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JUN,2020
JUN,2020

【クラリネットが上手く吹けない?】初心者がおさえるべきポイントや演奏方法の基本を解説!

投稿者 :中島彩香

「ぼくの大好きなクラーリネット♪」という楽曲を一度は耳にした事があるのではないでしょうか。その曲に出てくる「ぼく」は、パパからもらったクラリネットの音が鳴らなくて苦戦している歌だったかと思います。

実は、クラリネットで音出しを行うには、いくつかおさえるべきポイントが隠れているのです!
今回は、クラリネットがよりスムーズに演奏できるようなポイントを追って解説含めてご紹介してまいります!
クラリネットが思うように吹けない!と感じている方や、これからクラリネットに挑戦してみたいとご興味のある方はぜひ最後まで読んでみてください♪

クラリネットの状態チェックから始めましょう!

ご自身のクラリネットをお持ちの方、メンテナンスは定期的に出しておりますか?ピアノの調律と同様に、クラリネットもキィのバランスやオイル切れなどを起こす事があります。
オイル切れしてしまったキィは動きが鈍くなって演奏のパフォーマンスを下げてしまいます。

頻繁に楽器を吹く方でしたら、3ヶ月に1度、または半年に1度は調整をお願いする事をオススメします。あまり吹く頻度が少ない方でも、1年に1回は調整に出しておくよう心がけてみましょう。
メンテナンスは、ご購入いただいた楽器屋さんでも良いですが、リペアに対応していない店舗もあるかもしれませんので、事前に電話して確認してみましょう。

また、メンテナンスは当日すぐ出来るとは限らないので、必ず事前に予約しておくのがベストと言えるでしょう。

クラリネットの組み立て方の大切なポイント

楽器の組み立てる際に、必ずチェックいただきたい箇所が「2つ」ございます。
それは、『上管と下管の接続部分』『レジスターキィとマウスピースの位置』です。

●上管と下管の接続部分をぶつけないように組み立てていきましょう

出典:https://www.yamaha.com/ja/musical_instrument_guide/clarinet/play/

まず、クラリネットの上管部分には、コルクの上の部分に突起したキィがあるかと思います。この状態のまま下管と繋ぎ合わせようとすると、必ず「下管の接続部位とぶつかって」しまいます
キィが曲がってしまう原因となってしまいますので、必ず上管の真ん中のキィを押さえながらゆっくりとはめ込んでいきましょう!

上管の真ん中のキィを押すと、先ほどの突起している接続部分が少し浮くのがわかるかと思います。実際におさえてみて、キィが上がったのを確認してから下管に繋げていきましょう

●レジスターキィとマウスピースの位置

出典:https://tokyo-clarinet-school.com/article/blog/クラリネットの正しい組み立て方

全体を繋げたら、クラリネット本体がしっかり真っ直ぐな向きになっているかバランスをチェックします。クラリネットのキィの少ない部分が『裏側』になります。クラリネットの裏側をご覧いただくと、細長い「レジスターキィ」と呼ばれるキィがあるかと思います。
このレジスターキィと、マウスピースの平らな部分(リードにくっつける部分)が真っ直ぐ一直線状に繋がるようになっていれば、楽器を構えた時も、自然な状態でまっすぐ息を入れる事が出来るセッティングになっていると言えるでしょう。
反対に、どちらかが斜めに見えたり、ズレている場合は、修正する必要があります。真っ直ぐに見えて、実は曲がっていたというケースは珍しくありません。

ぜひ、全体を組み立て終わったら、上記箇所を必ずチェックしてからセッティングを完了させていきましょう。

リードとリガチャーの取り付け方法

先にリードを取り付けていきましょう

マウスピースは、エボナイトと言われる天然のゴム素材で作られており、硬い素材ではありますが、傷がつきやすい特徴があります。

金属のリガチャーで乱暴に締めようとすると、マウスピースに細かな傷が蓄積されて、音色が変化してしまいますので、楽器にを初めてまもない方は、なるべく「リードから先に装着して、その後リガチャーをセットしていく」といった流れで取り付けていただく事をオススメします。

リスクを回避して、クラリネットの部位も労わりながらセッティングしてまいりましょう。

クラリネット 演奏時の構え方

基本的に、肩の力を抜いて、指はピーン!と伸ばすのではなく、少し丸みを持たせて穴を被せるように乗せてください。この時、脇が胴体にピタッとつけず、拳1個分ほどの隙間を開けて腕の可動域を妨げないよう心がけましょう。
クラリネットの穴(トーンホール)は、指のお腹部分(指紋のある位置)で隙間なく塞げているか、鏡を前に置いてチェックすると、目視でしっかり確認出来るかと思います。

右手と左手それぞれの役割

クラリネットの右手は『楽器の重量を支えている』役割といっても良いでしょう。右手だけてクラリネットがしっかり持つ事が出来るかが重要となってきます。
左手は、半音階などで使われる細かくて小さなキィや、楽器の側面についているキィも使い分ける役割があります。左手は、右手ほど力む必要はなく『あくまで添える程度』にとどめておき、力任せに握らないよう注意していきましょう。

そうする事で、早いテンポの演奏など、ある程度力が抜けていた方が、俊敏な動きに対応出来るようになります。

右手親指の覚えておきたい大切なポイント

右手の中でも特に親指は、クラリネットの重量を支える中心柱のような存在です。この親指は、支える角度が重要となってきます。
指や爪などの『全面』で支えると、手首の筋と繋がっており、場合によっては筋を痛めてしまったり、腱鞘炎の引き金にもなりかねません。
指の長さは人それぞれですので、一概にはいえませんが、なるべく筋からそれた「側面」で指掛けを当てて、神経を痛めないように事前に回避してまいりましょう!

楽器の角度と距離について

クラリネットを構える際の楽器の「角度」ですが、体格などによって各々響きやすい角度が異なりますので、必ずこの角度でないとダメという決まった正解はございません。ただ、息を吸って、そのまま自然に放つことが出来る角度を吹きながら探っていく必要がございます。

例えば、顎を必要以上に引きすぎてしまうと、気道を塞いでしまい、スムーズに息を排出するのが少々困難になってしまうかと思います。
クラリネットは、「楽器が前にある状態で構えて吹いている」ので、自然と姿勢が前倒しになってしまい、無意識のうちに猫背になってしまうケースが非常に多いと言っても過言ではありません。
自身が楽器に近づけにいくのではなく、『自身の姿勢が整った状態で、楽器の方を自分に近づけて構える』という意識で、どんな練習時でも決めておくと、吹きやすい状態が当たり前のようになっていき、心地よいパフォーマンスを維持できる事でしょう。

足の位置にも気を配ろう!

自由に身動きできる位置で

特に立って吹く際の演奏の時に見落としがちなのが『足の立ち位置』になります。特に意識していないと、なんとなくしっかり立とうと『仁王立ち』スタイルで吹いてたりしませんか?

クラリネットは、下半身の支えは確かに大切ですが、仁王立ちスタイルのまま力んで吹いてしまうと、そのまま両肩に力が伝わってしまい、肩と腕の可動域を狭めてしまう可能性が出てきてしまいます。肩と腕が固まってしまいますと、指先にも伝わってきますので、指の動きが思うように効かなくなり、少しの演奏時間で疲労を感じやすくなったりします。

この場合は、足のポジションから見直してまいりましょう!
オススメの立ち方としては、『片足を軸としてしっかり立たせて、もう片足はそれに添えるようにそっと地面に置く』姿勢が負担を軽減出来るかと思います。どこかで力の抜け道をあえて作っておくのです。

そうする事で、演奏中も自由に身動きが取れますし、響かせたい部分で大きく揺れ動いて音の距離を飛ばす事も出来るのです。

ぜひ、立って演奏する際は、足から注目してその違いを実感してみてください。

【重要!】マウスピースのくわえ方

ここまでは、楽器の状態から演奏しやすいフォームなどについてお伝えしてまいりました。ここからは、マウスピースにくわえる口の形(アンブシュア)についてお伝えします。

アンブシュアで、吹奏感や音色が変化します。クラリネットが思うように吹けないと感じている場合は、アンブシュアが大きく関係しているのかもしれません。

口角の作り方

クラリネットを吹く際に、一番避けていただきたい口の形は「口がすぼまってしまうような形」となります。「ひょっとこ」のような口をイメージしてみると分かりやすいかと思います。

クラリネットのアンブシュアはその逆で、『軽く微笑むように口角を両サイドへ少し引っ張る』ようにしてみてください。

よく、「イ」や「エ」の口の形で、とも言われますが、引っ張りすぎは口の端から息漏れする原因になりますので、優しく微笑むくらいに留めておきましょう。ひょっとこの口にならなければ、おおかた問題ないかと思います。

下唇と歯の関係について

出典:http://clarinet-mania.com/anbusyua.html

口角を作りましたら、下唇は、下の歯に軽く被せます。完全に巻かないように『下の歯を隠すように』被せてみましょう。

クラリネットを始めて間もない場合は、最初下唇の内側に歯が当たるような感覚があるかと思います。プロ奏者でも長時間の練習で下唇が歯に当たって痛い場合がありますが、短時間にも関わらず痛みを感じている場合は、強くくわえすぎている可能性があります。その場合は、息が漏れない程度までくわえる力を緩めてあげましょう。

マウスピースはどのぐらいの深さでくわえる?

マウスピースはモデルによって深さが異なりますが、『深くくわえすぎると音が割れ』『浅くくわえるとリードの振動を止めてしまって発音しにくい』などの現象が見られます。

ちょうどリードの真ん中か少し先端よりの位置にくわえてみて、吹きながら息を吹き込んだ後、すぐに反応してくれると感じる位置を探っていく方法が確実ではないかと思います。

リードは先端で細かく振動を行なっているので、その部分に下唇が当たらないようにくわえてみましょう。

前歯でしっかり固定!シングルリップ奏法とは

前歯はそのままマウスピースに直接乗せて支えていきます。吹いている時も、前歯はずっとマウスピースから離れないよう、ずっと噛んで吹いているような状態となります。よって、マウスピースに歯形がついてしまうケースもあるので、気になる場合は、『マウスピース パッチ』と呼ばれている薄いカバーシールが販売されておりますので、あると大変重宝するアイテムではないかと思います。

下の歯は下唇でカバーされており、上の歯はダイレクトにマウスピースに当てるアンブシュア奏法を『シングルリップ』と呼ばれております。
昔は、上の歯も上唇がカバーしている『ダブルリップ奏法』でございましたが、マウスピースの改良や、シングルリップの方が、より綺麗な音色のスタッカート演奏を実現する事が出来るというメリットを考慮して、現在ではほとんどシングルリップでの奏法を活用されているのです。

マウスピースのくわえる位置と、下唇と上の歯でおさえられましたら、最後は微笑む形のまま口を閉じてみてください。特に両サイドの口端に隙間ができないよう意識して閉じてみましょう。

さて、これでアンブシュアの準備が整ってまいりました!

鏡を活用しながらチェックしてみよう!

上記アンブシュアについて順を追ってお伝えしましたが、慣れるまでは鏡を前に置いて一つずつ確認しながら行なっていきましょう。
目視で進めていただく方が、より具体的に状態を把握できますので、手順がスムーズに入ってくるのではないでしょうか。完成された状態も目で確認しておく事が何より効率的で、習得の近道になるかと存じます。

クラリネットで音出ししてみよう

上記ふまえて準備が整いましたら、早速音出しを開始してみましょう!

リードはよく湿らせてから装着!

リードを十分に湿らせておくと、柔軟性が増しますので、息を吹き込んだ際に素直に振動して音が鳴りやすくなるでしょう。もし吹く前にリードが乾いていると感じたら、よく湿らせてから装着して音出ししていきましょう。

ほっぺたは膨らまさないよう注意!

響きのある音を出す為には、『目線は目に向き、ほっぺたは膨らまさないように』注意していきましょう!ほっぺたを膨らませてしまうと、本来楽器に流れるはずの息が半分以下しか流れなくなってしまいますので、頑張って吹き込んでも、鳴りが悪いと感じる事があります。
口をすぼめてしまうと、膨らみやすくなってしまいますので、先述でお伝えした「軽く微笑むような口の形」を再度意識して、口角から意直してみてください。

「息のスピード」で音が出やすくなる?

吹いた息がすぐ音になって反応してくれるかは『息が流れるスピード』でほぼ変化します。
寒い季節、冷え切った手を温める時を思い出してください。おそらく、ホワ〜ッとした優しく包み込むように、ゆっくりとした息を吹きかけるかと思います。それとは反対に、熱いラーメンなどを食べる際に、食べやすくする為にフウーッ!と鋭く多くの息を瞬時に吹きかけていた経験もあるかと思います。楽器に関する息のスピードは後者の方と似ているスピードが必要となります。
吸った息を出し惜しみする事なく、一気に楽器の中に勢いよく流すように吹く事が、ここでいる「息のスピード」となるのです。

クラリネットは長さもあるので、息のスピード が早いほど、リードの振動加速していき、すぐに音となって反応してくれる確率が高くなります。それにより、吹いている当事者は、「鳴らしたいタイミングでちゃんと音が鳴った!」と発音のタイミングを確認する事が出来るでしょう。

楽器の支えが不安定な時の対策

クラリネットはサックスと異なり、ストラップがない為、自身の手で楽器を支えながら演奏する事になります。ストラップも別売でございますので、状態に応じて取り入れる方法もオススメしておりますが、それでもクラリネットは支える箇所をおさえておく必要がございます。
特に支えるが必要となる箇所は2つ、『右手親指』『アンブシュア』の2点になります。

右手親指で、重量をと楽器の角度を支え、アンブシュアで息の流れを支える事で、最終的に左手なしでも音が出せるようになれれば、安定したフォームを手に入れる事が出来るようになているサインでもあります。

ただ、いきなりは難しい事ですので、楽器がどうしてもグラグラしてしまうかたは、『くわえ方が浅くなっていないか』確認し、『左手をそっとタルの部分に添える』ように吹くと、補助の役割を果たして不安定が解消されるのではないかと思います。

徐々にタルを持つ左手の面積を少なくしていき、最終的に右手とアンブシュアで支えられるように、少しずつチャレンジしてみてください。特に5線譜内の「ソ」の音は、クラリネットにとっては開放運指なので、「ソ」のロングトーン練習などでチャレンジしてみても良いかと思います。

プロのレッスンで思いのままに楽器を楽しもう!

クラリネットの音出しについてお伝えしてまいりましたがいかがでしたか?

クラリネットがなんとなく吹きにくい!音が鳴らない原因は、準備や仕組みが整っていない場合が結構多く見受けられます。
ただやみくもに吹くのでは、正解が分からず、演奏する喜びにたどり着くまでに楽器から離れてしまうケースも出てきてしまうでしょう。そうならない為には、ぜひプロ講師によるレッスンで、仕組みと演奏する準備を一緒に確認して、演奏の楽しみを味わっていただければと思います。

出口が見えない状況を、レッスンによってあっという間に解消され、今ではやりたい事に次々と取り組める時間に当てられている生徒さんを何人も見てまいりました。
何より夢中になっている時が、最も成長されるタイミングであると実感しておりますので、ぜひ最初のとっかかりを、レッスンで払拭していただける事をオススメします。

まるで『オーダーメイド感覚』のレッスンスタイル!?

EYS音楽教室では、レッスンカリキュラムは決まっておりません。

それは、レッスンを受講される目的は個々によって異なるからでございます。
レッスン内容を一括りにせず、お一人おひとりの望んでいる目標を引き出して、レッスンを提供させていただく事で、レッスンを主体的なものとして参加しているという充実感を得る事が出来るでしょう。EYSでは、まるで「オーダーメイドのようなレッスン提供」を致しております。夢中になって取り組んでいただけるシステムでございますので、初めて楽器を手にされてから、半年後には演奏披露出来るまで、上達をご実感されている生徒さんも数多くいらっしゃいます。

最初のハードルを払拭!お得なキャンペーンとは

クラリネットを始める際、最初のハードルは『楽器の購入について』ではないでしょうか。レンタルにするか、購入するかで迷われて二の足を踏んでしまう事もあるのではないかと思います。

そんな方には、ぜひEYSの「楽器プレゼントキャンペーン」をご活用いただく事をオススメします。
クラリネットはケースに収納すると、とてもコンパクトですので、持ち運びも楽々で、気軽にレッスンでお使いいただけるサイズ感となっております。また、お掃除道具や運指表なども付属されておりますので、レッスンで手ほどきや取り扱いを懇切丁寧にお伝えしていますので、すぐに演奏に向けて準備を整える事が出来ます。

何よりご自身の楽器がすぐに手に入り憧れの楽器で好きな楽曲の演奏楽しむ事が実現できるのは、EYSならではのお得なキャンペーンだからではないでしょうか。

ぜひ一度、クラリネットをお試しいただきまして、キャンペーンについてもご検討いただけましたら幸いでございます。

最後に

クラリネットはクラシックだけでなく、ポップスやジャズ、歌謡曲にも馴染む温かみのある豊かな音色を持ち合わせております。

ぜひ楽器を通じて、チャレンジする事の喜びを味わってみませんか?
EYSでは、豊富なレッスンコースと最先端のレッスンスタイルをご用意致しております。

まずはお気軽にお試しくださいませ♪

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MUSIC LESSON LAB
投稿者
12歳よりクラリネットの手ほどきを受ける。 クラリネットを千葉理、松尾賢一郎、シュテファン・ノイバウアーの各氏に師事。 東邦音楽大学器楽科専攻卒業。その後同大学アドバンスコースを修了する。 日本イタリアオペラ座管弦楽団正団員の傍ら、故郷である群馬県の「群馬芸術音楽学院」の演奏者として音楽の普及活動に携わる。同学院主催の「榛名湖ミュージックフェスティバル」にソリストとして出演を果たす。 2019年にこしがやまちかどミュージックフェスティバル「若い芽のコンサート」にて、次世代を担う音楽家の一人として出演。 東邦音楽大学実技演奏要員として、ティーダ出版主催の「日本の音楽大学 コンクール自由曲集」にレコーディング参加。 ソロ、アンサンブル、ブラスバンド、オーケストラ演奏に携わる中、2022年よりジャズオーケストラ「スイートキャッツ」のメンバーに加入。 クラリネットメンバーとしてJAZZ・ROCKジャンルへ裾野を広げて活動を行っている。