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APR,2019
APR,2019

パーカッシブにキメよう!簡単にできるベースのスラップのコツ

編集スタッフ :グッドラック・ナギ

ベースにはさまざまな奏法があります。基本となるのはツーフィンガーやピック弾きなどですが、もう少しプレイにバリエーションを増やしたいという方も多いでしょう。

そこで、身につけたいのがパーカッシブな要素を取り入れることのできるスラップ奏法です。
しかし、ツーフィンガーやピック弾きと比較すると、難しいというイメージを抱いている方も多いかもしれません。事実、他の奏法とは大きく異なったスタイルですので、最初は戸惑ってしまう方も多いでしょう。

そこで、今回はスラップを効率的に身につけるための練習法やコツなどについてご紹介しましょう。
これからスラップに挑戦してみたいという方はもちろんのこと、実際に練習しているものの、なかなかうまくいかないという方も参考にしてみてください。

■そもそもスラップってどんな奏法?

まずはスラップとはどういった奏法なのかをチェックしていきましょう。

ベースのスラップは、親指で弦を上から叩くサムピングと、人差し指や中指で弦を引き弾くプリングによって成り立っています。

この奏法の起源には諸説がありますが、バンドでドラムが不在の際に、サムピングをバスドラム、プリングをスネアの代わりに鳴らしたことがはじまりという説が有力です。つまり、ベースをパーカッションのような形で演奏することになります。

チョッパーとも呼ばれることがありますが、基本的にはスラップと同義です。ちなみに、チョッパーという呼称は日本独自のもの。

あまりスラップに馴染みがないという方も多いかもしれませんので、実際にスラップ奏法を多用するベーシストの演奏をチェックすてみましょう。

♪フリー(レッド・ホット・チリペッパーズ)

▼レッド・ホット・チリペッパーズ「エアロプレイン」

90年代から2000年代のベースヒーローといえばレッド・ホット・チリペッパーズのフリー(Flea)を真っ先に思い浮かべる方が多いでしょう。

そんなフリーのトレードマークが派手なスラップです。
さまざまな楽曲でスラップを聴くことができますが、90年代にリリースされた「エアロプレイン」のAメロは特に印象的なもののひとつです。スラップに必要なさまざまな要素が含まれていますので、これからスラップに挑戦してみたいという方は、一度チェックしておきましょう。

♪マーカス・ミラー

▼マーカス・ミラー「デモ演奏」

さまざまな奏法を駆使し、ベースという楽器の枠を超えた音楽を奏でるマーカス・ミラー(Marcus Miller)。彼もスラップの名手として知られています。

サムピング・プリング共に基本に忠実ですので、初心者の方のお手本にもなります。
スラップ以外にも、タッピング奏法やネック寄りでのフィンガーピッキングなど、さまざまな奏法から学べることは多いのでチェックしておきましょう。

♪KenKen

▼KenKen「ベースソロ」

現代の日本を代表するベーシストとして、ワールドワイドに活躍しているKenKen。RIZEやドラゴンアッシュなど、さまざまなバンドでそのサウンドを聴くことができます。

彼もまた、さまざまな奏法を多用しますが、正確な高速スラップがその最大の武器となっています。
やや変則的なフォームのスラップを多用しますが、これも一つの形としてチェックしてみてください。

■スラップを効率的に身につけるための練習は?

スラップがどんな奏法なのかを理解できたら、いよいよ、効率的に身につけるための練習法をご紹介していきましょう。
スラップは一見難しいテクニックのように思われるかもしれませんが、基本的なポイントをしっかりと押さえれば身につけることができます。

♪サムピングとプリングそれぞれの練習を

いきなりコンビネーションの練習をしてもうまくいかないかもしれません。そこで、サムピングとプリング、それぞれ分けて練習し、正しいフォームを身につけることを心がけましょう。
難しいのであればフィンガリングもせずに、ピッキングだけに集中してみてください。

メトロノームやリズムマシンなどを使って、しっかりリズムを意識しながら、正確にサムピング・プリングができるようになるまで繰り返しましょう。

♪交互のコンビネーションから練習

基本的なフォームが身についたら、いよいよコンビネーションの練習に入りましょう。サムピング、プリングを連続するフレーズも多いですが、まずは交互に繰り返すコンビネーションから練習してみましょう。
無理のないテンポからはじめてください。いきなりテンポを上げると、シンプルなフレーズでも難しく感じられてしまいますし、フォームが乱れてしまう可能性もあります。最初はちょっと遅すぎるかな?と感じられるくらいのテンポからスタートしましょう。

もっとも避けたいのは、リズムを無視した練習。スラップはパーカッシブな奏法ですので、リズムがとても重要です。どんなに高速でサムピング・プリングができたとしても、リズムが乱れていてはいい演奏とはいえません。必ず、メトロノームやリズムマシンを使用するようにしましょう。

正しいフォームと、しっかりとしたリズム感が身につけば、スラップはそれほど難しいものではありません。
速さよりも、正確さを特に意識して練習するようにしましょう。

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MUSIC LESSON LAB
編集スタッフ
音楽と猫とプロレスをこよなく愛する恐妻家系ライター。最近の悩みは抜け毛と優秀なレスラーの海外流出。特技は美味しい唐揚げ作り。今後の目標は極上のチャーシュー作り。座右の銘は「人生はギャグだ!フィクションだ!」by町田康。