です。私の場合、うまく息を送り込み、唇を振動させることができないことで息を強く、そして速く吹き込んでしまうことで、高い音ばかりが出てしまいました。そこで、ゆっくりと息をコントロールするコツを指導していただいたおかげもあって、いくつかの音階を出すこともできました。
もちろん、はじめてですので完全に音程をコントロールすることはできません。ですが、間違っているとすぐに修正してもらえますし、細かいコツを教えていただけたおかげでホルンという楽器の音の出し方を少し理解できたかと思います。
最後に右手でベルを密閉状態にすることで役半音高い金属的な音を出す「ゲシュトップ奏法」にも挑戦です。音がはっきりと変化することもあり、ホルンという楽器の奥深さにも触れることができました。
ここまでで、約30分の体験レッスンは終了です。
ホルンという楽器の難しさを改めて感じると共に、この楽器の持つ魅力も知ることができました。
EYS銀座スタジオには広々としたロビーが用意されています。いくつも机やテーブルが用意されていますので、練習前の空き時間などにも利用できます。
体験レッスン終了後は、直接先生からEYSのシステムなどについての説明を受けることができます。不明点や質問などがあれば、その場で答えてもらえますので気になることを事前にまとめておくといいでしょう。もちろん、その場で入会の手続きをすることもできますし、悩んでいるのであれば資料を持ち帰って検討することも可能です。
体験レッスンを受けたからといって、絶対に入会しなければならないというわけではありませんので、気軽に利用することができます。EYSの体験レッスンは公式サイトの専用フォームに名前や連絡先などの必要事項を記入するだけでOK。もちろん、日時やレッスン会場を選ぶこともできます。
楽器を本格的にはじめるとなれば、やはり自分の楽器が欲しくなるものです。ホルンは大きな音の出る楽器というイメージがありますが、消音機などを使用すれば家でも練習できます。
しかし、ホルンなどの金管楽器は決して安いものではありません。初心者向けのものでも10万円前後になりますし、ある程度長く使える楽器を…と考えるとかなり高価です。
そこで、EYS音楽教室では体験レッスンを受け、入会すると楽器がプレゼントされます。それも、一般的な初心者向け楽器ではなく、高品質なEYSプロデュースモデル。
現在、もっとも広く使われているフルダブルホルンですので、長く愛用することができる楽器に仕上がっています。
今回はEYS音楽教室のホルンのレッスンを受けてみました。今回、はじめてホルンという楽器に触れたのですが、想像していた以上に魅力的な楽器でした。もちろん、独学でホルンの練習をすることもできます。ですが、実際にレッスンを受けてみると、効率的に上達したいのであればレッスンを受けるべきだと感じました。
ホルンという楽器はそもそも音を出すことが難しく、表現力が高い分だけ演奏にも技術が求められます。繊細なテクニックも多いため、教則本のみでは理解するのが難しいかと思います。その点、レッスンを受ければ繊細なテクニックも身に着けることができるはずです。
EYS音楽教室は全国に多くのスタジオを展開しています。そして、その多くで体験レッスンを実施しています。
そんな中、今回の体験レッスンでお世話になったのは銀座スタジオです。ご存知の通り、銀座は日本でも有数の繁華街。そして音楽教室の激戦区でもあります。
まずはJRの最寄り駅からの道順をご紹介します。
JRの最寄り駅は有楽町駅です。京橋口から出ます。
すると目の前に東京交通会館という大きな建物があります。この建物を正面の通りを左に向かっていきます。
そのまましばらく真っ直ぐに進みます。すると正面に「有楽橋」という交差点があります。
その交差点の先にあるブラウンのビルが「ヒューリック西銀座ビル」です。その3階がEYS音楽教室となります。周辺でも比較的目立つ建物ですし、1階の喫茶店「カフェ・デ・銀座」を目印にするとわかりやすいでしょう。有楽町駅から徒歩5分程度で、広めの歩道がありますので楽器を持っていても通いやすいスタジオです。
ビルの入り口は交差点を背にして左手にあります。
中に入るとすぐにエレベーターがありますので、そのまま直通で3階のスタジオまで行くことができます。
以上、JR有楽町駅からEYS音楽教室の有楽町スタジオまでの行き方でした。
ホルンはオーケストラなどでも欠かすことのできない金管楽器の代表格です。そのため、多くの方がその形はイメージすることができるかと思います。また、ホルンという名前は知らなくても、一度は目にしたことがあるでしょう。
しかし、ホルンとはどんな楽器なのかと聞かれたら、すぐには答えられないかもしれません。そこで、ここではホルンとはどんな楽器なのかをご紹介します。
ホルンの起源には諸説がありますが、動物の角を使った「角笛」にあるという説が有力です。そもそも英語の「horn」はもともと「角」という意味があります。
時期は不明ですが、古代の人々が狩猟によって狩った獣の角を楽器にしたことが始まりと考えられています。
しかし、誕生当時のホルンは構造も現在のものとはまったく異なる原始的なもの。16世紀頃までは狩猟時の信号用楽器として使われるのが一般的でした。
ホルンはトランペットなどと違い、ベルを後ろ向きにして演奏します。これは馬に乗りながら吹きやすいように管を大きく曲げてベルを後ろ向きにしたことにルーツがあるという説が有力です。
とはいえ、ホルンが現在の形になるのはもう少し後になります。19世紀中ごろまでのものは「ナチュラルホルン」と呼ばれ、ベルと円形に丸められた管、マウスピースのみで構成されたシンプルなものでした。そのため、唇の振動を調節することだけでしか音程を変えることができませんでした。そんな中、楽器として広がっていく過程の中で、ベルの中に手を差し込むことで音程を変えるゲシュトップ奏法などが誕生していきます。
その後、19世紀中ごろにはバルブによって管の長さを調整し、よりさまざまな音階を出せるようになりました。そして19世紀末以降になると、複数の長さの管を組み合わせたダブルホルンやトリプルホルンなども登場しています。
現代では金管楽器には多くの種類がありますが、ホルンは中でも最も広い音域を出すことができる楽器です。また、倍音がとても豊かなやわらかな音色が特徴で、冒頭でもお話しました通り、金管楽器のみでなく木管楽器との相性も抜群です。実際に金管楽器ながら木管五重奏では標準としてホルンが使われます。
また、右手をベルの中に入れて音色や音程を微妙にコントロールできることもあり、非常に高い表現力を持つ楽器でもあります。
その魅力的な音色と表現力の高さから、ホルンは現代の西洋音楽には欠かすことができない楽器となっています。
ホルンはハーモニー楽器としてクラシックをはじめとして、さまざまなジャンルで活躍できる楽器です。
さまざまな楽器と自然に溶け合うことができる上、神秘的で重々しい音から、荒々しい音、快活な音までさまざまな表現が可能なので、ホルンは必要不可欠な中低音楽器となっています。
ホルンの音域は備えている管の種類によって異なります。近年、もっとも広く使われているのは「F/B♭フルダブルホルン」と呼ばれるもので、その名の通りF管とB♭管を備えており、ひとつの楽器でより幅広い音域をカバーできます。
さらに、High F管を加えることでより安定した広域を出すことができるトリプルホルンなどもあります。ホルンの各管でカバーできる音域は以下の通りです。
各管の緑・黄色・青で塗られている部分がカバーできる範囲で、灰色の部分がその管では出すことのできない音です。
このようにフルダブルホルンであればかなり幅広い範囲の音域をカバーできます。また、トリプルホルンの場合、音域はわかりませんが音を鳴らせる範囲が異なっていることがわかるでしょう。