【ユーフォニアムの選び方とそのポイントを解説!】初心者におすすめのモデル5選を紹介
投稿者 :河野岳美
もくじ
部活で学校の楽器をずっと使っていたりするとどうしても自分の楽器を欲しくなりますよね。これからユーフォニアムを始めたい!という方もいらっしゃるでしょう。憧れのあの人が使っている楽器がいいとか、あのメーカーのが欲しいとか、アニメのあのモデルがいいとか、欲求は際限ないですね。
無尽蔵にお金があればなんでも買えますがそんなわけにもいかないので、楽器選びについて考えていきましょう。
ほぼこの予算でどの楽器を買うか決まるかもしれません。素直にユーフォニアムは高いです。学校備品にあるスチューデントモデルでも30万円はしますし、プロが使っているモデルは100万円を超えます。この値段の振り幅は楽器の機能だったり、塗装や、高級モデルは手作りなので人件費です。
欲しいモデルを頑張って購入するのか、まずは手頃な値段で始めてみるのか、この辺りの判断は人それぞれなので絶対にこうした方が良い!ってのはありませんが、予算が少ないという方は程度の良い中古を探すのもありです。ちゃんとした楽器屋さんで取り扱っている中古はメンテナンスも保証もしっかりしているので、誰も吹いていない真っ新な楽器以外はイヤ!というのでなければ問題ありません。楽器屋さんに置いてある新品も誰かが必ず試奏しているので本気の真っ新な楽器ってそうそうありませんしね。
予算に関わる部分でもありますが、ここではユーフォニアムの構造でみていきましょう。
ピストンの数でも値段は変わります。各社いろいろなモデルを作っています。値段もまちまちなのでここではヤマハを参考に値段をみていきましょう。一番グレードの低いものだと3本ピストン。これだと20万円くらいです。でもすでに部活で4本ピストンの楽器吹いている方には物足りないですよね。
学校備品でこの楽器がないところは見たことがないというくらい、吹奏楽部でユーフォニアムを始めた人は必ずと言っていいほど吹いたことのあるこちら。ピストンが4本並んだこのモデルで30万円程度となります。
4本のピストンが並んでいるとどうしても小指が大変なことになります。この問題を解消したのが4番ピストンを左手に持ってきたサイドアクションの楽器。価格は40万円弱。このモデルからマウスパイプの太さが変わって、太管となります。ユーフォニアムはマウスピースを刺すパイプの規格が2種類あって、先ほどのYEP-201やYEP-321は細管という規格です。吹き心地がだいぶ変わるので、実際吹いてみて自分に合った方を選ぶと良いですね。
コンペンセイティングシステム、略してコンペ。これは補正管といわれるものがついています。低音域で4番と他のピストンを組み合わせたときにどうしても音程が高くなってしまうのは管楽器の構造的宿命なのですが、これを補正してくれるシステムがコンペンセイティングシステムと呼ばれるものです。音程を補正してくれて低音域が演奏しやすくなるというだけならメリットしかありませんが、楽器自体が重くなりますし、実際管の長さが長くなるため吹いた感じも抵抗が強くなります。
通常の吹奏楽ではコンペ必須という訳ではないので、このシステムの有無が予算的にも機能的にも楽器選びの境界線になりますね。
ヤマハのラインナップを基にシステム別で紹介させていただきましたが、当然他のメーカーからもたくさんの種類が出ています。ここでは50万円以下で手に入るモデルをご紹介いたします。
先の項目で既出ですが、ヤマハの中で初心者の方が吹きやすいのはこのモデルでしょう。コンペなし、サイドピストンという楽に演奏できるこのモデルはやはり人気です。
通常のラインナップではシルバーですが、あのアニメの主人公はこのモデルのラッカー仕様を吹いていました。受注生産で購入可能です。シルバーよりラッカーの方が軽い吹奏感で楽に鳴ってくれます。同じモデルでも塗装によって吹奏感が変わるので、ここも楽器選びでは大事ですね。
下倉楽器のオリジナルブランドです。なので安定したモデルが非常に手頃な値段で手に入ります。こちらのモデル、コンペ付き最上位モデルで定価30万円を切ります。販売価格は21万という一気に手の届く値段設定ですが、決して安かろう悪かろうではないところがさすが楽器屋オリジナルブランド。しっかりとユーフォニアムの幅広いサウンドで鳴ってくれます。
50万円を切るコンペ付きモデル。2年ほど前にシャイアーズというブランドを買収して金管楽器作りに参入してきた新しいブランドです。元々は弦楽器の世界では有名で、すでに欧米のプロ管楽器奏者にも使用者が増えてきています。まだまだ日本では使用者は少ないですが注目のブランドです。
本場イギリスのハンドメイドブランドであるスターリングが設計して技術提供をおこなっているジョンパッカー。中国に工場を構えて生産しているのでかなり安価に抑えられています。この値段でブリティッシュサウンドが手に入るのはかなり魅力的ですね。
ユーフォニアムトップブランドの一つ、ベッソンもこの価格帯で手に入ります。ピストンの滑らかさや音程の良さはさすがの一言。温かく芯のあるまとまったサウンドで、決して重すぎることのない抵抗感のおかげで全音域にわたり吹きやすく仕上がっています。初心者にも気後れせずに鳴らし切ることができるモデルですね。
ひと口にユーフォニアムと言ってもこんなに種類があって、値段もピンキリで迷ってしまいますよね。今回は初心者の方が長く使っていくことを想定して中堅クラスのご紹介となりましたが、下は10万円以下のものから上はベッソンのプレスティージュやウイルソンのTA2900のような120万円クラスまであります。
部活で演奏しているお子さんのために購入という感じになると、親御さんはなるべく安くしたいけどお子さんは欲しい憧れのモデルがあったりしてどうしてよいか分からなくなりますね。こんな時に相談できる相手がいると安心です。
楽器は高ければよいというものではありません。初心者の方が最高級モデルを吹いてもポテンシャルを発揮できずに気持ち良く演奏できないことも多いです。結局吹いてみないと分からないのですが、迷ったときはプロに聞くのが正解です。この場合のプロって二種類います。楽器屋さんと演奏家。レッスンされている先生方は演奏家ですね。どちらに聞いてもちゃんと答えてくれます。ただし楽器屋さんは自分のところで取り扱っていないブランドはオススメしませんし、演奏家である先生たちは自分が吹いたことのない楽器のことはよく知りません。なのでどちらの情報も上手に使ってください。オススメは「先生と一緒に楽器屋を巡る」です。
EYS音楽教室では現役で現場に立っている講師から、現場は引退したけど圧倒的な経験値を持って指導に当たる講師など様々な講師が在籍しています。一般的なレッスンは一人の先生について教えてもらいますが、EYS音楽教室ではレッスンごとに先生を選ぶことが出来ます。さらに他の楽器までレッスンの受講が可能。
ユーフォニアムのコースがある教室も数多くありませんが、複数の講師が在籍しているのもEYS音楽教室ならでは。さらにユーフォニアム奏者にありがちな、急にトロンボーン吹かなければいけなくなったみたいな状況でも安心。スライド分からないからトロンボーンのレッスン受けたいと思ったら受講できます。実はフルートに憧れてて吹いてみたい、歌が好きだからボイトレも受けたい。こんな希望も同じレッスン費用で出来てしまうんです。
やりたいことを実現するためのレッスンですから、やりたいことができる環境というのは非常に大事です!
今回は50万円以内という感じでご紹介してきましたがいかがだったでしょう?聞いたことのないブランドも出てきたかもしれません。他の楽器に比べるとモデルも少なく選択肢が狭いように思えるかもしれませんが、まだ紹介しきれていないものも多々あります。気に入る一本を見つけて、ユーフォニアム生活をよりよく楽しんでくださいね。
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