【ベースのコード講座】初心者のための指板で覚える基本コードを一挙解説
投稿者 :河野岳美
もくじ
音楽やってると避けては通れないコード。聞いたことあるけどよくわかんないんだよねってなるのがコードで、レッスンを受講する生徒様からもよく質問をいただきます。そんな理屈知らなくても音楽は感性でしょ!って、そんなのはもったいないんです。知れば音楽が見えてくる。今回は初心者のためのコード講座です。ベース片手に読めばわかりやすいですよ。
この質問、楽器をやったことのないお客様や初心者の方からよく聞かれます。 結論、ベースにもコードあります!
そもそもコードってなんでしょう?簡単に言ってしまえば「和音」のことです。では「和音」って?音が3つ以上重なったものを「和音」と呼びます。英語でいえば「code」そう、コードです。基本は何かの音から一つ飛ばしに重ねたもの。ドレミファソラシドのドから数えると、「ドミソ」となります。3つ重ねるだけなのでド、ミ、ソまで。レから重ねれば「レファラ」、ミからなら「ミソシ」と。ここまでは簡単ですね。
ベースという楽器はギターやピアノとは違って基本的には単音で演奏しています。要は和音をいっぺんに弾かない。なのでベースにはコードがないんじゃないかって話になってしまうんですね。でもこの和音の繋がり、専門用語では和声進行と言いますが、これは楽器別にあるんではなくて、その曲自体が持っているものなんです。なので曲を演奏しているときは全員このコード進行に合わせて演奏しているんですね。
コードを理解する前に音程というものを知っていただきましょう。音程って漢字で書くと難しそうですがなんてことはない、音と音の距離を測る言葉です。ドレミファソラシドの最初と最後のドを比べましょう。これは皆さんも聞いたことある「1オクターブ」という距離です。何かの音から他の音までは必ず距離を表す言葉があるってことなんです。
さて、距離というからには単位があります。音楽の世界では「度」という単位で音と音を測ります。そして音楽の世界にはゼロがない。小数点も分数もありません。あとは数え方さえ知れば難しいことは何もないですね。
先ほど1オクターブと言いましたが、「度」じゃないじゃんとお思いですよね。そうなんです。これは別の単位になりました。ドルとセント、メートルとキロメートルみたいな。ではこの1オクターブを「度」で言いますと8度となります。数え方は出発点のドから指折りドレミファ〜と数えると最後のドは8番目。なので8度となるわけです。ドと同じ位置のドを比べたら1度となります。ではドからみたソはなんでしょう?ドレミファソなので5度ですね。ではソから見た上のドは?ソラシドで4度。
ではこれらの音を一緒に鳴らして見ましょう。1度のドードはいっぺんに弾けないですが、1オクターブなら弾けますね。ドーソもソードも弾けます。
どうです?綺麗にハモりますね。これらの音程、1・4・5・8度は完全に調和する音程いう意味で「完全音程」と呼びます。なので、正確には完全1度、完全4度、完全5度、完全8度と言います。
1オクターブが完全8度なので、残りの2・3・6・7度を見て見ましょう。ドからミは何度でしょう?そう、3度ですね。ではここでドからミ♭はどうでしょう?小数点も分数もないので、実はこれも3度なんです。そうはいっても違う音。
ベースでいうと3弦3フレットのドから3弦7フレットのミ。6フレットにミ♭。3フレットのドから見たら長さが違いますね。なので、ドーミを長い3度で「長3度」、ドーミ♭を短い3度で「短3度」と呼びます。
これを英語にすると、長3度をMajor 3rd、短3度をminor 3rdと言います。ここでどこかで耳にしたメジャー、マイナーという単語が初めて出てきました。これ覚えておいてくださいね。2・3・6・7度には長い、短いが存在します。1・4・5・8度は完全なものなので長短ないです。長短、英語で言えばメジャー、マイナーがあるのは2・3・6・7度だけ。ではもう一度ドレミファソラシドに戻って見ましょう。最初のドから見たものは全て長音程(メジャー)と完全音程しかないんですね。
音程がわかったところでコードのお話です。メジャーコードとかマイナーコードとか聞いたことありませんか?基本的にはこの二種類わかれば問題ないのでみていきましょう。
まずはメジャーコードから。いわゆる「ドミソ」の和音がメジャーコードとなります。これの仕組みを見ていきましょう。最初のドの音。これを根音、英語で「ルート」と呼びます。
最初にも書きましたが、ドレミ〜を一つ飛ばしで積んでるので、ドからスタートしたら次は3番目のミの音。音程のとこでもやりましたね。正確には長三度(メジャー3rd)のミです。そして完全五度のソの音。どの音から始まっても、最初の音をルートとして、長三度、完全五度としたものがメジャーコード呼びます。この「メジャー」と言う言葉は3度の音がメジャーだよってことなんですね。そしてこのコードはルートの音、ドミソならドを英語でCと記しただけでこの三和音を示すというルールなんですね。さあここで指板をみていきましょう。
ルートのC(ド)は3弦3フレット。ここに中指を置くとE(ミ)の音は2弦2フレット。人差し指で押さえられます。そしてG(ソ)は同じく2弦の5フレット。小指で押さえましょう。この形がメジャーコードの形です。ではこの音を使ってリズムに乗せてみましょう。
3弦3フレットのCから始められますが、指板的には広くて大変なので4弦8フレットのCからやってみてください。
なんかフレーズになりますね。ではこれを3つのコードでやってみます。
いかがですか?曲になりますね。コツはCとFとGというルートに必ず中指を置くこと。ちなみにこれは古い曲ですが、エルビスプレスリーのハウンドドックという曲の間奏部分そのまんまです。これだけで曲になるってすごいですよね。
メジャーコードは3度の音がメジャー3度だからメジャーコードと言いました。ではマイナーコードとは?そうです。3度の音がマイナー3度ならマイナーコードになるんです。ドミソのミの音をマイナー3度にするってことはミ♭にすればいいんです。ドミソでメジャーコード。ドミ♭ソでマイナーコードとなります。
このコードはCmと書きます。ルートを大文字で書くのは一緒ですが、その横に小文字でmを書くとマイナーコードを表します。この小文字mはminor のm。メジャーとマイナーってどっちもMから始まる単語なんですね。なのでメジャーを大文字のM、マイナーを小文字のmで略するのが通例となっていますが例外もあるのでお気をつけて。
さて、マイナーコードを指板で確認しましょう。ルートを今度は人差し指で。3弦3フレットにセットしたら次はマイナー3度のミ♭。同じく3弦の6フレットを小指で。ソの音は変わらず2弦5フレットにあるので薬指で押さえましょう。この形がマイナーコードです。メジャーコードは中指をルートに。マイナーコードは人差し指をルートにと覚えてください。
マイナーコードだけでは曲にならないのでメジャーコードと混ぜながら下の譜面弾いてみましょう。曲はブルーノ・マーズのMarry Youのコード進行です。ライブ版観てみるとこのフレーズ出てきますよ。
いかがですか?コードのフォームさえマスターしたら弾けますね。
ここまでは基本のドミソ、3つの音だけの話しでした。これ以上音を重ねたい時はどうするの?となりますね。単純に一つ飛ばしでもう一個重ねちゃいましょう。ドミソの後はシですね。
ドミソシとなれば音は4つ。なので4和音と呼びます。でもってこのシの音。ドからみたら7度ですね。ここで音程の話を思い出してください。7度にも長短、メジャーマイナーありましたね。そうです。シかシ♭どっちも重なる可能性があるのです。この7番目の音を重ねる時はコードの表記に7と書きます。mと書いたらマイナー3度のことでしたね。なので、同じくマイナー7度でm書いてしまうと混乱します。Cmm7とか見にくいですしね。なんのmかわかんないです。なので、マイナー7度の時は何も書かずに単なる数字の7を書きます。その代わりにメジャー7度を重ねたい時はM7と、メジャーを表す大文字Mを表記しましょうとなりました。
この7度に関しては何のコードにって関係ないんです。メジャーコードだろうがマイナーコードだろうが、どっちかのコードに7度の音足してねってだけなので、この6種がわかればOKです。
指板で確認です。ルートから7度を見ればよいだけですね。ルートと同じフレットにあるのがマイナー7度。その半音上がメジャー7度。ルートの半音下にメジャー7度、2フレット離れてマイナー7度と覚えておくのも便利です。
コードって記号なので覚えるの大変なんですね。でもこれって元の言葉があるから略されるんです。言葉の勉強といっても単語を3つ知るだけなので見ていきましょう。
sus4だのdimやらaugなんてなんの話?ってなりますね。順番に訳していきましょう。
sus4はsuspend4の略です。ではsuspendの意味は?サスペンダーってご存知ですか?そう吊りバンド(若い方は言わないか)のことです。そうなんです。吊って4度にしましょうって意味なんです。では何を吊ってるの?と。ルートは動かせません。動かしたらアルファベットからして変わっちゃう。5度は4度より上にあるので吊ってるとは言えない。ってことで、3度の音を吊り上げて4度にしましょうって意味なんです。つまり、ドミソのミの音を4度のファにしてねって、ドファソにしましょうねってコードです。
dimはdiminish です。これは減少するって意味。何を減少するの?ってなりますね。これは音程を減少しましょうねと言ってます。どういうことか見てみましょう。まず普通のドミソ。ドとミの関係は長3度。ミとソは短3度。そう。実は距離違うんですね。で何を減少するかって言うと長い方の音程を減らしましょうと。つまり全て短3度で重ねましょうと。ドから短3度づつ重ねると、ミ♭、ソ♭、ラ、ドと返ってきます。これは指板で確認した方がわかるので、指板図みてこんな感じに並んでるんだとわかればOK!
augはaugment 。増やすって意味です。さあもうおわかりですね。ディミニッシュの逆。長3度づつ重ねてと。ドミソ#となって次はドに返ってきちゃいます。これも指板図で確認。
オンコードってのも聞いたことあるかと思いますが何のことってなりますね。でも英語で書くとみなさんわかります。on chord これだけだとまだわかりづらい。なので簡単な英語を訳してみましょう。
There is an apple on the table.
何の上に何があります?テーブルの上にりんごがありますね。ではC on FとなったらFの上にCがあります。考え方を逆にしてましょう。onの後にあるのが下になります。そう。これは一番低い音をonの後に書いてある音にして下さいと指示しています。一番低い音って我々ベーシストの仕事ですね。ベーシストはまずonの後をしっかり確認しましょう。こんなフレーズに使われます。ルートだけ弾いても曲になるんですが、滑らかなベースラインになりますね。
が色々な専門用語が出てきたので大変でしたね。こんなのを理論書読んで全部理解しようとしたら正直大変です。多くの人はここで挫折しちゃうんですね。楽器は何より楽しんで上達することが理想ですから、実際にプロに教えてもらうことをおすすめします。そんな中でも、EYS音楽教室がおすすめです。
理論書に書かれていることは当然正しいんです。でも読んでわからなくても噛み砕いて説明してくれませんよね。本ですから当たり前。なので読んでわからなかったらわかっている人に教えてもらいますよね?音楽の世界も同じです。特にこんなコードや理論の話は独学よりも教えてもらった方が早いんですね。知識は一生ものですからこれを機会にしっかり学んでみてはいかがでしょう。
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この限られたスペースでは解説も100パーセント出来たとは言えませんが、少しでもコードに対して苦手意識がなくなっていただければ幸いです。このフレーズってコードがこうだからこうなんだってのが見えてくると、次はあれ?これってなんで?というふうに疑問が出てくると思います。この知識欲が上達の秘訣なので、コードの知識は確実にものにしていきましょう!