【クラリネットのリガチャーを解説】主な種類や役割からおすすめの人気モデルをご紹介!
投稿者 :中島彩香
突然ですが、クラリネットの「リガチャー」とはどんな役割を担っているかご存知でしょうか。
機能として、「マウスピースとリードを固定するためのパーツ」であるのはイメージしやすいのではないかと思います。
リガチャーひとつで、吹奏感や音色の響きなど、演奏パフォーマンスを左右する可能性もあるのが、リガチャーのされた役割とも言えるでしょう。
今回は、クラリネットのリガチャーの素材を含めた特徴と、人気モデルを一挙にご紹介してまいります!
もくじ
リガチャーは、日本語で『合字』を表します。『合字』とは、複数の文字を合成して一文字に合わせたものの意味を示します。
リガチャーは『ligature』という表記で、『まとめる・束ねる』といった意味を指します。マウスピースとリードを束ねる役割を担っている事を考えると、そのままの意味合いとなりますね。
クラリネットに限った事ではありませんが、リガチャーには複数の素材があります。
主に『金属』『革製品』『紐』などが主流となっております。
最終的には、奏者にとって扱いやすさや吹奏感、音色など、各々の好みでどの素材を使用するか選択しております。
それぞれの特徴をご紹介してまいります!
ゴールド、シルバーなどのメッキの仕上げによっても音色は変化があります。
著者は実際に金属のリガチャーを愛用しておりますが、金属リガチャーは『発音した音がクリアに響きわたる』『タンギングなどの輪郭をはっきり聴衆に届ける事が出来る』実感がありました。
ホールでもメロディラインをしっかり届けたい!クラリネットの音色をもっと響かせたい!という方には、金属リガチャーをオススメしております。
革製のリガチャー を使用した感想としては、『包み込むような丸みのある音色』と『音域の音色のバランスを調整してくれる』特徴の多いモデルが多いように感じます。
また、革のリガチャーは、マウスピースを傷つけるリスクを回避する事が出来ますので、『うっかり』を未然に防ぐ事ができるのではないかと思います。
布製のリガチャーを使用されている奏者は少ない方でございますが、最近は、いろんなカラーバリエーションを持ったデザイン性のある布製のリガチャーが増えてまいりました!
実際に紐デザインのリガチャーを愛用されている方によると、『温かみのある豊かで落ち着いたサウンド』を実感されたとの事でした。
日本ではめずらしいモデルのリガチャーではありますが、ドイツのクラリネット奏者などでは、一般的に愛用されている素材との事です。
特に金属のリガチャーには「メッキの仕上げ」によっても吹奏感や音色に変化が見られるとの事です。
主な仕上げと特徴について掘り下げてみましょう!
こちらは、比較的に安価なものが多くて、音を均一にまとめてくれる特徴がございます。
響きはおさえめですが、音の抜けのシャープさが印象的です。
明るさと柔らかさの音色が特徴。銅が配合されている事もあり、明るすぎずカバーしてくれる役割を担っていると言えるでしょう。
クラリネットのリガチャーには『順締めタイプ』と『逆締めタイプ』に分かれており、ネジが前にくるデザインが『前締め』、それとは逆に、リードとは反対方向にある位置を『逆締め』としております。
どちらが良い悪いという事はありません。このタイプも音色や吹奏感の好み、取り扱いのしやすさなどでご自身にあったタイプを選択されると良いでしょう。
ただ、初心者の方はまずは順締めの方が使いやすいのではないかと思います。
ここまで、リガチャーの素材と特徴をご紹介してまいりました。
ここからは、リガチャーの購入をご検討されている方に向けて、リガチャー選びのポイントをお伝え致します。
ぜひご参考いただけますと幸いでございます。
リガチャーは、デザインなど多種多様でございます。
全てのマウスピースにフィットするわけではございません。お手持ちのマウスピースで装着してみて確認してみましょう。
ネジの締め具合、リードとフィットしているか、余分な隙間がないかなど、装着後の見た目なども全角度チェックしてみてください。
デザインにもよりますが、クラリネットのリガチャーは『上下2つのネジ』のあるタイプが比較的多いかと思います。
2つのネジがあるタイプは、必ず『どちらも同じ締め具合』を心がけて留めていきましょう。
リガチャーは、リードの振動をダイレクトに受け止めている箇所でもあります。
片方だけネジの締めが緩い状態ですと、『カタカタカタ、、、』とネジも振動してしまい音と一緒に『ビーッ』といった雑音も含まれてしまいます。
やっかいな事に、その雑音は周囲も気がつくほど目立ってしまいますので、装着の際注意していきましょう。
もし、しっかり装着しているのに、リガチャーの位置がズレてしまう、ネジの調節がうまくいかない場合は『リガチャーの問題』を疑った方が良いでしょう。その場合は、無理に装着しようとせずに、他のリガチャーに変えてみてください。
新品のリガチャーを購入したにもかかわらず、数週間で金属が破損してしまった、割れてしまったというお声を稀に耳にします。
特に金属のリガチャーにそのような事例が見られるようです。金属のリガチャーをご検討の方は、表面の加工に小さなヒビがないかよく確認してみましょう。
特に、凝ったデザインのリガチャーほど、金属の幅が細いものがあります。
デザインとは異なる『変形』やヒビのようなものが一部でも見られましたら、思い切って他のリガチャーに交換してみてください。
ここからは、クラリネットリガチャーの中でも、人気のあるモデルを一挙にご紹介してまいります!
モデルの特徴なども踏まえてお伝えしてまいりますので、ご興味あるリガチャーは、ぜひともお試しくださいませ♪
日本の大手メーカー『ヤマハ』のスタンダードモデルと言われるリガチャー です。
初心者の方でも扱いやすくて、クセがなく、安定した演奏を助けてくれる万能なリガチャー なのではないでしょうか。お値段もお手頃なので、お気軽に取り入れやすいモデルなのではないかと思います。
アマチュアからプロの方まで幅広く愛用されているリガチャー がこちらのモデルでございます。(※こちらは逆締めタイプになります)
響きは芯のある重厚な音色が特徴的とのお声をいただいております。
明るい吹奏感で、長時間の合奏でも明朗な音色を維持する事ができるのではないでしょうか。
クラリネット奏者に多く活用されているメーカーでもあるウッドストーンのリガチャーは、幅広い音域でもバランスよく響いてくれるような、トータルバランスに特化したモデルなのではないかと思います。
デザインは、良く鳴り響くように設計されており、素材はゴールド、ピンクゴールドなど、バリエーションに富んでいます。
特に、ゴールドプレート仕上げのタイプは、ダイナミックなサウンドを実現させ、輝かしい音色を兼ね備えたモデルとも言われております。
せっかく使うなら、思い切って奮発したい!という方にはぜひお試しいただきたいモデルとなっております。SILVERSTEINの特徴の一つは、何と言ってもネジによって音色を調整できるといったところではないでしょうか。
しっかりネジを締め付ける事により、深みのある音色へと変化していき、明朗な響きを求める際は、ネジを少し緩めて調整いただければ、音色が和らぐなど、計算された設計となっております。
SILVERSTEINは、世界的に有名なクラリネット奏者も愛用しているメーカーでもあり、常に次世代に向けた商品や技術を追求しているとも言えるでしょう。
金属リガチャーばかりのご紹介となってしまいましたが、レザーリガチャーのオススメはこちら!革製品ならではの、まとまりのある音色の響きを得る事が期待できますので、アンブシュアがまだ安定していない方や、高音域のコントロールに自信のない方でも程よくカバーしてくれるのではないでしょうか。
最後にご紹介するリガチャーはコチラ♪
多くのプレイヤーが選ぶ人気のリガチャー とも言えるでしょう。
リードの振動を妨げる事なく、程良い抵抗感はそのままに、柔らかくてまろやかな音色が特徴的なモデルとなっております。
色はゴールドとピンクゴールドなどもございますので、ぜひ一度はお試しいただきたいリガチャー でございます。
リガチャーは安い価格ですと『3千円ほど』、高めのモデルですと『2万円弱くらい』など価格帯は幅広くなっております。
リガチャーに関しては、値段はあまり関係がなく、実際にご自身の使用感によって選んでいく事の方が圧倒的に多いかと思います。
とはいえ、あらゆる種類のモデルが存在しておりますので、おおよその予算を決定していただき、その中からご自身に合ったモデルに絞っていく方法が取り入れやすいのではないかと思います。
どの素材のリガチャーでも、セッティングする際の共通ポイントも合わせてお伝えして参ります。
クラリネットを吹いている方でよく起きる論争が『リードを先につけてからリガチャー装着』か『リガチャーを先に入れてからリードをつけるか』などよくご質問いただきます。
正直のところ、どちらでも問題はございませんが、初心者の方は出来れば『リードから先に取り付け』ていただく事をお勧めします。
マウスピースは『エボナイト』と呼ばれる「天然の上質なゴム素材」から作られております。この素材は硬いのですが、傷がつきやすい為、リガチャーの金属部分に強く当たると、細かい傷をつけてしまう可能性があるのです。
傷のついたマウスピースは、音色や吹奏感を変えてしまいますので、未然に防ぐ必要がございます。
従って先にリードを当てて、マウスピースを保護してリスクを回避していきましょう!
全てのマウスピースとは限りませんが、マウスピースには線が刻まれているものが多く存在しております。リガチャーを装着する際に、『どの位置まで下げれば良いのか』迷われることも多いのではないでしょうか。
この場合は、「マウスピースの下の位置にある線」に注目してみてください。
そして、その下の線を越えない位置にまでリガチャーを下ろしてみて下さい。
マウスピースに刻まれている線は、適切な位置の目安を示す線でもあります。
リガチャーの位置を上すぎると、リードの振動を妨げて響きが弱くなってしまったり、逆に下げすぎると振動しすぎて音が広がってまとまりのない響きになってしまいます。
クラリネットは数ミリの位置の変化で、音色や吹奏感がガラッと変わる繊細な木管楽器と言えるでしょう。
上記でお伝えしましたが、クラリネットはパーツ1つのセッティング次第で音が劇的に変化する事もある面白みの尽きない楽器でございます。
セッティングによって、ご自身の理想の音色へ近づける事も可能となるのです。
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クラリネットのリガチャーについてお伝えしてまいりました。
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