【コントラバス練習】独学のメリット・デメリットから上達のコツを現役講師が解説
投稿者 :河野岳美
もくじ
一番大きな弦楽器であるコントラバス。この大きな楽器を自由に操れるようになったらかっこいいですよね。そんな姿に憧れて始めた方もいるでしょう。部活に入ってパート振り分けられたときに初めてコントラバスに触れた方もいるでしょう。始めてみたら楽しかった、もっと上手く弾けるようになりたいと感じた時にどんな方法があるか考えたことがあると思います。レッスンに通おうかなと考えたことのある方も多いかと思います。実際レッスンに通うとなるとお金もかかるし時間も取られる。ならいっそ独学で上手くなってやろうと。
どんなことでもメリットとデメリットというものが存在えしています。コントラバスを独学で学ぶための方法やメリット、デメリットを考えてみましょう。
一人で練習を続けるというのはなかなか大変なことだと思います。なんのために練習するのか。モチベーションを保つためには何が必要でしょう?例えば本番が近ければ練習しなきゃと思いますよね。コントラバスという楽器の特性上、多くの方は誰かと一緒に演奏するという場で弾かれているかと思います。誰かと一緒に演奏すること自体を目標にしている方もいらっしゃるでしょう。地元のアマオケに入りたいけど楽器始めたばかりで何も弾けないから、ある程度弾けるようになっておきたいとか。
実際目標なんてなんでも良いと思います。コントラバスを弾くということが目標ですという方もいらっしゃるでしょうが、もう一歩踏み込んでみてください。そのコントラバスで何がしたいという具体的なものがないと練習って続かないですよね。
これが一番大きな原動力になると思います。この曲が弾きたい!弾けるようになりたい!こう思えば練習も続きますし、どんな練習すれば良いのかも見えてきます。曲と言ってもソロ曲である必要もないですね。交響曲第6番の2楽章とか、第9番4楽章のあのフレーズとか、そんな感じでまずは自分が弾きたい曲だったりフレーズだったりをピックアップしてみてください。
特に弾きたい曲なんてないんだよねぇという方もいらっしゃるでしょう。自分もそんな感じでした。楽器弾くのが楽しいだけで、別に弾きたい曲があるわけでもないしって。そんな時はエチュードで構わないです。今はコントラバス向けの曲集もたくさん出版されていますし、昔からあるメロディアスエチュードでも良いですね。
譜面もコントラバス用にこだわる必要もないです。あの曲弾きたいけど譜面が出てないなんて時は他の楽器の譜面で探してみましょう。ヘ音記号なら流用出来ます。そんな時は音域に注意してくださいね。チェロ用の譜面だと下に音域足りない曲もありますし、チューバ用だと1オクターブ譜面が下なので読み辛かったり。トロンボーン やユーフォニアムの譜面だと音域的にも弾ける曲たくさんありますね。
一人で弾いている分には弾きたい曲だけ練習してても誰からも文句なんて出るわけないんです。でも「なんか音痴だなぁ」とか「指が動かないなぁ」「音が汚いなぁ」なんて思うときもあるでしょう。そんな時にどんな練習必要かな?って考えてみたことが少なからずあると思います。そんな時にどうされています?スケール練習しようとかボーイングの練習しなきゃとか思ったことないですか?
はっきり言ってしまえば基礎練習は必要です。でも基礎練習を「やらなければいけない」と考えて義務的に練習しようとすると続かないんですね。基本的に基礎練習ってつまらないですから。
しかし、ご自身で「こんな練習やったら弾けるようになるかも」なんて思えれば基礎練習も楽しくなってきます。必要性を感じるまではやらなくても問題ないです。なにせ今回は「独学」がテーマなので「やらなければいけない」ことは何一つありません。でもちょっとでも必要だなと感じたら普段の練習に取り入れてみることをお勧めします。
なんとなく一人で練習をするに当たっての考え方が見えてきたところでメリットとデメリットを考えてみましょう。
「自由」って素敵な言葉ですね。そもそも楽器を弾くこと自体、誰に何かを言われてやっていることではないので自由に楽しんでいただければ良いんです。レッスンに通うと先生に指定された基礎練習やエチュード、曲をやらされます。あの曲弾きたいのに違う曲練習しなければいけない、なんてことが一切ありませんね。
あと何が自由かといえば「時間」です。自分の好きな時に好きなだけ弾けるというのは魅力的です。いついつまでにこれを弾けるようにしなければいけないなんてことがないんですから。
自由といえば「お金」の部分もそうですね。少なからずレッスンにはお金がかかる。お小遣いの中からレッスン代捻出するとか、親が出してくれると言っても親御さんはその分何かを削っているわけなので。お財布の中も自由なわけです。
「練習」「時間」「お金」が自由であることがメリットですが、そこには必ずデメリットがあります。一人で練習していると必ずわからないことが出てきます。ここどうやって弾くんだろう?運指って?ボーイングはどうしたら良いの?なんて必ず思うことですね。
こんな疑問を自分で解決しなければいけないのがデメリットでしょう。オケスタのようなコントラバス的に有名なフレーズは調べればお勧めの運指やボーイングはわかるかもしれません。弦楽器の専門誌にもコントラバスのページには必ずと言ってよいほどこの手の記事は掲載されています。有名オーケストラの演奏動画なんてのも今はたくさんネット上にあるので、それを観ながら参考にすることも出来ます。知りたい箇所でコントラバスが写っていないことの方が多いのはよくある話ですが。専門家に質問出来ない以上自分で調べなければいけません。そして残念なことに、バイオリンやサックスのような楽器ほど情報が落ちてないのが現実です。
また上達というのはなかなか目に見えるものでもないので、自分のやっていることが正しいかどうかの判断がしづらいというのもデメリットです。評価基準というものがご自身でしかないので試行錯誤の連続です。試行錯誤すること自体は決して悪いことではありませんが、時間がかかってしまうのは否めません。
メリットとデメリットを考えてきましたが、このメリットが一番大事でデメリットは気にならないという方は独学が向いているでしょう。逆にこのメリットを少し放棄してもデメリットを回避したいという方はレッスン受講されることをおすすめします。
デメリットを回避したいけどなんかレッスンって怖いなと思う方も少なくないと思います。学生時代にコーチの先生が怖かったとか、小さい時にピアノ習ってたけど毎回怒られていたとか、そんな思い出を持っている方も多いようです。こういうのって子供時代のトラウマなのでみなさん多少は経験あるかと思います。でももう一度考えてみてください。子供の時の話ですよね?その時の先生たちって親御さんからお子さん預かってちゃんと指導しなければいけない。子供って他に気がいったら集中なんて出来ませんし、そもそも習い事ってその子自身が好きで通っていたのかわかりませんし。親御さんに「ちゃんとやらなかったら怒ってください」なんても言われてたりして。きっとこんな状況だったんじゃないかなと思う訳です。
でも今、みなさんがコントラバスを弾くにあたって何かしらの疑問や目標があって、そこに向かって問題解決したいと自発的に行動されているのならば、独学では限界を感じていてレッスン受けようと思ったのならば、子供の頃とは状況全く違いますよね。先生も同じです。やりたいことが明確な大人の方に対して、放っておいたら走り出しちゃう子供と同じことなんて絶対にしませんよね。
レッスンに行くのならもう少し上手くなってからなんて話も聞きます。レッスンに行くのに本来技量もタイミングも関係なんです。上手くなるためにレッスン受けるのに上手くなってからなんて本末転倒です。どんなレベルであってもその方に合わせて教えてもらえます。初めて楽器触る人には扱い方や構えかたから教えてもらえますし、現役でアマオケなどで演奏されている方には今足りない音楽的なことをちゃんと指導してくれます。なのでレッスン受けるのに技量やタイミングなんてものはありません。
レッスンって怖いな、難しいなという感覚は一度捨ててみましょう。
EYS音楽教室では現役で現場に立っている講師から、現場は引退したけど圧倒的な経験値を持って指導に当たる講師など様々な講師が在籍しています。一般的なレッスンは一人の先生について教えてもらいますが、EYS音楽教室ではレッスンごとに先生を選ぶことが出来ます。さらに他の楽器までレッスンの受講が可能。
講師も人ですので性格的に合う合わないがどうしてもあります。いい先生でせっかく入会したけれどなんか合わないということもあります。そんな時は他の先生のレッスンを受ければ良い。自分に一番あった先生選びが普通に出来てしまうのがEYS音楽教室です。カラオケ好きだからボイトレ受けたい、実はフルートに憧れていたから吹いてみたい。こんな希望も同じレッスン費用で出来てしまうんです。
やりたいことを実現するためのレッスンですから、やりたいことができる環境というのは非常に大事です。
独学で練習する上でのいろいろを考察してみました。毎週のようにレッスンに通うなんてことは難しいですが、定期的にご自身のやっていることが間違った方向に向いていないかの確認をするだけでもレッスンの意味って大きいです。個人練習とレッスンを上手く使い分けて楽しいコントラバス生活を送ってくださいね。