アンサンブルの中で重要な役割を担うベース。「楽曲のボトムを支える」「コードのルートを支える」など縁の下の力持ちとしての役割は、実際に演奏をしてみるとその魅力に取り憑かれる人も多いでしょう。
さて、世の中にはいろんなジャンルの音楽が存在します。ロックやポップス、クラシックやジャズ、挙げればキリがありません。人の数だけ音楽は存在し、人の数だけ趣味趣向が存在します。また人の趣味趣向や価値観は一定に留まるものでは無く移ろいでゆくものでもあります。
今回はエレキベースを始められた方が「こんな曲弾けるようになりたい」というリクエストの中で、曲としては有名だが、弾けるようになりたいという声は稀な曲を題材に、演奏解説をしていきたいと思います。
もくじ
Earth,Wind&Fiare(アース・ウインド&ファイアー)とは、米国のアフリカン・アメリカンのバンドです。リーダーのモーリス・ホワイト、ファルセットボイスのフィリップ・ベイリー、モーリス・ホワイトの弟でベーシストのヴァーディン・ホワイト、パーカッショニストのラルフ・ジョンソンが主なメンバーです。バンドは大所帯でツインボーカル、ギター、鍵盤、ベース、ドラムなどに加え、ホーンセクション(トランペット、トロンボーン、サックス)も含まれるバンドです。
Boogie Wonderland(ブギー・ワンダーランド)は、1979年にアメリカで発売されたアルバム「黙示録」の中のシングル曲です。全米チャートでは6位を獲得した曲でアースウインドアンファイアーを代表するディスコ曲の中でも有名な曲です。
ディスコミュージックの特徴でもある、バスドラムの4分打ちビート。ボーカルには、モーリス・ホワイトがプロデュースをしていたエモーションズという女性3人組のコーラス・グループも起用されています。しかしボーカルも楽器メンバー達も、楽曲を邪魔することなく脇役に徹しているようで、楽曲自体にスペースがあるからこそ、視聴者が踊ったり身体を委ねたりできるのでしょう。
バンドのベーシストであるヴァーディン・ホワイト氏によると、この曲はそもそもシンセベース(ムーグシンセサイザー)がベースラインを奏でており、エレキベースは同じフレーズをユニゾンしているだけ、とのこと。ド派手なことはせず、淡々とフレーズを弾いていくのは、この曲がディスコミュージックだからこそ、でしょう。
※こちらの譜面もご利用くださいませ。
イントロから3小節のお休みを経て4小節目からベースが入ってきます。ベースが入ってくる箇所のフレーズは、所謂「キメ」と言われる箇所ですが、この「キメ」とは、いろんな楽器が同じようなフレーズ、同じようなリズムを奏でる箇所のことを指します。要するに、全員が同じ方向を向いて同じようなことをする箇所ってことですね。なので私はこういうキメの箇所はアンサンブルにおいてとっても重要だと思っています。
キメを抜けたあとはベーシストも役割に徹しましょう。動画内でもお話してますように、ベースフレーズの1拍目は8分休符を挟んで入ります。言葉にすると「ンタタタ」というイメージでしょうか。雰囲気や感覚などは動画を参考にしてみてください。
イントロもAパートもベースフレーズは一緒です。一緒ではありますが、ボーカルが入ってくる箇所ですので、ほんの少しだけ「ここからボーカルが入ってくる」という意識をもって演奏してみると、小さな小さな場面展開を作れるようになるかと思います。
ベーシストなら一度はやったことがありますね、このオクターブ奏法。「オクターブ奏法」というのが奏法なのかは定かではありませんが、ダンスやディスコ、クラブ系の音楽のベースフレーズでは定番中の定番です。さて、このオクターブ奏法ですが簡単なようで実は難しいフレーズです。理由の一つとしては「弦をまたいだフレーズだから」です。とある音、わかりやすく「C(ド)」という音のオクターブ上の音の場所は、押さえている場所から右に2フレット、そして下に2フレット行った先にオクターブの場所があります。実際に基準となる「C(ド)」の音と、そのオクターブ上の「C(ド)」の場所を押さえてみると、弦を1本挟んだ状態になっているかと思います。右指でピッキングをする際に、この弦を1本挟んだ状態でピッキングをすることが、慣れるまでは非常に大変なのです。ですので、私個人的には、慣れるまでは右指は人差し指に固定して練習をするのが良いかと思っています。使う指が同じであれば、意識するのは弦をまたぐことだけになりますよね。
今回の解説動画はいかがでしたでしょうか?少しハードルが高い曲でも、分解してコツコツと練習をしていけば弾けるようになれる期待が持てたのなら幸いです。楽器上達は独学でも出来ないことはありませんが、やはりマンツーマンでレッスンをしていくほうがあっという間です、
そこでご紹介するのは、EYS音楽教室です。EYS音楽教室は「Enjoy Your Sound」の頭文字が付けられている音楽教室で、言葉のとおり、音楽を楽しんでもらうことを第一に考えた音楽教室です。
楽器レッスンや楽器のお稽古とは、何だか厳しいイメージを持ってる方も多いかと思います。楽器を弾けるようになるために、音楽知識や音楽理論を半ば押し付けのような形で提供しているところもあるのかもしれません。
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今回はEarth, Wind&Fireの「Boogie Wonderland」の弾き方について解説いたしました。
楽器の上達で大事なことは「焦らないこと」と「楽しむこと」だと思います。弾けるようになるためには相応の時間は掛かるものです。弾けるようにならない、と落ち込んでしまうより、どうしたら楽しんで楽器演奏ができるかにフォーカスするほうが心も健全に音楽を楽しんでいけるでしょう。
音楽と楽器が常にあなたのそばにありますように。