ギターやピアノなどの練習を始めると、好きなアーティストの曲をコピーして演奏したいと思うようになるかもしれません。しかし、そのために必要な“耳コピ”が難しいと感じる人も多いのでは?
耳コピとは、原曲の演奏を聞いて楽譜におこす「採譜」や、データとしてDAWに打ち込みをしたり、演奏をするために必要なスキル。できるようになると、歌のピッチ(音程)を確認できるようになりますし、楽器演奏の面でも有利になることが多いです。
とはいえ、耳コピのやり方やコツをつかむのは難しいもの。そこで今回は、耳コピの上達を助けてくれる便利な無料アプリを2つご紹介しましょう。必要なものは、普段から使っているスマートフォンやタブレットだけです!
もくじ
耳コピをするには、まずコピーしたい曲をしっかりと聴き込み、使われているメロディーやコードを理解しなければなりません。
しかし、曲によってはうまく聴き取れないことも多く、中でも初心者の場合はフレーズが速すぎたり、コピーしたい楽器のサウンドが埋もれていて判別できない……なんてこともあるでしょう。
これまでは何度も曲をループをさせて聴き込まなければなりませんでしたが、近年ではそんな耳コピをサポートしてくれる高性能なスマホアプリが登場しています。もし耳コピにつまづいてしまった方がいたら、後述のアプリを試してみましょう。
・歌のフレーズをなかなか覚えることができない
・歌が速すぎてうまく聴き取れない
・コピーしたい楽器の音が埋もれてしまっている
もし、あなたの”耳コピをできない理由”が上記のどれかに当てはまるのであれば、耳コピに欠かせない機能が全て詰まっている音楽プレイヤー、「ハヤえもん」をダウンロードしてみましょう。無料でありながら、とても実用性が高いこのアプリの特徴は以下の通り。
▲アプリを開いた状態の画面。再生リストに曲を追加できる
よくある高性能音楽プレイヤーはインターフェースがごちゃごちゃしており、どこにどのような項目があるのかわかりづらいことが多いです。一方で、この「ハヤえもん」はとてもシンプルなインターフェースであり、直感的に操作できるようになっています。アプリに詳しくない方でも、すこしいじるだけで扱えるようになることでしょう。
▲ABループも始点と終点をタップするだけで設定完了。色の濃い部分だけがループ再生される
一般的な音楽プレイヤーでは、コピーしたいフレーズを覚えるために「巻き戻し」や「早送り」を繰り返すものですが、正直いってとても面倒ですよねそんな悩みを解決してくれるのが、「ハヤえもん」に搭載されている「ABループ機能」です。
こちらは再生時間の始点(A)と終点(B)を設定すると、その区間だけループ再生してくれる便利な機能です。歌の歌詞を覚えたい時や、フレーズを部分的に練習したい時に役立ちます。
「キーが高すぎて歌えないから、カラオケでは変更をしている」という方も多いはず。しかし、原キーで聴きなれていると、変更したところで音程が取れず、うまく歌えないことがあります。この「ハヤえもん」では曲のキーを自由に変更し、再生することが可能で、それに合わせて自宅でも練習できるのが魅力です。
▲指先ひとつで直感的に操作可能。上下でピッチを、左右で速度を変更できる。
また、曲の再生速度を0.1~4倍速まで自由に設定することも可能。この機能を使えば、速くてなかなか聴き取れない、部分的なフレーズのコピーが楽になるはずです。再生速度を上げた状態で音源に合わせて楽器を演奏する…といった変速トレーニングも可能となり、耳コピ以外でも使える大変便利な機能だといえます。
音楽プレイヤーには欠かせない、イコライザーも搭載しています。定番の「ボーカルキャンセル」をはじめ、特定の楽器のサウンドを強調することも可能。どちらかというと、楽器演奏者向けの機能であり、「低音を強調させてベースのフレーズのみコピーする」といった使い方もできます。
最初からたくさんのプリセットが用意されていますので、イコライザーの設定が苦手という方でも、難なく使いこなすことができるでしょう。
ご覧のさまざまな機能を活用すれば、難しく感じていた耳コピがいとも簡単になるはず。特に再生速度+ピッチ変更機能は便利で、カラオケの練習から楽器演奏まで、幅広いシーンで役立ちます。こちらは無料でダウンロードできるので、実際に触りながら操作感を覚えていくとよいでしょう。
単音のフレーズはなんとかコピーできても、”コード(和音)”は聴き取れない……という方におすすめなアプリが「Chord Tracker」です。
こちらは「YAMAHA」がリリースしているスマホアプリで、楽曲のコード進行を解析し、画面に表示してくれる画期的なツール。その精度は正確無比……という訳ではありませんが、曲によっては大いに活躍するのでご紹介します!
▲見やすいコード表示で進行をわかりやすく!
コードを解析できるだけでなく、五線譜、TAB、鍵盤の3種類で表示することが可能。使用したい楽器に合わせて表示を切り替えることで、より効率的に耳コピやトレーニングができるはず。
欠点としては、複雑なコード進行の楽曲だと正確に解析できないことが挙げられます。解析の精度はアップデートによって向上しつつありますが、表示されたコード進行を鵜呑みにするのではなく、参考程度に留めておきましょう。
「Chord Tracker」は上記の「ハヤえもん」同様、高性能な音楽プレイヤーとしても使用できます。耳コピやカラオケのトレーニングには欠かせない「ABループ機能」、オケやコーラスを聴き取りやすくしてくれる「メロディーキャンセル機能」、そしてテンポやキーの変更にも対応。このアプリだけで、あらゆる曲の耳コピができるでしょう。
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今回ご紹介した2種類のアプリは、あなたの耳コピを支援する相棒的な存在になるはず。感覚的な要素が強い耳コピだからこそ、文明の利器に頼って、効率的にトレーニングしていきたいところです。
「自分には難しい」と諦めてしまう前に、これらの無料アプリをダウンロードして、もう一度耳コピに挑戦してみてはいかがでしょうか?
●楽器練習&ボイトレをサポートする優秀音楽アプリ
・声を視覚的にとらえる!アプリを使った自宅で出来るボイストレーニング
・新しい”セッション”のカタチ、世界中の人とコラボが楽しめるアプリ「NANA」
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