【初心者必見!】クラリネットの組み立て方からメンテナンスの方法まで現役講師が伝授
投稿者 :中島彩香
クラリネットは、縦に細長い形状をしておりますが、実はパーツが細かくに分かれており、一つずつ繋ぎ合わせて組み立てているのです。
特にクラリネットは、細かくキィが取り付けられておりますので、誤った組み立て方を行なってしまうと、キィが曲がってしまったり、破損してしまう可能性がございます。
今回は、クラリネットの良い状態を保っていくためにも、クラリネットの組み立て方をご紹介していきたいと思います。
これから楽器を始め方はもちろん、既にクラリネットを楽しまれている方も、改めてご確認いただけますと幸いでございます。
それでは参りましょう!
もくじ
冒頭で少し触れましたが、クラリネットは各部位ごとに繋ぎ合わせて組み立てていきます。
なんと『5つのパーツ』に分解できるのです!ケースにしまうととてもコンパクトに収まりますので、重量もさほど重くはなく、持ち運びに便利なサイズ感ともいえるでしょう。
前までは、黒いケースが主流でしたが、昨今ではカラーバリエーションが豊富になってきております。一見楽器ケースには見えないおしゃれなケースもお見かけするようになり、楽器ケース選びから楽しくなってきております♪
ケースも『アタッシュケース』から『肩掛け』『リュック』など、持ち運びの用途に応じてバリエーションに富んでおります。
クラリネットを組み立てる際は、5つのパーツの名称を把握しておきましょう!
一つずつご紹介して参ります。
管楽器には欠かせない部位となります。クラリネットの「マウスピース」と呼ばれている本体が、こちらになります。それ以外に取り付けるアイテムが別にございますので、後述でお伝えいたします。
クラリネットのマウスピースのほとんどは、【エボナイト】と呼ばれている天然のゴム素材から作られております。クラリネット本体は『グラナディラ』という木材を使用しておりますので、同じ色合いでも全く素材が異なるのです。
『エボナイト』は、天然ゴムと硫黄を合わせて加熱・結合させて作られており、硬い素材へと変化しておりますが、傷がつきやすい素材でもあります。取り扱いの際は慎重に組み立てていきましょう。
マウスピースと隣接している1番コンパクトな部位になります。
通称『タル』とも呼ばれております。
実は、バレルひとつで音色が変化する重要な箇所でもあります。タルのみ別で試奏して選ばれている奏者もいらっしゃるほど、影響力を秘めているのです。
タルの素材は、ほとんどクラリネット管体と同じグラナディラ素材が多いですが、密かに人気を集めている【ココボロ】という素材もございます。
ココボロは木材のため、見た目は木目を感じる温かみのある色合いのバレルとなっております。
マウスピース、バレルと下に下がると次が『上管』になります。
読んで字の如く、上方の管体を指します。上管のキィは、主に左手でフィンガリングを行っている箇所になります。ここからキィが多くなっておりますので、組み立ての際は注意するポイントがございます。後ほどそのポイントを踏まえてお伝えして参ります。
こちらも読んで字の如く、下方の管体を指す部位となります。
主に右手が主体となってフィンガリングを行なっております。
また、指かけも管体の裏側についておりますので、楽器全体を支えている箇所でもあります。
こちらは見た目からも把握しやすい部位かと思います。モデルによって、ベルの開き具合なども異なっております。
クラリネットの音色に強いこだわりがある奏者ですと、ベルを別に試奏しに行って組み合わせる方もいらっしゃるほど、多様なモデルが存在しております。
クラリネットを組み立てる際に必要なアイテムもまとめてご紹介していきましょう!
クラリネットはリードがないとそもそもの音が出ませんので、なくてはならないいアイテムですね。
多様なメーカーが販売されておりますが、ご自身が使用されるマウスピースとの相性でリードをお選びいただく事が重要となります。
また、リードは『葦』と呼ばれる植物を加工してリードとして用いられております。
リードは消耗品のため、使用するほど徐々に劣化していきます。自然の植物でもありますので、コンディションも日々変動します。
演奏後は「リードケース」といったリード専用の保管ケースにて保存しておくと、変形を防ぎ保護してくれる為、必ずリードケースも合わせてご用意いただく事をオススメします。
マウスピースとリードのセッティングをキープする『留め具』の役割を果たしております。リガチャーも種類が複数あり、大まかに『金属・革製・紐』などに分かれております。
リガチャー一つで吹奏感に変化を感じる奏者もおり、よく選定して購入されるほど、大切なアイテムでもあると言えるでしょう。
音色が吹奏感は、マウスピースの次くらいに変化を感じるのではないでしょうか。
それとは対に、リガチャーに全くこだわりのない奏者もいらっしゃいます。
最終的には各々の好みとなってくるのではないかと思います。
マウスピース、上管、下管それぞれの接続部分に「コルク」が貼られています。このコルクの滑りを滑らかにするためのアイテムがこちらになります。
手にとって塗るタイプと、スティック状のものなどございますので、好みでお選びいただくと良いでしょう。
コルクグリスは、必ず必要になるアイテムかと思います。特に新しい楽器は、コルクの滑りが悪く、硬くて組み立てる際に支障をきたしてしまう事があります。
ただ、塗り過ぎはこびり付き汚れやスワブ(お掃除道具)についてしまう可能性もありますので、薄くコルク全体に広げるように塗っていきましょう。
ここからは、具体的な組み立ての手順をお伝えしていきます。
楽器を始めて日が浅い方は、組み立てていくパーツの順番まで決めてしまう事をオススメします。
マウスピースから組み立てようとするケースもございますが、マウスピース素材は傷がつきやすく、リードも繊細な部分ですので、お取り扱いに自身のない方は楽器の上部から組み立てるのはリスクが高いので、あまりお勧めできないといったところでございます。
組み立てる際にあらかじめコルクがついている箇所をそれぞれコルクグリスを塗っておいても良いでしょう。
新しい楽器では、コルクが乾燥しており、滑るが悪くて組み立てづらいというケースが非常に多いです。
ただ、コルクグリスは毎回塗る必要はございません。コルクの状態に応じてご活用していきましょう。
まずは『ベル』と『下管』をケースから取り出していただき、2つを繋ぎ合わせていきましょう。2つのパーツにメーカーの『モデルマーク』がありましたら、まっすぐになるようにはめ込んでいきます。
持つ部分ですが、慎重になりすぎる必要はございません。持ちやすい部分を探っていただき、下管のコルクが見えなくなるまで少しずつ様子を伺いながらはめてみてください。
次に上管と下管を組み合わせていきます。クラリネットの組み立ての中で、特にこの2つは最新の注意が必要となります!
まずは、上管の接続部分に注目してみてください。
画像をご覧いただくと、ちょうどコルクの上部分に金属の飛び出たキィが確認できるかと思います。こちらのパーツは、下管の接続部分と折り重なるように組み立てていく必要がございます。そのままはめ込もうとすると、下間の接続部分に衝突してしまう構造になっているのです。ここを折り重なるように組み合わせていかないと、下管とうまく繋ぐことが出来なくなり、実際に音が鳴らなくなってしまう事があります。
<対策>
こちら組み合わせるポイントとしては、『上管真ん中のリングキィを抑えながらはめ込んでいく』事で回避することができます!実際に上管真ん中のキィを押してみてください。
上記画像のように、上管接続部分の突起しているキィが少し上に浮いたのを確認する事ができます。この上がった状態で組み立てていく事をぜひ覚えていただきたいと思います。
この方法は、組み立てる時以外の場面でも求められます。
・楽器をしまう時
・チューニングや角度を微調整する時
ぜひ上管を動かすときは心がけていきましょう!
ベル・下管・上管と合わせましたら、バレルをコルクが見えなくなるまでしっかりはめていきましょう。ちなみに上管とバレルの部分は、チューニングなどで抜き挿しを行う場所でもあります。バレルにロゴマークがありましたら、まっすぐになるように組み立ててみましょう。
ここでのポイントは、他の接続部分がズレないように、上管部分を持ちながら組み立てていきましょう!
先程組み合わせた上管と下管の位置をズラさないように、ベル付近に手を添えないように心がけていただければ、特に慎重になりすぎる必要もないかと思います。
ここまできましたら、ほぼ仕上げの段階となります。バレルを持ちながらマウスピースをはめ込んでいきます。最終的にマウスピースには『リード』と『リガチャー』を装着していきますが、組み立ての段階では、まっさらな状態のマウスピースで組み立ててください。
マウスピースを真っ直ぐ合わせるポイントは『リードに面する部分とレジスターキィを合わせる』のが最も目視で分かりやすい方法かと思います。
上記画像のように、マウスピースのリードに面する部分から目線を下ろした時に、真っ直ぐレジスターキィに繋がるようになっていれば、おおかた適切な位置になっていると言えるでしょう。
マウスピースまでの接続が完了しましたら、『リード』と『リガチャー』をそれぞれ取り付けて組み立てが完了となります。
ここまでクラリネットの組み立て方法の手順をお伝えしてまいりました。クラリネットはパーツを一つずつ組み立てるごとに、長さが加わってきます。
組み立てに慣れないうちは、なるべく座りながら組み立てを行うようにしてみてください。立ちながら組み立てを行うと、万が一、パーツを落としてしまう可能性もありますので、スペースを確保してから組み立ててみてください。
演奏後は、楽器をケースにしまう作業が発生するかと思います。
毎回楽器を収納する際に、必要となるお掃除アイテムを、合わせてご紹介していきます。
クラリネット管内に溜まった水分を一気に拭き取る事ができるお掃除アイテムとなります。
演奏中も、水滴が溜まりやすいのでこまめに通しておくことをオススメします。
マイクロファイバー生地素材のため、吸収力に優れ速乾性もあるので、なくてはならないアイテムです。
クラリネットのキィについた手汗や指紋などの汚れを拭き取る際のアイテムとなります。きめ細かい素材でできておりますので、キィを傷つけることなく綺麗に拭き取ることが出来るでしょう。
クラリネットには「タンポ」と呼ばれるトーンホール(穴)を塞ぐクッションのついた蓋のようなキィが取り付けれております。
長時間吹き続けると、タンポに密着しているトーンホールに『水』が溜まりやすくなります。放置しておくと、タンポの劣化を早めてしまう他に、演奏の際のノイズや発音の妨げとなってしまいますので、しっかり水分を取り除く必要がございます。
あぶらとり紙のような質感でとても軽く、一枚で十分な吸収力となっております。
こちらの持っておくと重宝するアイテムと言えるでしょう。
クラリネットは複数の穴が管体に開いております。
直接指で塞いでいるため、手汗などが付着し、やがて蓄積された汚れに変わりやすい箇所でもあります。厄介なことにトーンホールは暗くて汚れに気付きにくい箇所でもありますので、定期的に『綿棒』などで、こまめに取り除いていただくと良いでしょう。
キィに付着した汚れは、サビや菌の温床になりかねませんので、クラリネットと長くお付き合いをするために、自身でできるメンテナンスを少し取り入れるだけで見違えるほどクラリネットの状態の明暗が分かれる事でしょう。
クラリネットの組み立て方法について順を追ってお伝えしましたが、いかがでしたか?組み立てのポイントなど、クラリネットはキィも多く繊細な箇所が多い為、最初は焦らず都度の確認が必要となってきます。
そんな中でもしお一人で進められる際、一つ疑問に感じたことや不明な点が出て来ることでしょう。
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