漫画や映画の題材にも取り上げられるようになり、一気に知名度が上がっているユーフォニアム。原作の小説が漫画化、アニメ化、そして映画化と異例の大ヒットを続けている吹部漫画『響け! ユーフォニアム』でこの楽器に興味を持った方も多いでしょう。
サックスなどと比較すると、これまで取り上げられる機会が多くなかったユーフォニアムですが、ここにきて一般の人が興味を持ちだしたのは、『響け! ユーフォニアム』効果だけでなく、どうもこの楽器の持つポテンシャルの高さにも理由がありそうです。
今回は、ユーフォニアムがそもそもどんな楽器なのかを取り上げ、ユーフォニアムが堪能できる有名曲を5曲ご紹介してきたいとおもいます。
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もくじ
ユーフォニアムの登場は、産業革命によるバルブの発展と深く関係しています。金属加工の技術が急速に高まっていく1810~40年代には、たくさんの種類のバルブが発明・改良されました。
こうして発明されたバルブを活用して、中低音域を奏でられる楽器が次々と登場しましたが、そのうちのひとつが、ユーフォニウムの原型ともなる「テナーバスホルン」だったのです。
直接ユーフォニアムを発明したのは、ヴァイーマル(ドイツ)でコンサートマスターをしていたフェルディナント・ゾンマーだといわれています。1843年にゾンマーが開発した時点では、彼の名を冠した「ゾンメロフォン」という名前の楽器でしたが、その翌年に改良を加えた「オイフォニオン」が登場。
これが現在のユーフォニウムと近い形状になっています。ちなみに、オイフォニオン(Euphonion)は、ギリシア語の「良い響き(euphonos)」が由来となっているそうです。
同時代には、これ以外にもユーフォニアムの音域を担当する楽器が各国で登場し、有名なものでは、あのアドルフ・サックス(ベルギーの楽器製作者でサックスの生みの親)も1843年に製作しています。
サックスは高音域から低音域までを同一の音色でカバーする8種類の金管楽器を製作しており、この楽器群は「サクソルン」と呼ばれていました。サクソルンの中の「ピストン式バス」がイギリスで発展を遂げたものがユーフォニウムと同一の音域をカバーする楽器となっています。
ユーフォニアムでは、1874年に発明された「音程補正システム」(コンペンセイティングシステム)が現在に至るまで採用されています。このバルブシステムが、低音域の音程を正確に表現するための技術的裏付けとなっているのです。
形状は大きく分けて2種類、4番ピストンが1~3番ピストンと並んで設計されているものと、4番ピストンのみ左下に設計されているものです。
そして、なんといっても特徴的なのはその豊かな音色。尖っていて激しい音から丸みを帯びた柔らかい音まで、幅広い音色を表現できるのがユーフォニアムの強みなのです。ひとたびユーフォニアムが演奏されると会場はその豊かで深みのある音色に包み込まれます。
吹奏楽、ブラスバンドでは主にメロディを担当し、オーケストラでいえばチェロの役割をイメージしていただければ最も近いでしょう。金管楽器だけでなく木管楽器とも相性がよい楽器ですので、じつはとても活躍の幅が広いのです。
後編では、ユーフォニアムの音色が特徴的な曲を紹介します!
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