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「Smells Like Teen Spirit」とはアメリカのロックバンド、ニルヴァーナ(NILVANA)が1991年にリリースしたシングルで、いわゆる「グランジ」と呼ばれるジャンルの草分けにもなった世界的にも大ヒットしたナンバーです。
「NILVANAといえばこの曲!」というリスナーも多いのではないでしょうか?乾いたギターリフから始まる重厚なサウンドはとてもカッコいいです!ロックのスタンダードと言っても過言ではないこの曲、世界中のミュージシャン達もカバーしています。
実際に【Smells Like Teen Spirit/NILVANA】を演奏してみました。
ギターのリフからイントロに入る象徴的なフィルインです。たった1小節しかないフィルインですが、恐らくこの曲の中で最も難しいフレーズなのではないかと思います。ドラムは「手足がバラバラに動く」と言われている楽器ですが実は案外そうでもなく、ある程度は同時に叩いている楽器なのです。しかし、ここのイントロ最初のフレーズは文字通りバラバラに叩いているのです。
スネアドラム→ベースドラム→ハイハット→ベースドラムの順番に叩いているのですが、文字にするのは簡単!しかしこの順番を高速で叩くので難しいのです。世の中に色々なバンドスコアが出版されていますが、ここのフレーズをすべてコピーするのは難しいのでハイハットを抜かしたり、フィルイン後のビートもベースドラムを少し簡略化した譜面になっていたりします。
確かにカッコいいフレーズなのですが、いきなりすべて完璧にコピーしようとしてしまうと挫折しかねないので、オススメはまず簡略化してコピーして形を取っていき、ある程度のリズム・スピードに乗れるようになってきたら完全なフレーズのコピーをしてみるのがオススメです。
Aメロではサビやイントロとのギャップを意識してみてください。イントロやサビがあれだけアグレッシヴなサウンドに対してAメロではとても静かなサウンドメイクになっています。ここで意識したいのがハイハット、スネアドラム、ベースドラムの3点の「音量バランス」です。よく、初心者にありがちなのがリズムを右手で取ってしまい、ハイハットの音量がとても大きくなってしまう事なんです。確かに、利き手の右手でリズムを取る事でとても安心できると思います。少し話が逸れてしまいますが、人間の聴力で一番聞こえやすい音域はどの音域でしょうか?実は「高音域」なんです。
例えば、大きな動物の唸るような音を聞いた時より、カナギリ声、叫び声を聞いた時の方が耳を塞ぎたくなりますよね?これは、人間の聴力が高音をキャッチし易いからなんです。
ドラムも同じです。ハイハットやシンバルのような高音域は聞こえ易い反面、ベースドラムのような低い音は高音域に対して聞こえづらいのです。なので、高音域をなるべく小さく或いは低音域をそれよりもしっかり出してあげる事によってバランスの良いサウンドが作れるのです。サビに向かっていくスネアドラムの16分音符はクレッシェンドしていっても良いですし、いきなりフルパワーで叩くのもありだと思います。個人的には、1番はクレッシェンドしていくフレーズ、2番はいきなりトップレベルの音量で叩くフレーズ、と変えてみるのも良いかと思います。
サビはギターのサウンドによってドラムの音が聴こえ辛いのですが、ベースドラムに注目して頂きたいです。ハイハットが4分音符(8分音符で刻んでいたとしても4分音符のアクセントが強め)で刻まれている為に大きな間合いで刻まれているビートパターンですが、実はベースドラムがかなり細かいフレーズを演奏しているのです。16分裏や16分音符を連打したり、ベースドラムがなかなかアグレッシヴに動いています。このベースドラムを上手く操るポイントは「椅子の座る位置」です。椅子のなるべく前方に座ってみてください。あまり椅子にしっかり座り過ぎてしまうと足の太ももが椅子に当たってしまいベースドラムが遠く感じてしまい、しっかりと踏めなかったり素早いパッセージがプレーできなかったりしてしまいます。
椅子の座る位置や高さはセッティングに於ける最重要事項だと筆者は考えております。皆さんがスタジオに入ってまず時間をかけるべき所はどこでしょうか。ウォーミングアップ?ベーシックトレーニング?曲の練習?いえ、それよりもドラムのセッティングに時間をかけて頂きたいのです。
我々人間は骨格や筋肉のつき方が人それぞれで違います。という事はシンバルの高さなども自ずと各々の腕の長さや目線の高さによって変えるべきなのです。そこで、椅子の高さは最も重要なのです。まずは、無理なくベースドラムが踏める位置に椅子を持ってきます。そこから椅子の高さを色々と変えてみてください。ポイントは高くすると速い、細かいフレーズが踏み易いです。逆に椅子を低くするとパワフルな音量を出し易いです。また、筆者は点ンポの速い曲は椅子の前方に座ったりバラード調の曲はしっかり座るなど演奏する曲によって座る位置を都度変えて演奏しています。
EYS音楽教室では決まった教本は使っておりません。なので、「演奏してみたい」と思った曲をスグに演奏できるようになるのがポイントです。また、経験豊富なインストラクターが多数在籍しているので、今回のチェリーのように曲の裏側まで熟知したインストラクターにより更に深くまで音楽を紐解く事ができるのも魅力の一つです。ドラムコースでは電子ドラムをプレゼントしているなど、楽器を演奏するハードルを極力下げる努力をしており、音楽は気軽に始められる。決して敷居の高いものではないと感じて頂ければ何よりです。最近ではお家にいながら技術向上できるオンラインレッスンも行なっておりますので、気になった方はぜひ気軽にいらしてくださいね!
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いかがでしたでしょうか?今回は【Smells Like Teen Spirit/NILVANA】について執筆させて頂きました。
僕の生徒さん達も最初にお会いした時に「Smells Like Teen Spiritを叩いてみたい!」という方、かなり多いです。そして、筆者自身もよく外国の方々と演奏するのですが、渋谷によく行くセッションバーがあるんです(渋谷なのにこのバー、日本人殆どいないんですよ笑)。そこで初めて出会った外国のミュージシャンと英語で「Do you know Smells Like Teen Spirit?」「Shure!Let’s play!」と二つ返事で演奏した事もあります。もはや、ワールドスタンダードな曲ですね。言葉が通じなくても音楽は国境を超えるとはこの事ではないでしょうか。
音楽は自分で楽しむのも勿論、1人の人間としての教養にもなり得ると思います。ぜひ、世界中誰でも知っている曲をマスターして、海外に行ったついでに演奏してみてはいかがでしょうか?筆者は毎年海外に行くたびに現地のバーやクラブで飛び入りセッションしてます。音楽は自分の世界をどんどん広げてくれると思いますよ!