Eテレ(NHK教育テレビ)といえば、子どものための番組を放送している、そんなイメージがありませんか? 確かにそうなんです。が! ここ数年のEテレは、子ども向け番組でありながらも、有名どころのアーティストをバンバン起用して、豪華なものが多いんです。民放より攻めていて面白い番組も! 今回は、Eテレで放送されている、良質な音楽が楽しめる5つの番組をご紹介します。
もくじ
子どもの頃に見ていたテレビ番組、覚えていますか? 皆それぞれの思い出があると思います。1985年生まれの筆者は、『にこにこぷん』のじゃじゃまる・ぴっころ・ぽろりが大好きでした。歌のお兄さんといえばおさむお兄さん。『みんなのうた』なら、『メトロポリタン美術館』が記憶に残っています(映像がすごく怖かった)。
最近では、『おかあさんといっしょ』に出演していた歌のお兄さんが番組を卒業するということで、「だいすけお兄さんロス」になってしまったママが話題になりましたよね。そういった意味でも、最近のEテレは大人も子どもも楽しめる番組が増えているんです。
さて、厳選した5つの番組はコチラ!
『ムジカ・ピッコリーノ』は、音楽の基本的な仕組みを映像化し、子どもたちが感覚で理解できるように物語に織り込んだ、子ども向け音楽エデュテイメント番組。現在はシーズン5が放送されています。衣装をはじめ、映像にも独特なファンタジーの世界観があり、大人でもつい見入ってしまいます。
物語の舞台は、架空世界“ムジカムンド”。そこでは、人々から忘れ去られたムジカ(音楽や楽器)が、“モンストロ(怪獣)”の姿でさまよっています。そんなモンストロを救出し、音楽の記憶を蘇らせるのは、“ムジカドクター”と呼ばれる音楽のお医者さん。そのムジカドクターを目指す若者たちの物語です。
音楽監督を務めるのはゴンドウトモヒコ氏。Yellow Magic Orchastraの日本でのライブやヨーロッパ・アメリカツアーにサポートメンバーとして参加し、LOVE PSYCHEDELICO、CHARA、UA、くるり、Def Techなど多数のミュージシャンのレコーディングやライブに参加しています。
シーズン1,2では、モンストロを治療するお医者さんとして、浜野 謙太さんが出演されていました。浜野さんは、星野源さんがリーダーを務めるSAKEROCKのトロンボーン・スキャット担当で、この番組でもトロンボーン・ボーカルを担当されていました。
シーズン1から現在まで出演されている、アリーナ・モンテヴェルディ役の斎藤アリーナさんの歌声がとってもキレイで、歌手かと思えば本業はモデルさん。10代とは思えない歌唱力で、どれも聴き応えがあります。毎回プロの音楽家がゲスト出演するので見逃せません!
【毎週金曜】17:35~17:45【毎週土曜】8:25~8:35(再放送)
『にほんごであそぼ』は、日本語の豊かな表現に慣れ親しみ、楽しく遊びながら日本語感覚を身につけてもらうための番組。
狂言や歌舞伎、人形浄瑠璃文楽など日本の伝統芸能の手法を取り入れつつ、子ども番組ならではの演出も最大限に生かされています。毎回、文学作品や古典、漢詩・漢文の有名な文を取り上げられているので、大人でも勉強になります!
https://twitter.com/wannyan_animal/status/869188728538882048
狂言師の野村 萬斎さんは番組開始当初から出演されています。狂言の「型」を通して、言葉と身体表現を組み合わせ、さまざまな名文やことわざなどを表現します。
歌舞伎界からは中村 勘九郎さんも出演しています。今年は歌舞伎の演目の名場面に加え、「花咲かじいさん」などの昔話を舞台に、名セリフや立ち廻り・舞踏などを散りばめて、より楽しく・親しみやすく歌舞伎の魅力を伝えてくれます。かわいらしいお子さんとの共演にも注目!
そのほかには、美輪 明宏さん、尺八演奏家の藤原 道山さん、プロジェクション・マッピングと派手なアクションを組み合わせるパフォーマンス集団・白Aなど、毎回充実した内容になっています。
【毎週月~金曜】6:35~6:45、17:00~17:10(再放送)
世界の美術を歌とアニメで紹介する『びじゅチューン!』。モナリザやムンクの叫び、オフィーリアなどの絵画をはじめ、サグラダ・ファミリアや姫路城などの建築物にいたるまで、美術作品全般をテーマにしたオリジナルの曲がユニークなアニメーションとともにヘビロテされます。
“紹介する”と言ってもちょっと特殊で、ポップなアニメで歌詞もクセあり。それなのになぜか中毒性があるんです。たとえば、世界遺産の「姫路城」。こちらは擬人化されて、恋する女子になってます(笑)
他には恋人のハムレットに自身の父親を殺されたショックで発狂した末に溺死した様子をミレーが描いた「オフィーリア」。こちらは『オフィーリア、まだまだ』という曲で登場。
川に沈みゆく中で背泳ぎが得意なことを思い出して急に泳ぎ出したり、編みかけの花輪をドジョウにプレゼントしたりと、「コラコラ」と思いながらもシュールで笑ってしまいます。
作詞・作曲・アニメ・歌の全てを手がけるのは映像作家の井上 涼さん。DVD BOOKの紹介動画では、どうやって作品を作り上げているのかを語っていますが……創造力がスゴイです。
子どもよりも、むしろ大人のために作られているのでは?と思ってしまいます。放送時間からして、子ども向けではないような気がします(笑)。中毒性のある歌の数々にやみつきになりますよ♪
【毎週火曜】19:50~19:55【毎週水曜】22:45~22:50(再放送)
『シャキーン!』は、子どもたちを “シャキーン!”と目覚めさせて、楽しい一日のスタートを切ってもらうための知的エンターテインメント番組。舞台は、若い「シャキーン!の木」がある丘の上の秘密基地。愉快な仲間、ジュモクさん、めいちゃん、ネコッパチ、モモエが、学校で友だちと話題にしたくなるようなトピックを次々と紹介します。
このジュモクさん、声はラーメンズの片桐仁さんが担当しています。顔見ればわかっちゃいますね(笑)。
オープニングの「おはよ~さんおはよ~さん♪」が耳にこびりついてる!という方も多いのですが……コーナーの1つ「シャキーン!ミュージック」も良いんです。個人的には、MCのモモエちゃんが歌う『逆にパワー』がオススメ。ネガティブなことも「逆に」考えればポジティブになれる、そんな歌です。
どの歌もPVが妙に凝っていて、朝の子ども向け番組なのか?と思うほど、クオリティが高いです。
大人だって朝は眠いですよね。『シャキーン!』を見て、シャキーン!としてみてはいかが?
【月曜~金曜】7:00~7:15
『みいつけた!』は、4~6歳児を対象とした、教育的エンターテインメント番組。幼稚園教育要領の5領域「健康・人間関係・環境・言葉・表現」を意識し、子どもたちの 発育をバランス良く後押しできるよう構成されています。
「友達と遊ぶ楽しさ」「いのちの不思議」「自分でできる喜び」「相手を思いやる気持ち」など、 子どもたちがさまざまな「発見」を通して、楽しむことができる番組です。
『みいつけた』は、ステージショーも行われるほど人気の番組! 緑色のサボテンの「サボさん」、しゃべったり動いたりできるイスの男の子「コッシー」は見たことのある方も多いのではないでしょうか。
ピンクの牛柄パジャマ&メイクのちょっと変なおじさん(失礼)「オフロスキー」は、実はとってもスゴイ方。本名は小林 顕作さんといい、舞台を中心に活躍される俳優なのです! メイクをとった姿は結構イケメンなんですよ。日本大学藝術学部に在学中から多くの舞台に出演し、劇団宇宙レコードを主宰。全ての脚本・演出・主演を担当しています。
コッシーは、サバンナの高橋茂雄さんが声優を担当しています。コッシーが出ている『みんなおんなじ』は、森山直太朗さんが作詞・作曲。とてもシンプルな詞ですが、大人にとっても大事なことを思い出させてくれるような良い歌です。
俳優の三宅 弘城さんが「みやけマン」として出演している曲『おっす!イスのおうえんだん』は、子どもに大人気! 宮藤 官九郎さんが作詞、星野 源さんが作曲しています! だから三宅さんが出演しているんでしょうか?(三宅さんは宮藤さんと同じ、グループ魂に所属しています)
そのほかには、クレイジーケンバンドの横山剣さんや山崎まさよしさん、トータス松本さん、スキマスイッチなど、豪華なアーティストが作曲した曲を使用しています。まさに、家族みんなで楽しめる番組です。
【月曜~金曜】7:45~8:00、16:45~17:00(再放送)
いかがでしたか? 子どもがいる方は観る機会の多いEテレですが、今までスルーしていた方も多いのではないでしょうか。今回ご紹介した番組や曲は、ほんの一部です。この機会にぜひ、視聴してみてくださいね。
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