【クラリネット初心者必見】上達のためのフォーム5つのポイントをご紹介
投稿者 :中島彩香
突然ですが、これから楽器を始める方、始めようと検討されている方へご質問です。
楽器演奏を長く続けられている方の共通点とはなんでしょうか。
上達を感じられた時、好きな曲を演奏してみたい、セッションしてみたいなど、目標は様々です。
楽器の演奏は「身体に負担なく演奏できるフォームを身につけること」が重要になります。
せっかく楽器を始めたにもかかわらず、無理なフォームによる練習で「苦しい・辛い」と感じてしまうことは、上達の妨げにもなってしまうでしょう。
今回は、クラリネットの演奏・練習時に知っておいてとても役に立つ演奏フォームについて、ポイントを5つに絞ってお伝えしてまいります。
楽器を始めて間もない方だけでなく、「改めて自身のフォームはどうかな」と振り返ってみるきっかけになれれば幸いです。
もくじ
クラリネットは両手で演奏しておりますが、実際に支えているのは「右手」になります。
この時、右手は横からクラリネットを掴むようにしっかりと持ちます。
この時に強く握りしめるところまで力まないように注意しましょう。
そして、右手でおさえる部分はクラリネットの「下管(げかん)」部分になります。
下管は、「指かけ」がついております。
楽器を始めて間もない方ですと、指かけに重心が集まる為に疲労を感じやすいかと思います。
こまめに休息を取り入れつつ、負担を軽減する為に「サムレストクッション」という指かけのカバーも出ておりますので、必要に応じて活用してみるのも良いでしょう。
サムレストクッションは「シリコン製」のものが多く、程よい弾力の為、練習時にとても重宝しているアイテムとして多くの奏者が取り入れております。
クラリネットはサックスと違って通常はストラップなしで自身の手で支えて演奏する楽器ですので、落とさないようについつい力みが生じてしまいます。(※クラリネット用のストラップも販売されており、後から取り付けることは可能です)
特に右手はクラリネットの重心が集まる為、右手の指が力みすぎてしまうとアップテンポの楽曲で素早い動きが難しくなってしまいますので、肩から力を抜いていくことを心がけてみてください。
右手で楽器を持った後に、先にマウスピースをくわえてみましょう。
クラリネットは「右手」と「マウスピース」の2点で楽器を支えられているかがもっとも重要なポイントになります。
もし、グラグラと不安定な状態の場合「マウスピースのくわえ方が弱い」か「右手親指が引っ込みすぎている」、「右腕が余分な動きをしてしまっている」などの原因が挙げられます。
楽器を吹く前に、「右手とマウスピース」の2点でグラグラしていないかチェックしてみましょう。
次に左手を添えるのですが、左手は「斜め上から添えるようにおさえる」ことを心がけてみてください。
左手は「上管(じょうかん)」と呼ばれる部分のキィを担当しています。
上管のキィの構造をよく見てみると、トーンホールと呼ばれている丸い穴のキィの間に小さなキィも存在しています。
下管にもありますが、上管の方がより小さめのサイズとなっております。
そして、クラリネットの側面にも細長いキィが取り付けられています。
これらのキィは半音階(♯や♭)の音などが登場した際に使われることが多いです。クラリネットの無数のキィは全て無駄なく使うことになるのです。
では、なぜ「左手は斜め上からおさえる」のでしょうか。
先ほど上管には小さなキィや側面にもキィが取り付けられていることをお伝えしました。
もし、左手を斜めのフォームではなく真横から抑えようとした時、脇がピタッと閉じやすくなります。
同時にクラリネットは脇がしまると、肩・腕が力みやすくなります。
それにより、演奏時に機敏に指を動かせなくてはならない場面で、動きが制御されてしまうデメリットが生じてしまいます。
また小さなキィは、真横からおさえるフォームだと、とても掴みづらかったり不自由な動きを強いられてしまいます。
左手に関しては、「力まず脇がしまらないように斜め上から添えるようなフォーム」をぜひチェックしてみてください。
先ほど「脇がしまると肩や腕に余分な力が入ってしまう」とお伝えしました。
では、どのくらい開くのが理想なのでしょうか。
結論から申し上げますと、脇は「卵1個分が入るくらいの隙間を開ける」ようにしてみてください。
ただ、体格や楽器のベルの角度によっても異なりますので、一概には言い切れませんが、脇が胴体にピタッとくっつかないように少し開いてみるくらいが負担なく構えられるフォームになるでしょう。
曖昧で分かりづらいかもしれませんが、脇が開きすぎていかり肩のフォームになってしまうと、十分な息が送りこみづらく、短時間の練習で疲れやすくなってしまうでしょう。
楽器のベルの角度によっても脇の開き具合は異なってきます。
まれに吹奏楽部などの団体演奏で、見栄えを重視してベルの角度を統一しようとするところもありますが、音がよく響く楽器の角度は個々によって異なりますので、実際は統一できるものではございません。
体型やメーカー・モデル、使用しているマウスピースの構造などによっても響きの幅は変化します。
ただ共通して言えることは、開きすぎず且つピタッと閉じないように心がけていただけたらと思います。
そして最後にチェックしてほしいポイントは「両足のポジション」になります。
両足を「仁王立ちのように立って演奏すること」はなるべく避けてください。
重要なポイントは「力を分散させること」。
仁王立ちのフォームは下半身から身体の側面、腕・肩へと力みが伝わりやすくなります。
それだけではなく、仁王立ちのフォームは、演奏時の動きを自ら制御してしまうリスクも潜んでいます。
まさに「棒立ちで演奏」している状態を作ってしまっているかもしれません。
これは、立奏だけでなく「座奏」の時でも共通して言えるポイントになります。
そして理想のフォームですが
①片足どちらかを軸にしてまっすぐ立つ(片足だけで立てるか)
②もう片方の足は、力を分散させる為に添える(自由な動きのために力を抜く)
両足をぴったり揃える必要はございません。
それにより、アンサンブルで演奏の合図がスムーズになり、演奏時に合わせて動きをつけたりなど「動作を自在に表現することができる」ようにもなるでしょう。
ぜひ本日の練習から両足のポジションにも気を配ってみてください。
クラリネット演奏時に役立つフォームを5つに絞ってご紹介してまいりました。
細かなフォームから全身のポジションまでお伝えしました。
全てを把握するのは最初は難しいかもしれません。
その際はぜひ「姿見を置いてチェックしてみる」ことをお勧めします。
フォームはなかなか自身では気付きにくいことが多々あります。
その時客観的にチェックしてくれる方がいたら良いのですが、毎回の練習だとそうはいかない場面がほとんどなのではないでしょうか。
そんな時、鏡を自身の前に置くことで、都度「このフォームで大丈夫かな」と無意識に確認することが出来ます。
フォームをなんとなくチェックする作業を取り入れることで、それが徐々に当たり前になっていき、おのずとフォームを身に付けられることも期待できるでしょう。
姿見が用意できない場合は、上半身まで映るサイズの鏡を楽器ケースに忍ばせておくと、運指のフォームも客観的に確認できるのでお勧めしています。
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