【ゴスペルの上達方法】練習のポイントとおすすめの曲4選をご紹介
投稿者 :前川久仁子
もくじ
身体中を使って歌い上げる「ゴスペル」。その魅力にはまる人も多いのではないでしょうか?もっともっと極めたい!成果を上げる練習とは?
「ゴスペル」は「God Spell」の略語で神様からの良い知らせ、「福音」を表します。
17世紀にアメリカに連れてこられた黒人たちの、苦渋の人生から生まれた音楽だと言うことは、ご存じの方も多いでしょう。
主に、教会で聖歌隊の賛美として歌われますが、そこから育ったアーティストたちによって、世に知られるようになり、今では世界中で歌われています。
アメリカに連れてこられた黒人たちは、独自の言葉や信仰も剥奪され、キリスト教への改宗を余儀なくされました。しかし、祈りは妨げられず、独自のリズムや言葉で賛美しました。黒人霊歌です。
また、これは黒人に限らずですが、讃美歌は貧しく文字を読めない人々がいた時代、歌詞にすることで御言葉を伝える役目を果たしました。「ゴスペル」に同じです。
なので、歌詞の意味を理解し、それを伝えることがとても大切なのです。
そういう意味では、モチベーションが大切です。
「ゴスペル」を歌っている聖歌隊やソロのシンガーなどの映像を観るとお分かりだと思いますが、とにかくパワフル。
これは黒人だからテンションが高い、と言うのとは違い、文字通り「伝える力」が強いのです。
実は、このモチベーションを持って「歌い上げる」ことが、日本人は一番苦手かもしれません。例えば「シャウト」することとか、どんどん音を高くする歌い方などは、どうしてもストップがかかってしまって、発散できないことがあります。
これは是非、克服したいところ。練習開始の時点で、どれだけモチベーションを高く持ち、テンションを上げて挑めるかが、非常に重要です。
黒人たちには「どうしても訴えたい想い」がありました。それを私たちが代弁すると思ってください。神様に祈りを届けるために、思いっきり声を出し、手を揚げましょう!
さあ、モチベーションは高まりましたか?今すぐ歌いだしても、テンションMAXでしょうか?OKなら「YES!」と声を揚げましょう!ここから「ゴスペル」は始まります!
映画「天使にラブソングを」で一躍有名になった「Oh!Happy day」。ハーモニーも簡単で、単純な言葉の繰り返しですが、英語の歌詞に、声が出しやすい母音が並んでいて、歌いやすいのが特徴です。
1967年にリリースされたゴスペルソングで、エドウィン・ホーキンスが作詞、作曲されました。因みにエドウィン・ホーキンスは、現代のゴスペル・ミュージックの礎を築いたアーティストです。「エドウィン・ホーキンス・シンガー」と言うグループののリーダーでもありました。彼は18世紀から歌い継がれてきた聖歌に、新たなアレンジを加える形で「Oh Happy Day」を生み出しました。1969年に全米チャートで最高4位になったことを皮切りに、カナダ、アイルランドなどでも大ヒットを記録しています。
「Oh!Happy day」の歌詞をご紹介しましょう。
【Oh, happy day
ああ、なんて最高な日なんだろう
When Jesus washed
He washed my sins away
ジーザス(イエス・キリスト)が僕の罪を洗い流してくれた
Oh, happy day
ああ、なんて最高な日なんだ】
短い歌詞ですが内容は深く、「キリストが十字架の犠牲になったことで、人類の罪が赦された」と言うことに基づいています。このことを説明する必要はありません。歌う方も、聴いている方も、「赦された罪」については、それぞれの想いがあれば良いのです。
何よりも、大切なのは、この言葉の意味をどうやって伝えるかなのです。
「ゴスペル」では、声を強く出すことを求められます。地声をしっかりと響かせて、言葉をはっきり出すのです。そのために、言葉をジャンプさせるように歌います。
例えば、「おー はっぴー でー」と言う、「ー」の部分を、はじけるようにして「お! はっぴい でい!」と言う感じで、強めに歌うと、より言葉がはっきりしてきます。
ただし、腹式呼吸をマスターしていないと、喉に負担がかかりますから、基礎はしっかり学んでおきましょう。
「ゴスペル」にはリーダーと言う役割があります。指揮者のようなもので、歌を先導していきます。
「ゴスペル」の曲は、バンドで演奏したり、アカペラで演奏したりと色々なので、リーダーの力量は非常に大切ですし、試されます。また、先導するために、ソロを歌いますから、歌のレベルは一番必要とされるでしょう。リーダーの歌い方をそのままコーラスが真似るアドリブも醍醐味です。
基本的には、自分を軸に賛美をどう成立させるか、会堂に集う会衆も巻き込んで、大きな賛美の渦をどやって作っていくか、そういう意味では、どれだけ神様と繋がっていくのか、常に目指すところは天の上かもしれませんね。
では実際に、どんな曲が「ゴスペル」を練習するのに適しているでしょうか。お勧めの練習曲をご紹介していきましょう。
リーダーを目指す人には、ぜひ観てほしい動画です。歌いだしから、会衆ともコンタクトを取りながら、祈りに巻き込んでいく様は見事ですね。そして、歌唱力がある。コーラスからの信頼も感じます。
「Baba Yetu」はスワヒリ語の「主の祈り」です。「天にまします 我らの父よ」と言う言葉から始まる、有名な祈りですが、黒人たちの故郷への想いが祈りに込められているようですね。こちらは、オーソドックスなコーラスの形ですが、パーカッションやアフリカの踊りなど、原点を見るようです。ハーモニーは美しく、こちらはリーダーと言うより、指揮者ですね。
「ハレルヤ」とは「神を褒め称える」という意味のユダヤ語です。Jottaはまだ声変わりしていないアーティストですが、ここで注目していただきたいのは、発語と息の流れ。
「ハレルヤ」の「ハ」や「ヤ」の母音、「あ」の音になった時の彼の息の真っすぐな流れが非常に美しいです。声変わりしても、恐らくこの息の流れは変わらないだろうと思いますが、どうでしょうか?言葉と想いが、前に吐き出されるように感じませんか?ソロで歌う場合、ゴスペルの醍醐味は、とにかく自由に思いを伝えることにあります。そのためには、息の流れが非常に大切になってくるのです。
「あなたが私を奮い立たせる」と言う意味の歌。一度は聴いたことがある方もいらっしゃるのでは?
「辛い時や、困難に苛まれている時も、あなたが傍にいてくれたら元気になれる」と言う歌詞です。色んなアーティストが歌っている曲ですが、「想いを歌い上げる」ことは意外と難しいものです。ゆっくりしたメロディーの中に身をゆだねて、思いっきりお腹から声を出して歌ってみましょう。
さて、「ゴスペル」を極めるのに、何が必要か。なんとなく練習の方向もわかってきましたか?しかし、独学では限度があります。ここはプロの指導を受けて初めて開くこともあるでしょう。そんな時、EYS音楽教室をお勧めします。
EYSには、「ゴスペル」の専門コースがあります。じっくり自分のものにしていきたい人には嬉しいコースです。レベルの高い講師のレッスンが受けられる他、同じレッスンを受けている人たちとの交流やセッションも可能。目指しているものが現実になります。
仕事が忙しくて、なかなかレッスンの時間が取れない、通うのが難しいといった方には、オンラインレッスンがおススメです。
慣れた自分の部屋で、おもいっきりリラックスして歌ってみましょう。口の開け方や英語の発音の難しい部分も、カメラワークでじっくりと見てもらえます。もし、映像が途切れたり、途中でオフラインになったら、ONLINE保証が適用。無料で補講が受けられます。安心ですね!
「ゴスペル」は祈りの言葉。過酷な人生を歩んできた黒人たちの歴史があったからこそ、このパフォーマンスは成長してきました。もっともっと楽しみましょう!それを神様もお望みかもしれませんよ!ハレルヤ!