多弦ベースのメリットは?初心者は4弦が無難なの?
編集スタッフ :グッドラック・ナギ
音楽表現が多様化したこともあり、楽器の選択肢はどんどん広がり続けています。エレキベースという楽器ひとつに注目してみても、選択肢は無数にあると言っていいでしょう。
そんなエレキベースの中でも、近年ますます増えているのが多弦ベースです。一般的なエレキベースのほとんどが4弦ですが、5弦、6弦のモデルも多くなってきました。
もちろん、多弦ベースが誕生したのはここ数年のことではありません。特に5弦ベースはジャズやフュージョン系のジャンルを中心に多用されてきました。
とはいえ、かなり特殊な楽器に分類されており、気軽に手を出せるものではありませんでした。
しかし、現在では初心者でも気軽に購入できる価格帯の5弦ベースも登場し、一気に身近な存在となっています。
そこで、これからベースをはじめる際にスタンダードな4弦にすべきなのか、それともどんどん増えている多弦ベースにすべきなのかで悩んでいるという方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな多弦ベースのメリットやデメリットなどを中心に詳しく解説していきましょう。
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もくじ
当然、多弦ベースにはさまざまなメリットがあります。しかし、その一方でデメリットもありますので、それぞれをしっかりとチェックしてみましょう。
5弦、6弦ベースの最大のメリットは鳴らせる音域が広がるという点です。単純に弦が増えますので、その分音域が拡張されるのです。
一般的に5弦ベースの場合、低音側に弦が1本追加されますので、その分低く、ヘヴィな音を出すことができます。
近年ではよりヘヴィなサウンドを求めてダウンチューニングをするベーシストも増えていますが、多弦ベースであればレギュラーチューニングのままで、より広い音域に対応できるという点は大きなメリットでしょう。
また、弦の本数が多いことによって、1ポジションで弾ける音が増えます。お陰で運指が楽になるという点もメリットでしょう。
ちょっとしたポイントですが、5弦をフィンガーレスト代わりにできるという点もメリットです。指弾きを多用する方の場合、右手を固定する場所に困ってしまうことがあります。ピックアップに親指をかけたり、専用のフィンガーレストを取り付けるケースもありますが、5弦ベースの場合、5弦に親指を置けば、好きなポジションでピッキングできるのです。
続いてデメリットもチェックしていきましょう。
最大のデメリットはネックの幅が広くなってしまいますので、手が小さめの方の場合、演奏しにくく感じられてしまうという点でしょう。また、弦間の幅も狭くなりますのでフィンガーピッキングやスラップの難易度が高くなってしまうケースもあります。
近年では多くのメーカーから多弦ベースが登場しているものの、スタンダードな4弦ベースと比較すると選択肢が少ないという点もデメリットのひとつ。好みのベースがあっても、多弦はラインナップされていない、というケースもあるでしょう。
弦交換の際のコストが高いという点もデメリットとして挙げられます。弦が多い分だけ、セットの価格はそれだけ高価です。頻繁に弦を交換するという方にとっては痛い出費かもしれません。
さらにピックアップやブリッジなどのパーツ交換をする際も、5弦用のものは選択肢が少なかったり、高価だったりすることがあります。
このように、多弦ベースにはメリットが多い一方で、デメリットもありますので、その両方をしっかりチェックした上で検討すべきでしょう。
では、初心者のはじめてのベースとしてはどうなのでしょう?
上記の通り、多弦ベースには多くのメリットがありますので、最初の段階から手にして慣れてしまうのも悪くないでしょう。
なので、初心者の方が最初から多弦ベースを手にしてもまったく問題はありません。
とはいえ、まだまだエレキベースの主流は4弦です。初心者向けのエクササイズなどは4弦ベースを使用することが前提とされているケースがほとんどなので、ちょっと戸惑ってしまうこともあるかもしれません。
また、指弾きやスラップなどを中心に練習する場合、多弦ベースを選ぶことで難易度が高くなり、挫折のきっかけになってしまう可能性もあります。
そのため、まずはベースという楽器に慣れ、基礎をしっかりと身につけたいのであれば4弦ベースからスタートする方が無難かもしれません。
まずは4弦ベースからはじめて、より広い音域が必要となってはじめて多弦ベースに手を伸ばしてみるという形が理想的だと考える方も多いようです。
いずれにしても、多弦ベースを手にする際には、ここでもご紹介したメリットとデメリットの両方を頭に入れた上で、自分にはどちらが合っているのかを検討してみましょう。そうすれば、あなたにとってベストなエレキベースに出会える可能性が高くなることでしょう。
最初からどちらが「正解」と決めつけるのではなく、多弦ベースも含めて広い視野を持って相棒選びをしてみましょう。
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