先日、2019年5月からの新元号が「令和」となることが発表されました。30年続いた平成もおわり、いよいよ新しい時代がはじまります。
平成という時代にもさまざまな音楽が生まれました。そして、当然多くのギタリストが活躍しています。
そこで、平成も終わるこのタイミングで、この時代に活躍した名ギタリストを振り返ってみましょう。
今回は、海外と国内に分けてご紹介したいと思います。
もくじ
平成という時代だけでも、音楽のブームも大きく変化しました。ロックというジャンルに限定しても、平成の初期はハードロックやヘヴィメタルが台頭した時代。そして、グランジやヘヴィロックといったジャンルが流行しました。その後、さまざまなジャンルをミックスしたミクスチャーロックなど、さまざまなジャンルが乱立する時代となっています。
それでは、そんな時代に海外で活躍したギタリストをチェックしていきましょう。
▲ガンズ・アンド・ローゼズ「ノベンバー・レイン」
平成初期に高い人気を集めたバンドのひとつとして、ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N’ Roses)が挙げられます。
そんなガンズ・アンド・ローゼズの初期にリードギタリストとして活躍したのがスラッシュ(Slash)です。テクニカルなプレイを得意とするタイプではありませんが、ブルースフィーリング溢れるロックンロールギターを聴かせてくれる名ギタリストのひとり。
当時、ストラトやディンキー系の人気に押されていたギブソン・レスポールの人気復活の立役者とも言われています。
ガンズ・アンド・ローゼズ脱退後は、自身のバンドであるスラッシュズ・スネイクピット(Slash’s Snakepit)やかつての盟友と共に結成したヴェルヴェット・リヴォルバー(Velvet Revolver)などでも活躍しました。さらに、マイケル・ジャクソンやロッド・スチュアートとの共演でも大きな話題を呼びました。
間違いなく平成という時代を代表するギタリストのひとりでしょう。
▲ボン・ジョヴィ「イッツ・マイ・ライフ」
平成の時代を駆け抜けた名ギタリストといえば、リッチー・サンボラ(Richie Sambora)も外せません。彼のキャリアの大半を占めるボン・ジョヴィ(Bon Jovi)の結成・デビューは昭和の時代ですが、もっとも活躍したのは平成初期から中期にかけてでしょう。
ボン・ジョヴィといえば、リーダーであり、ボーカリストのジョン・ボン・ジョヴィの印象が強いですが、リッチーの正確でテクニカルなプレイとコーラスワークがあってこそのボン・ジョヴィです。
現在ではすでに脱退していますが、現在でもボン・ジョヴィのギタリストといえばリッチーを真っ先に思い浮かべるという方も多いでしょう。
また、ソロワークにおいてはボーカリストとしても高く評価されています。
▲ミスター・ビッグ「ダディ、ブラザー、ラバー、リトルボーイ」
平成の超テクニカルギターブームの先頭に立ってけん引したギタリストがポール・ギルバート(Paul Gilbert)です。若干20歳でミスター・ビッグ(Mr. Big)に加入し、その驚異的な速弾きとポップセンスによって世界中のキッズを夢中にしました。
彼は超親日家としても知られており、日本のポップス、ロックなどにも精通しています。実際にライブでは日本の曲のカバーなども披露しています。
一時、ミスター・ビッグを脱退しましたが、再び復帰し、さらにソロワークなどでも活躍してきました。
平成のテクニカルギタリストを代表する存在といえるでしょう。
▲ニルヴァーナ「スメルズ・ライク・ティーン・スピリット」
90年代以降のグランジブームをけん引したニルヴァーナ(Nirvana)のフロントマンであるカート・コバーン(Kurt Cobain)も平成を代表するギタリストのひとりでしょう。
それほど難解なテクニックを駆使するタイプのギタリストというわけではありません。ですが、当時はテクニカルなプレイを駆使するプレイヤーやバンドの全盛期。そんな中で、そのシンプルでわかりやすいプレイはとても大きなインパクトを与えました。
彼がこの世を去った現在でも、多くのアーティストに強い影響を与えており、平成のロックシーンを生み出したギタリストともいえるでしょう。
もちろん、日本でも多くのギタリストが平成という時代を彩りました。そこで、海外に続いて、平成に日本で活躍したギタリストをチェックしていきましょう。
▲B’z「ウルトラソウル」
平成を代表する日本のギタリストといえばやはりB’zの松本孝弘を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?平成の時代にもっとも売れたアーティストの1組に数えられるB’zをギターで支えただけでなく、ほとんどの楽曲の作曲も担当しています。
ラリー・カールトンとのコンビでグラミー賞を獲得したのも記憶に新しいところです。
ハードなサウンドと独特なフレージングによって、日本のみならず、世界的にも高い評価を受けるギタリストのひとりとなっています。
日本では彼に憧れてギターを手にしたという方も多いのではないでしょうか?そのくらいに、日本の音楽シーンに大きな影響を与えたギタリストです。
▲浅井健一「ぐっさり」
平成の初期のバンドブームの火付け役になった番組として「イカす!バンド天国」が挙げられます。通称「イカ天」と呼ばれ、多くのバンドがブレイクするきっかけとなりました。
そんなイカ天バンドの中でも、特に大きな成功をおさめたバンドのひとつがブランキー・ジェット・シティ(BLANKEY JET CITY)です。同バンドのフロントマンである浅井健一も独特のギタープレイで多くのアーティストに影響を与えました。
ブランキー・ジェット・シティ解散後はソロやいくつものバンドで活躍し、現在でも活躍し続けています。
彼もまた平成を代表する名ギタリストのひとりでしょう。
▲TAKUYA「オーバードライブ」
平成のガールズバンドブームが産みだしたモンスターバンドといえば、やはりジュディ・アンド・マリー(JUDY AND MARY)です。同バンドをギタリストとして支え、後期にはメインコンポーザーとして数多くの名曲を生み出したのがTAKUYAです。
テクニカルなだけでなく、ポップなセンスに溢れたギタープレイはガールズロックのみでなく、音楽シーン全体に大きな衝撃、そして影響を与えています。
ジュディ・アンド・マリー解散後も、さまざまなプロジェクトで精力的に活動を続けています。
▲Ken Yokoyama「アイ・ウォント・ターン・オフ・マイ・レディオ」
90年代から2000年代にかけて日本で起こったパンク・メロコアブームの火付け役となったハイ・スタンダード(Hi-Standard)のギタリストとして活躍したのがKen Yokoyama(横山健)です。
スピーディで正確なリフや、シンプルながらも印象的なソロ・リードプレイなどは現在のジャパニーズパンクやメロコアの基礎となっています。
ハイ・スタンダード以外でもソロワークなど、さまざまなプロジェクトで活躍し、現在でもその存在感が薄れることはありません。まさに平成を代表するパンクヒーローでしょう。彼に憧れてレスポールのトグルスイッチにガムテープを貼っていた…なんて方も多いのではないでしょうか?そのくらいに、プレイはもちろんのこと、ギタリストとしてのスタイルも若い世代に大きな影響を与えました。
▲MIYAVI「Real?」
バンドではなく、主にソロアーティストとしてそのキャリアを重ねてきたMIYAVIも平成の日本を代表するギタリストでしょう。
スラップなどを駆使した独自のサウンドとプレイで、現在では日本のみでなく世界的にも高い評価を受けるようになりました。
平成という時代を超えた、新しい時代でも活躍が期待されるギタリストでもあります。